ねむたくて、ねむたくて、びーびー泣いていたなすびのこですが…
“ねーたーよー”
いつの間にかこってんと横になって寝てしまいましたよ。
続いてねむたい、ねむたいばななのこも、かぼちゃのこも…
“ねーたーよー”
あー、可愛い。なんて可愛いのでしょう。
ねむたいのかな、寝るのかな、という表情からの…
“ねーたーよー”
これがいいのです。
…え、絵が大らか過ぎて違いがわからないって?
いえいえ、わかるんですよ。見守っているママには。パパには。
その瞬間のなんともいえない愛らしさと安堵感。
幸せな時間です。
“ねーたーかーなー”“ねーたーかーなー”
寝そうで寝ないそらまめの兄弟たちだって、ほら。
いつの間にか、いいお顔で「おやすみなさい」。
声に出して読んでいるだけで、あかちゃんも、小さな子どもたちも、読んでいる大人だってねむたくなってきてしまうこの絵本。そのひみつはやっぱり、愛らしくて大らかで、それでいてクスっと吹き出しちゃうようなやぎゅうげんいちろうさんの絵とことば。語尾をのばしたその言い方に、なんだか全身の力が抜けちゃうんですよね。
息子はすっかり大きくなりましたが、今さらクセになってしまいそうなあかちゃん絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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