古道具をあつめたお店を営むとうさんを、ともだちに「がらくたおやじ」とからかわれた、ルイ。
「わかっちゃいないな。そのきになれば、ここにあるもので、うちゅうにだっていけるんだぞ」ととうさんはいいます。
ルイは、宇宙船<ルイ1ごう>を作って、ぼうけんの旅にでることにしました。
ともだちがばかにするなかで、スージーだけは本気で「つれていって!」といいます。
ルイとスージーは、ついに宇宙へとびだしました。あとをおいかけてくるのは、ルイをばかにしていたはずの、ジギーとルーシー。
つぎつぎに近づいてくる隕石(絵本のなかでは「かいぶつ」と呼ばれていますが、おそらく)をくぐってよけて、うえやしたにいったり、さかさになったり。ルイたち4人は、ロープでつながれたふたつの宇宙船で、大立ち回り。
『ゆきのひ』や『ピーターのいす』など子どもの目線で世界をとらえたうつくしい絵本を描き、コルデコット賞を受賞しているエズラ・ジャック・キーツの作品。
独特のコラージュ絵は、質感がちがう素材や色の組み合わせで、不思議な雰囲気を生み出しています。
ニューヨークのブルックリン生まれの作者らしく、本書でも、いろんな人種の子どもたちが想像世界を共有し、下町の大人に見守られながらわいわい遊ぶ空気が伝わってきます。
リアルで夢いっぱいの宇宙空間に、読んでいるわたしたちもドキドキ。
さあ、みんなもルイといっしょに、宇宙へぼうけんの旅にでよう!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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