男の子が家族で電車に乗ってやって来たのは海沿いの駅。
着いた途端に一緒に連れてきた子犬のぽちがかごから逃げ出した!
僕があわてて追いかけていくと・・・?
「あかはなの」「いぬ」「うみべの」「えきで」「おもしろいかお」あいうえお。
そう、この絵本はあいうえおの言葉遊びと一緒に、物語が進んでいくんです!
駅を飛び出せば、緑豊かな町。もうすぐそこに海が見えます。でもその手前には川も流れていて・・・、
「かぶとむし」「きかんぼうの」「くわがたと」「けんかちゅう」「こんなところで」かきくけこ。
まさにこんなところでなぜかけんか。思わず見入ってしまった僕は片足ポチャン!
流れていくサンダルを慌てて追いかけます。
森の中で出会ったのは、迷子になってしまっている三つ子の女の子たち。
今度はやぎの郵便屋さん!?
次から次へとあいうえおのリズムに乗って、思いもかけない出来事に出会っていく男の子。
覚えたての「あいうえお」で海辺の町を大冒険!
その表情を追いかけているだけでも楽しいのです。
それにしても。水に恵まれているこの町は何て清々しい景色の町なのでしょう。
走り回っている僕の後ろにはいつでも透き通った青。
真夏の絵本だけど、見ているだけで涼しく爽やかな気分になってきます。
さて、物語の終わりを締めくくったセリフは・・・もちろん?
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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