くろくて、ながいもの。
それは、夜よりも長いという、黒猫のシッポ。
それは、切ったことがないという、女の子のなが〜い黒髪。
ふたりはご自慢の「くろいながい」を横たえながら、言うのです。
「こんなぼくらが なかよくならない りゆうが ある?」
「ないよー」「ないねー」
仲良しのふたりは、お互いの「くろいながい」を自慢しあい、
どっちの「くろいながい」がほんとうに長いのか、ふたりのさきっちょまでたどってみる冒険にでたのです。
なんて不思議で素敵なおはなし。
のんびりとした、ふたりのやりとりは絵本の時間をゆるりとすすめます。
旅の途中に出会う黒くて長い建物に住む不穏なおばあさんも登場しますが、
自分たちの「くろいながい」を毛糸玉みたいにして巻きながら、
フワンフワンしているふたりを見ていると、なんだかそれもいいのかな?なんて気になったりして。
ヘンテコリンな「くろいながい」旅はまだまだ終わりそうもないのです。
でも、ふたりの可愛らしい「くろいながい」のさきっちょがどうなっているのか知りたくありませんか。
それは、是非とも絵本を読んで見つけてくださいね。
なんだかとても幸せな気持ちになりますよ。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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