カッパーノ」 みんなの声

カッパーノ 作:森くま堂
絵:いわさき さとこ
出版社:BL出版 BL出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2022年11月08日
ISBN:9784776410720
評価スコア 4.56
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みんなの声 総数 33
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33件見つかりました

  • 復活と循環の物語

    • さとうまきさん
    • 40代
    • ママ
    • その他
    • 男の子8歳、女の子6歳、女の子4歳

    私のイメージする河童は、尻子玉を抜く妖怪である。

    尻子玉を抜かれた人間は、力が抜けてしまったり、生きることが出来なくなるらしい。
    怖いもの知らずの幼い頃、私はよく一人で川で遊んだ。
    「河童に尻子玉を抜かれるぞ。」と誰かに言われた。

    カッパーノもおそらく河童だと思われる。
    人の魂(尻子玉)をもしかしたら川で「さらった」過去があるかもしれない。
    そんなカッパーノの「さら(魂のようなものだと考える)」が、カラスに「さらわれて」しまった。そして「さらがわれ」てしまう。

    大切なものが突然何かによって「さらわれて」しまうこと。
    言語、国、大切な人、居場所……。
    戦争や災害や事故や病気などによるかもしれない。歴史の中でも、現在でも、何かしら思い当たる事はあるのではないだろうか?

    カッパーノがたどり着いた「まちのひろば」の絵には、死と生、悪と善のような影が描かれている。その狭間のような場所で、人の魂をさらってきたかもしれないカッパーノが、その 人 によって新しい魂(フライパン)をもらって復活する。

    フライパンは、命を料理する道具である。
    カッパーノに触発された仲間たちは、頭に乗せるものを変えた。それらは、何かしらの命を受け入れる事の出来る深い器のように見える。

    カッパーノとカラスは、お互いに命を与え、受け入れる存在になっていくのではないだろうか。
    カッパーノのフライパンに乗るカラスの絵を見てそう思う。

    さらわれたものは、違う形の命になってめぐっていく。
    視点を変えれば世界は変わっていくはずだ。

    投稿日:2024/01/30

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  • 細かいディティールで笑わせてくる。

    主人公のカッパが及川光博を連想させるような、変にイケメンなのも、探している先々で皿が密かに映っているのも、本屋の本のタイトルも、笑える。

    アタマにフライパンを乗せても、イケメンが目減りしていないのが、また良い。
    「新しいトレンド」くらいの勢いのフライパンがステキ。
    カラスは、一生このカッパーノにちょっかいを出すのだろうな。
    そのたびに、新しいトレンドを生み出していきそうだ。
    次は、何を頭に乗せるのか期待させられる。

    お勉強的要素はない作品だけど、小学校の図書室に入れてみたい。カッパと言うと、民話の世界しかイメージがなく斬新だと思う。

    投稿日:2024/01/27

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  • このお話にして、この絵あり!

    • 樹葉さん
    • 60代
    • その他の方
    • 兵庫県

    お話と絵が、しっかりタッグを組んだ魅力満載の絵本です。
    いたずらカラスにさらを取られたカッパーノが、皿探しの旅にでてからは、「あっ、ここ!」「みーつけた!」と、大人も子どもも競争で、各ページのカラスとさら探しに夢中になってしまいます。失くしたものを、取り返して、めでたしめでたしでないところが、また渋い!本当にかっこいいカッパーノです!
    裏表紙のカッパーノの後ろ姿と、カラスの「ケッ!」に、思わず拍手してしまいました。

    投稿日:2024/01/22

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  • 見た目に関係なく

    カッパーノの頭に皿があるとないとで態度の変わる周りの人たち。
    おもしろおかしく描かれているけれど、冷静に考えると、とても怖い現象ですね。

    「さらがない あたまに かぜは つめたい」という文章に少し笑ってしまいましたが、これはゆゆしき問題かも。

    見た目に関係なく評価のできる人は実は少ないかもしれないけれど、できることならそうありたいと願いました。

    投稿日:2024/01/19

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  • おしゃれなカッパの世界

    カッパのおさらに注目したストーリーです。イタリアのようなおしゃれな街が舞台となっていることから、タイトル名にも納得。
    途中にはカラスとおさらの絵探し要素もありつつ、最後はどのように着地するのか予想がつかず、わくわくしながら一気に読み進めました。ユーモアたっぷりの楽しい絵本なので子どもにも人気が高そうです。

    投稿日:2024/01/17

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  • 小学校で読み聞かせして大変盛り上がりました。
    1,2年生はカッパーノと一緒に「お皿さがし」に夢中でした。高学年になるとお皿さがしだけでなく、『カッパーノ』に込められたメッセージを感じる子どもが多かった印象です。

    カッパーノにとって一番大切なお皿を失うことの意味、そしてお皿がフライパンになってもカッパーノの魅力は変わらないというメッセージがとてもすてきだなと思い読み聞かせしていました。

    小さい子はお皿さがしで楽しみ、年齢とともに味わい方を変えながら楽しめる1冊だと思います。

    投稿日:2024/01/17

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  • カッパーノかっこいい

    カッパのカッパーノが、お皿の代わりをなぜアレにしたのか?娘は納得いかないみたいで、「もう一度読んでみて」と、何度も読んでます(笑)カッコつけのカッパーノが面白いです。自分ならなんのお皿にするか、考えるのも楽しいです♪

    投稿日:2024/01/16

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  • カッパーノvsカラス

    自慢のおさらを奪われたら、全く貧相なカッパになってしまったカッパーノでした。
    おさらはカッパのシンボルなんですね。
    おさらを探し歩くカッパーノの行く先々で、おさらとカラスが見え隠れしているのが面白かったのですが、まさかの展開にには驚きました。
    カッパのおさらって割れるのですね。
    おさらの代わりのフライパン、強さは大丈夫そうですが、もはやカッパではないように思います。

    投稿日:2024/01/01

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  • 奪われたお皿

    誰もが憧れるピカピカのお皿を持ったカッパーノでしたが、ある日カラスに取られてしまいます。
    お皿がなくなった途端みんなの手のひら返しがすごかったです。
    お皿を探すたびに出ますが、いく先々でカラスと探し物のお皿がひっそりと描いてあるのを見つけるが楽しかったです。

    投稿日:2023/12/09

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  • 笑った

    表紙にひかれて読んでみました。お皿を奪われたカッパーノ。色々おもしろすぎます! お皿がそこにあるよ、と教えたくなりながら、読み進めていけば、全く想像してなかった展開に。最後も笑ってしまいました。絵もユーモアいっぱいで、楽しい絵本でした。

    投稿日:2023/11/18

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