鈴木のりたけさんといえば、
ここ数年のベストセラー本となった『大ピンチずかん』シリーズの作家で
今のりにのっている絵本作家のひとりです。
この『ぼくのいえ』もタイトルに「ぼくの」とついたシリーズの第6弾にあたり、
奇想天外な「いえ」の数々に大笑いする絵本に仕上がっている。
しかも、物語の展開で、絵の中にいる動物をさがすという絵本で人気の高い絵探しの要素もあったりして、
子供たちを(もちろん大人もそうだが)楽しませる工夫が満載だ。
本文だけでなく、表紙と裏表紙の見返しには、ユニークな「いえ」がたくさん並ぶ。
川にかかる橋が家になっている「いえばし」、冷蔵庫みたいな「さむいえ」、
砂時計みたいな「すなどけいえ」、などなど、と書いてはみたが、
やはり鈴木さんの絵がないと面白さは伝わりにくい。
それほど、鈴木さんの絵は面白いということだ。
そして、できれば、読者も奇想天外な「いえ」を考えてみるのも楽しいだろう。
それこそ、「ぼくのいえ」になるが、鈴木さんのような発想ができるか。
観察こそ着想のヒントになるのではないだろうか。