白と黒だけで描かれた逆さ絵本です。
逆さ絵本は数あれど、前半と後半(逆さ)でストーリーがつながっているのは稀有な作品ではないでしょうか。前半は日中に自宅から街へ移動する話で、後半は夜間に街から自宅へ帰宅する話になっています。前半のシーンが後半ではこうなるのかと驚きがあり、最後までわくわくさせてくれます。
高速道路やトンネルのシーンなど、やや無理があるかなと思うシーンも個人的にはありましたが、モノクロで描かれた光と影、昼と夜の対比、精緻な線は美しく、じっくりと読みたくなります。
子どもと一緒に読んで6分程度でしたが、各ページの絵がテキストのように見えてくるまでにかかる時間は、かなり個人差があるように思いますし、じっくりと絵を見てこその絵本だと思います。
読み聞かせ会で使う場合、どれだけ時間をかけて読むのか(どれだけ無音で絵を見せるのか)、読み手のセンスも問われそうです。