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世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

はくちょう」 みんなの声

はくちょう 作:内田 麟太郎
絵:いせひでこ
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:2003年07月
ISBN:9784061322752
評価スコア 4.33
評価ランキング 15,059
みんなの声 総数 20
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  •  擬人化というのは「人でないものを人に擬して表現すること」ですが、絵本の世界でもたくさんの擬人化が試みられます。
     おもちゃ、ぬいぐるみ、やさい、おうち、どうぶつたち、・・・その他たくさん。
     擬人化されないものはないのではないでしょうか。

     内田麟太郎さんが文を書いたこの絵本では、「いけ」が擬人化されています。
     いけ? ひらがなで書くとわかりにくいですが、これは「池」。
     水をたたえた、あの池です。
     春になって仲間の白鳥たちが遠い北国に帰っていきます。でも、たった一羽だけ帰れない白鳥がいました。
     きつねに羽をかまれて傷ついた白鳥です。
     白鳥は小さな池で傷を癒していたのです。
     ただ、池は言葉が離せません。
     内田さんは、それは池がちいさいからだとしています。
     なので、絵本の中では池の言葉はかっこつきで書かれています。
     (…はくちょうさん)と、いった風に。
     でも、池の白鳥への想いは、まるで恋する若者のような感じがします。
     白鳥の白いうなじをみつづけているなんて、まるで恋をしているよう。

     やがて、白鳥の傷が癒え、帰る日がやってきます。
     真っ青な空に一羽の真っ白な白鳥。
     そのあとを追うように、池もまた白鳥となって羽をひろげます。
     なんとも感動的なラストです。

     内田さんの素敵な文を、そして池の擬人化という難しい設定に、いせひでこさんの絵は見事に応えています。
     最後の二羽の白鳥こそ、内田麟太郎さんといせひでこさんの姿のようにも思えました。

    投稿日:2019/01/13

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  • 青と白

    • なびころさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子2歳1ヶ月

    青と白で描かれた表紙に魅せられたのでこの絵本を選びました。とても美しい表紙に思わず息をのみました。文章も詩の様でとても気に入りました。池の心をしっかりと映し出した言葉が心に響きました。油絵で表現された少しかすれるような質感も心の内面を表現しているようでとても良かったです。池の思いがしっかりと白鳥に届いた時、空気の流れが変わる描き方が極上でした。

    投稿日:2009/06/11

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  • 春の池

    いせひでこさんの、素敵な色彩の表紙絵に惹かれました。
    青と白が溶け合うような、そんな物語でした。
    春の湖で、一斉に白鳥が飛び立ちますが、
    そのわきの池に、傷ついた白鳥が一羽、残されているのですね。
    その池が主人公。
    無力な池はただ見守ることしかできず、面はゆいのですが、
    何だかよくあるシチュエーションで共感してしまいます。
    そして、傷の癒えた白鳥が飛び立った時、奇跡が起きるのです!
    水面と空が溶け合い、しぶきと白鳥が呼応します。
    とても幻想的な光景です。
    小学校高学年くらいから大人まで、そっと感じ取ってほしいです。

    投稿日:2021/03/29

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  • 北の国に飛び立つ はくちょうの躍動感   素晴らしいです
    いせひでこさんの絵は 見事です

    きつねに 羽を噛まれて傷ついたはくちょうが 一羽 飛び立てずに 池に隠れていました

    池は このはくちょうを応援しているのですが  言葉は出ず・・・
    でも 心で 応援しています
    なんだか いじらしい 池の様子です

    傷をいたして 池を飛び立ったはくちょう

    そして 幻想的な ことが 池が はくちょうの姿となって 飛び立ったのです

    二羽のはくちょう  恋人通しのように  仲良く 大空を飛んでいきました

    ラストは きつねが 二羽のはくちょうを  羨ましげに見ています

    池とはくちょうの 恋物語のようです 
    感動的な いせひでこさんの絵に 魅了されました

    画集のようで 大人向けの絵本ですね
    内田麟太郎さんといせひでこさんの 素晴らしい コンビの絵本です

    投稿日:2019/02/06

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  • 池目線

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子4歳、女の子2歳

    けがをしてしまい、群れからはずれてしまった白鳥。
    白鳥を池が見守ります。池のやさしい思いが伝わってきました。
    池は思いはあっても口もきけません。
    池目線でのお話だなんて珍しいなと思いました。
    ラストもいいラストですね。
    絵がきれいです。

    投稿日:2015/11/08

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  • いちばんだいじなことを

    『ルリユールおじさん』など、いせひでこさんの描く美しい風景画が好きなので、こちらも読んでみたいと思いました。
    北国へ向かって飛び立つ白鳥たちの中で、一羽だけ傷をいやすために残る白鳥がいました。そんな白鳥になんとか声をかけてあげたい池。そんな池の愛の物語りです。
    「じぶんでじぶんにはらをたてて。いちばんだいじなことをいえないじぶんに」というセリフが胸を打ちました。
    美しくて切なくて、でも勇気をもらえる絵本だと思います。

    投稿日:2015/01/29

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  •  胸にグッときてせまるものがある、想いと力のこもった絵本でした。美しいです。絵から伝わってくるものが大きいです。

     初め、「池」が感情を持っているのに驚きました。最後まで読んで、池が叫び、動ける身体を持ち、白鳥になるという展開でなるほどーと思いました。池が白鳥になる、すごいです。想いが深ければ、なんだってどうにでもなるのだ、とそういう気持ちになりました。絵に描かれた白鳥の空を飛んでいるスピード感、遠くまで飛んでいける自由な感じと、池の、ただそこにじっとある静かな感じの対比がこの変化の大きさをより際立たせています。

     池の想いの深さとは何だったのでしょう。「この傷ついた白鳥を、はるばる遠い地まで、たった一羽で行かせたくない、ついていってあげたい、どこまでも・・」最初は、そういう「優しさ」だと思いました。でも、これは「恋」だったのですね。だって池は、白鳥の旅立つ気配を感じて、胸が「きゅん」とつまるのですから・・。ものすごいラブロマンスのお話だと思いました。

     好きな人に一番大事なことが言えなくて、自分で自分に腹をたてて、俯いている人がいたら、ぜひ紹介したい絵本です。

    投稿日:2014/08/10

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  • 池に映る白鳥のうなじ

    春になってあたたかくなったら白鳥たちは北へ向けて飛び立っていく。

    自然の営みという広大なテーマがある一方で、白鳥がはねを休める小さな池が声をだして感情を伝えようとするけなげさが、もしかしたらもっと大きなテーマとなっているのかもしれません。

    勢いよく飛び立つ白鳥の群れや水面に映る姿が美しく、静かに考えたくなります。

    投稿日:2012/02/17

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  • 美しい

    とても美しい絵と恋しい気持ちが胸を引き締めます。池のように、読後感がいつまでも人恋しい気持ちにさせてくれます。池が白鳥の白いうなじを見続ける気持ちが、自分にも青春の想いが戻ってきたようで、ザワザワしました。恋心が激しく白鳥を一人で長い旅には出させたくない思いが衝撃的な結末にいつまでも胸が高まっています。「くう くう」と
    泣き交しながら飛ぶ2羽の白鳥の美しさにいつまでも魅入ってしまいます。

    投稿日:2010/10/12

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  • 池のやさしさに感動

    内田麟太郎さんといせひでこさんの共同作品。
    この絵の世界はシンフォニックで素晴らしいです。
    絵から先にできたのでしょうか。話し合いながら作成したのでしょうか。
    絵に話が添えられているようなお話。
    絵本というよりも絵画本です。

    白鳥の仲間が旅立ってしまった後、きつねに羽をかまれて傷つき池に一羽残された白鳥。
    白鳥といけという大自然の物語。
    いけに心があって、やさしさがあって、白鳥のことを思いやり。涙まで流します。
    そして、やっと旅立った白鳥を送り返すために、自らも白鳥となります。
    超自然のことが絵画の中で見事に表現されています。
    本の中から音楽が聞こえてくるような気になりました。

    白鳥を襲ったきつねでしょうか、話に直接は絡んできませんが、きつねがあちこちに現れます。
    それが緊張感と躍動感を引き立てています。

    いせひでこさん、ミゴト!

    投稿日:2010/04/14

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