大好きなバムとケロシリーズとの出会いは『バムとケロのにちようび』でした。小学校低学年の頃、日曜日に家族と大きな図書館におでかけをしてかわいい絵本を選んでおりました。食いしん坊な私は表紙の美味しそうな山盛りのドーナツに惹かれて絵本に絵を伸ばしたように記憶しています。パラパラとページをめくるとドーナツはもちろん他にも美味しそうな食べ物がたくさん出てきてわくわくでいっぱいに。お家で絵本をじっくり読み始めるともうバムとケロのとりこでした。
大人になってから改めて読んでみると、部屋をきれいに整えてお菓子を作って好きな本を選んでお茶とドーナツを食べて心もお腹も満たされてお昼寝する…心にゆとりを持たせた穏やかな休日を過ごすことの大切を思い出させてくれました。
バムとケロの魅力はたくさんあります。食いしん坊な私はまずは『美味しそうな食べ物』を挙げたいと思います。ドーナツ、ホットケーキ、ロールケーキ、紅茶…本当に美味しそうで食べてみたい飲みたい!という気持ちが湧いてきます。小麦粉や型抜きされたドーナツの生地も美味しそうなのでじぃっと見つめてしまいます。一番のお気に入りのシーンはドーナツを揚げているところです。完全防備して消火器もしっかりと準備し大きなお鍋でドーナツを揚げている様子は化学実験のようです。真面目なバムもこのシーンではケロちゃんと一緒にノリノリでドーナツ作りをしていて楽しそうだなと笑顔にさせてくれます。ケロちゃんはボールをかぶってドーナツを頑張って投げていますが届かない飛距離なところもかわいいですね。そしてついに山盛りの美味しそうなこんがり狐色のドーナツの出来上がりです。
そして『バムとケロちゃん』『ちいさな仲間たち』キャラクターたちも欠かせません。いたずらっ子で自由奔放なケロちゃんとケロちゃんのいたずらに振り回されながらも一緒に日々の生活を楽しんでいるバムは本当に素敵な関係です。親子や兄弟のように見えるし歳の離れた仲の良い友達にも見えます。ページを開くとマイペースに過ごしていたり小物にこっそりと潜んでいるちいさな仲間たちもとても可愛らしいです。次はどのページのどこにいるんだろう?どんなことをしているんだろう?と探すのが本当に楽しいですね。
『おしゃれなインテリア』もとても魅力的です。置物や家具やクッション、キッチン用品、おもちゃ…絵本に載っているもの全てがカラフルで可愛くておしゃれでつい隅から隅まで眺めてしまいます。椅子やバスタブは靴を履いていたりかわいい足がついていたり…扉の上に大きさの違うブタちゃんの置物があったり…1ページにかわいいものがたくさん詰め込まれていて何度読んでも楽しい気分になります。
ストーリーを楽しみ、食べ物の味や匂いを想像し、小さな仲間たち探しの旅をして、小物や家具をじっくり眺める…!いろいろな角度から何度でも楽しめる素敵な作品です。
ぜひいろいろ方に読んでいただきたいです。