20世紀初め、ミシシッピ州とテネシー州を結ぶイリノイ・セントラル線と、機関士のケーシーは、線路沿いで汗水たらして働く黒人たちの憧れだった。
線路を疾走する機関車とケーシーのならす汽笛は「ぼく」の夢をふくらましてくれる。
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機関車や電車、乗り物の絵本は巷にあふれているが、それらとは一線を画する。
重厚な絵と詩的な文章は、大人にとっても読み応えたっぷりだ。
反対に、子どもにはちょっと難しいかもしれない。
子どもにとっては、すっきりと分かる物語ではないかもしれないが、この絵本に出会った子どもと出会わなかった子どもでは、その後成長してから、決定的な違いが出てくるような、そんな感じがする。
だからこそ、子どもにも是非読んでもらいたい(読んであげたい)絵本だ。