エゾオオカミ物語」 みんなの声

エゾオオカミ物語 作・絵:あべ 弘士
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2008年11月
ISBN:9784061323865
評価スコア 4.74
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  • 考える、タネを植える本

    読み聞かせで使いました。
    テーマは絶滅動物、環境保護ですが
    理屈くさい本ではありません。
    むしろ、ぶっきらぼうな表現で
    子供はよくわからなくても
    なんでだろう?と
    考える種をもらう本だと思います。

    北海道にエゾオオカミがいて
    アイヌの人とはうまく共存していたのに
    開拓によって絶滅させてしまった・・・
    そんな重いテーマをうったえるのではなく
    雄大な北海道の自然を
    守りたい、壊したくない、という気持ちにさせる
    あべ弘士さんの絵がすごいです。

    投稿日:2017/01/25

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  • 生きるものたちを感じる絵本

    絵本は、絵と文の配分が絵の方が多いものをいうのだろう。
     文が多くなれば童話もしくは物語となって、絵は挿絵と呼ばれるようになる。
     だから、絵で多くを語ることになる。
     あべ弘士さんの、今は絶滅したエゾオオカミの物語を描いた絵本も、壮大な大河のような物語が文字で多くを語るのではなく、絵がそれを伝えている。

     ある寒い夜、小さなモモンガたちがふくろうから物語を聞く場面から始まる。
     まるで、年老い知恵者から昔話を聞くような始まりは、物語の導入部として期待が高まる。
     ふくろうが語り始めたのは、昔北海道に生息していたエゾオオカミのこと。
     あべさんはここで一匹のエゾオオカミの全身を描いている。
     ここからすでに物語は始まっている。
     かつて、シカと共存していたというエゾオオカミ。シカを殺して食べることでエゾオオカミは生き、シカもまた数のバランスを保っていたという。
     ある年、大雪が降って、シカがいなくなった。
     エゾオオカミは仕方なく村の馬を襲う。
     いのちのバランスが崩れた瞬間だ。
     人はそんなエゾオオカミを殺して、絶滅させてしまう。
     わずか100年ほど前のこと。

     あべさんの絵は写実ではないが、描かれる動物たちの鼓動が聞こえる気がする。
     強い鼓動であったり、深い息づかいであったりを感じることができるのが不思議だ。
     長大な抒情詩ともいえるこの作品で、文字数は限られているが、絵は多くのことを語っている。
     そう、まるで100年の時間のような悠久を。

    投稿日:2020/07/05

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  • 絶滅したエゾオオカミの話

    • 押し寿司さん
    • 70代以上
    • じいじ・ばあば
    • 愛知県

    あべ弘士さんの生き生きと描かれたダイナミックな絵に惹かれて

    図書館から借りてきました。寒い寒いしばれる夜に、モモンガたち

    に、ふくろうおじさんが、モモンガたちに語って聞かせる、100年

    前に絶滅してしまったエゾオオカミのことを語って聞かせます。

    人間と動物が共生して生きてた頃のお話でした。

    食べ物がなくなって牧場の馬を襲ったオオカミは、馬を守る為に

    オオカミは次々と殺されて、とうとうオオカミは一頭もいなくなった

    100年ほど前のお話でした。

    投稿日:2019/12/19

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  • 結局は

    • まことあつさん
    • 30代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子6歳、男の子3歳

    最後の問いかけに、6歳児が「どういうこと?」というので
    そこから絶滅動物について話したのですが、
    やはり言葉では限りがありますね。
    うまく伝えられたか自信はありませんが、
    考えるきっかけにはとてもいい本だと思います。

    淡々と語られるからこそ、
    余計に考えさせられますね。

    今のサルやクマや鹿や外来生物など野生動物の問題も、
    結局は私たち人間が引き起こした問題のような気がします。

    投稿日:2019/06/13

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  • エゾオカミがぜゆ滅した理由

    このお話は、北海道に昔生息していたエゾオカミがなぜ絶滅してしまったのかを、森に住むフクロウがモモンガの子供たちに語っている絵本でした。結局人間が自分勝手に動物を殺したり、住処を奪ったりして動物たちが振り回されているのを見て、「人間って悪いね!」と子供は思ったみたいです。この絵本を読んで、もう少し動物のことを考えなければならないな〜と思わされました。

    投稿日:2017/01/11

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  • ダイナミックな絵

    5歳の息子と読みました。
    あべ弘士さんのダイナミックな絵がすばらしい。
    アイヌの人々はエゾオオカミと共生してきますが、
    内地の人が開拓にやってくるとオオカミを殺し、
    シカが増えていった…という話をフクロウがします。
    最後は、フクロウが「悪者にしたのは『誰』なんだろう」と
    問いかけるところがクライマックスです。

    息子も、よくいく八ケ岳の森で、シカが花を食べ尽くすのを
    知っています。そういう意味でいろいろ考えたようでした。
    同じ過ちを繰り返したくないです。

    投稿日:2017/01/03

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  • 自然のバランス

    絶滅してしまったエゾオオカミを取り上げています。
    エゾオオカミとエゾシカ、そして植物など。
    それらは、みごとなほどバランスの取れた関係だったのですね。
    そのバランスをこわしたのは、人間です。
    北海道に限らず、世界中であてはまるお話だと思いました。

    投稿日:2014/05/02

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  • エゾオオカミが絶滅したのは人間のせいだった。
    そして今日は増えすぎた鹿のために、人間が被害を受けるようになった。
    北海道の大地のなかで失われた自然界のバランスのことを、フクロウが語ります。
    人々が自然界と共生することの大切さを教えられたように思います。

    投稿日:2013/10/17

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  • 語り手のフクロウが、とっても魅力的です。

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子16歳、女の子11歳

    あべさんらしい、素敵な「エゾオオカミ」の絵本でした。
    語り手のフクロウと聞き手のモモンガ(?)がいいですね〜。

    話の半ばくらいのシーン。
    フクロウのドアップで、「ところがじゃ……」の顔、特によかったです。この目や毛の描き具合いの感じがすごくいい雰囲気でした。
    森の自然に「人」が入ってきたことで、均衡が崩れてしまったことがよくわかる内容でした。

    フクロウも言っていますが、誰が本当の“悪者”だったのでしょう。
    文字は少なく、絵も比較的大きくわかりやすいのですが、
    フクロウのこの「問いかけ」を理解できるような年齢は小学校の高学年以上だと思います。
    小学校(高学年)、中学・高校などの読み聞かせなどにもお薦めしたいです。

    投稿日:2012/03/18

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  • 共存の大切さ

    • ゆっきんぐさん
    • 30代
    • ママ
    • 静岡県
    • 男の子7歳、男の子5歳

    人間とオオカミ、オオカミとエゾシカ、そしてエゾシカと人間。

    北海道でのお話ですが、日本そして世界中の自然の摂理について考えられるお話ですね。
    どこか一つが崩れると、他のバランス関係がおかしくなる。

    誰が悪かったのか?

    何となく 人間が悪いって言ってしまいそうです。でも、そうばかりではないようにも思いました。
    自然環境の変化。そしてバランスの崩壊。崩れた時に、そこからどうやって新しいバランスを築いていけばいいのか・・・

    この絵本では ふくろうが静かにエゾオオカミとエゾシカのお話を語っていますが、奥が深くて結論がうまく言えないなって感じました。
    ただ、ひとつ。この絵本の語り口調と静かで力強い絵に子供はしっかり惹きつけられていたのは確かでした。

    投稿日:2011/09/24

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