それは、ボクとおおはし君の出会いから始まります。
2人とも亀が好きで意気投合しただけのように見えたのですが、
ボクより1つ年上のおおはし君は、生き物のことをいろいろ知っていたり、
テキパキと秘密基地を作ってしまったりと、ボクにとっていつしか
かっこいい憧れのお兄さん的存在になっていて、ほんわかさせられました。
子ども同士が友達になるきっかけって、本当に些細なことなんですよね。
2人で亀を飼うことになって、亀の甲羅に2人の名前が並んで・・・
亀を通して、2人の友情がだんだん強く結びついていく描写が自然な形で
とても上手く表現されていて、子どもの頃ってこんな感じだったよね、
と、子どもの頃の気持ちを思い出させてくれました。
「かめたを なかまの ところに、 かえしたろう。」
かめたを一生懸命探して、やっと見つけた時のおおはし君のこの言葉。
かめたのことを精一杯思いやってそう言った時のおおはし君の表情が
とても印象的でした。
絵本の中では、ボクとおおはし君の年齢などの情報は出てこないのですが、
私の中では勝手に小2と小3ぐらいかな?と想像して読ませてもらいました。
うちにも同じ年頃の息子がおり、しかも生き物が大好きな息子ですので、
読みながらいつの間にか、2人の姿が息子の姿とダブってしまいました。
かめたの気持ちを察し、思いやることができる優しい心を持ったおおはし君。
息子にもおおはし君のような友達がたくさんできるといいなと思わずにはいられません。
最後に描かれたかめたの絵もいろいろ想像力をかき立てられ、最後の
最後まで、楽しませてもらいました。
息子にも是非読ませたいと思います。