ほとんどの絵本でオオカミはこわい悪役ですが、この本のエリックはちょっと雰囲気がちがいます。エリックと仲間たちの様子が「14匹シリーズ」のように見えます。
オオカミも仲間と助け合って精一杯いきていることが、よくわかります。見開きの大きなページには、人間に追われて、寒い冬の山を歩くオオカミたちが描かれています。人間とオオカミの関係を考えたら複雑な気持ちになりました。
この絵本は、お話がおもしろいのに加えて、図鑑としても楽しめます。各ページに、オオカミの生態がわかりやすく描かれていて、子供はじっくり見ていまいた。オオカミの仲間のリカオンというめずらしい動物にも興味をもったようです。ヨーロッパの動物たちや地図も紹介されていて、幅広く楽しめました。
オオカミがなぜ絵本の中で悪者として描かれるのかが、最後のページでわかりました