アンデルセンは子供の頃には必ず耳にする名前です。
正式には「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」、
1805年デンマークに生れた童話作家です。
日本でいうと江戸時代、徳川家斉が将軍だった頃の人となります。
彼の代表的な作品をあげると、
「みにくいあひるの子」「マッチ売りの少女」「はだかの王さま」、
まだまだあって生涯つくったお話は150話以上。
しかも、アンデルセンはそのほとんどを自身が創作した作家です。
彼の作品は今でも読まれ、愛されていて
その証拠にこの『まるでむかしばなしのような―ハンス・クリスチャン・アンデルセンの一生』のように
彼の生涯がどんなものであったかを描く絵本が生まれています。
しかも、文を書いたジェイン・ヨーレンさんも
絵を描いたブルーク・ボイントン・ヒューズさんもアメリカ在住の人ですから、
いかにアンデルセンが世界中で愛されているかがわかります。
アンデルセンが亡くなるのは1875年。
70年の生涯で愛した女性もいたようですが、結局独身のままでした。
この絵本の巻末に解説にような短い文章が載っていますが、
その最後の一節「ハンスは1875年に自宅で孤独のうちになくなった」とあって、
それこそ、「まるでむかしばなし」のような終わり方です。
この絵本でアンデルセンに興味を持った人は、
もう少し詳しい伝記なりを手にするといいでしょう。