不思議なお話です。昔話的なはじまり。りんごがなってほしいと願ったら、それが大きなリンゴでした。
りんごの木があれば、りんごがなってほしいと思うのは、普通の願い。その願いが意外な形になって叶えられる、大きなりんごでなくて、もっとごく普通のりんごであってほしかったという点におかしみを感じます。
絵の感じからなのか、たかどのほうこの「ケチルさんのぼうけん」を思い出しました。
笑いの中にあるそこはかとない哀愁を感じました。
笑いと哀愁は紙一重なのかなと、読んでいておもいました。チャップリンを見ているとおかしみの中に哀愁を感じるのですが、それに通じるものがあるのかもしれません。