ガージュー先生として、対馬丸事件、戦争で沖縄が被った悲しい史実を語る先生が、実在した平良啓子さんをモデルとして描かれていることを知って、この作品の重さを噛みしめています。
描かれている話は、事実に基づいているため、感情的なデフォルメはないと思います。
なので、文章を過剰に表現しない絵には、たじまゆきひこの重いご苦労を感じ取ることができます。
語られていること、描かれていることは本当にあったことなのです。
ひろ子さんの語る体験談は、想像を絶するものでした。
親友あい子さんとの別れ、生き抜くための地獄絵図は、ひろ子さんの心に深く刺さったままの棘だったに違いありません。
勝手にイメージしていた対馬丸事件の悲劇と事実の差異も、知ることができました。
残念ながら、モデルとなった平良啓子さんは数年前にお亡くなりになったそうです。
繰り返してはいけない悲しみを、叫び続けるためにこの絵本はあるのだと思います。