最初この絵本を本屋さんで見つけた時、そのタイトルに少しびっくりしました。
なにしろ『たべてうんこしてねる』でしょ。
確かに表紙では「たべて」と「うんこして」と「ねる」は、行を変えていて
それなりにおとなしくは見えますが、
でも『たべてうんこしてねる』ですものね。
それは生きるということの本質で、おそらくどんな人であれその本質は同じで、
だからこそそれを素直にいわれると、驚いたり恥ずかしくなったりするのだと思います。
この絵本の作者は、食と人をテーマに創作活動を続ける夫婦ユニット「はらぺこめがね」さんで、
二人が描いてきた「食と人」を煎じ詰めれば、やはりこのタイトルに行きつくのでしょう。
二人が描く食べ物の絵がとてもうまいゆえに、余計に食べることの意味がよく伝わってきます。
それにこの絵本、よく読んでいくと、二人の子ども、兄と妹の成長記録のように描かれています。
つまり、生まれてきて最初はおむつの中にうんこしていた子どもも大きくなって、学校にも行く。
そのうちに出会いだけでなく、悲しい別れも経験します。
人は確かに「たべてうんこしてねる」を基本にしてはいるが、
実はその間あいだにたくさんのことを経験し、笑い、泣き、怒り、しながら生きていくということを、
この絵本は教えてくれていることに、きっと気がつくはず。
おしまい近くで、昇ってくる太陽が描かれていて、そこに生きる強さを感じました。