木彫りの名人、風来坊。
ある日、山の中に村を見つけ、何か食べ物をもらおうと
入っていったところ、取入れが済んだ物を、30人もの
野武士が全て持っていってしまう、何とかしてほしい、
と持ちかけられる。先に酒と食事をもらってしまった風来坊。
「村一番の大木を用意してくれ」と言って、
その大木で仁王さまを彫り、背中に穴をあけ、そこに隠れた。
野武士のかしらの上に仁王の頭を落とし、やっつけた。
がっしりしていて、いかにも強そうなのだが、
助けてもらったお礼に村人がごちそうしようとした時には、
もうもぬけの殻。ごちそうになったら、またどんなお願いを
されるか分からない、とそそくさと逃げてしまうのが、
ギャップがあっておもしろい。
「風来坊」シリーズのほかの作品も見てみたい、
と子供からリクエストがありました。