
【絶滅してしまった動物たちを描いた創作絵本】広い大地を走る汽車。汽車には、ドードーの紳士、卵を大事に抱えたオオウミガラスの夫婦、リョコウバトの団体客など、たくさんの乗客が乗っています。その中に、お父さんと旅をする男の子がひとり。男の子は車内をまわって、動物たちと会話をしたり、つぶやきを聞いたりします。しばらくすると、汽車が駅に止まり、ドードーの紳士が下車していきます。その後も駅に着くたびに、乗客がひとりずつ降りていき、徐々に車内は寂しくなっていきます。

なんて美しくて、すばらしい絵! 一気にひきこまれました。静かにすすむ幻想的な物語は胸にズーンと響いてきます。そして、男の子の言葉「ぼくたちはいつまでのっていられるの?」にはっとしました。しっかり考えないといけない大事なことがつまった、とても美しい絵本。手元において、時折読み返したいと思います。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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