
生まれたてのきみに教えよう。ぼくがしっぽをふるのはね。ほんやくすると……
「とっても うれしい!」
ってこと。きみが大きな声でわーんわーんと泣くのは「おかあさーん!」、ぼろぼろのぬいぐるみは「おきにいり!」。ケーキにろうそくは「おめでとう、またひとつとしをとった」だし、おかあさんのいってらっしゃいは「げんきな ただいまを まってるよ」ってこと。
成長していくにつれどんどん広がるきみの世界。直接話せなくたって、その向こうにある気持ちや感情を伝えることができる。季節によって移り変わっていく自然の中にも、ぎゅっとした時の体温の中にだって、たくさんの言葉がかくれている。
男の子と一緒に時を過ごす犬が語り手となって、「ほんやく」しながら教えてくれるのはこの世界のうつくしさ。青々と生い茂る木々、雨上がりの森や波がよせる浜辺など、丁寧に瑞々しく描かれた自然を背景に、魅力的に浮かびあがってくる主人公の二人の姿。
斉藤倫さん、うきまるさん、くのまりさんのタッグによる2作目は、しっとりと、でも力強く。読む人の心を豊かにしてくれるような絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

ぼくがきみにつたえたいのは、ほんやくすると―「このせかいは、うつくしい」ってこと!しっぽをふるのは、ほんやくすると「とってもうれしい」ってこと。ケーキにろうそく、ほんやくすると「おめでとう、またひとつとしをとった」。おかあさんのいってらっしゃいは、「げんきなただいまをまってるよ」。ことばがなくても心と心で通じあう、犬と男の子の物語。

どうぶつの言葉がわかる本♪
絵も優しくて、ほっこりした内容で、
読んでいてあたたかな気持ちになります。
絵本に書いてある景色が、目の前にひろがっているかのような
気持ちになれる、ほんとに素敵な絵です。
こんな絵が描ける人になりたかった(笑)
(スケボウさん 40代・ママ 女の子14歳)
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