あとがきによると、ルーズベルト大統領の時代に「荷馬図書館計画」というものがあり、辺境の地に本を届けるブック・ウーマンという職業があったということです。
実話ならではの真実味があるお話です。
ぼくの家族が、ブック・ウーマンへのお礼として野菜や木いちごを渡そうとした時に「この本に、お金はいりません。空気みたいにただなんです」と断るところがとても粋に感じます。
読み終わった時に余韻が残る本だと思いました。
本を読むことも字を覚えることも興味のなかったぼくが、ブック・ウーマンが霧の日も雪の日も絶えず届け続けるその行為を見て、少しずつ心を揺り動かされ変化していくところ感動的です。
他にも感動した場面はあるのですがすべて書いてしまうとネタバレになってしまうので書けないのが残念です。
私は人から勧められて読みましたが、読んだ後、また人に勧めたくなる本だと思います。
本の良さを伝える、僻地にも文化を送り続けるこのような仕事があって今があるのだなあと思います。