『Born to Read』が原題。
確かに、日本語訳のように訳した訳者の気持ちが分かるような気がします。
サムは生まれた時から、「ぼくは読むために生まれてきたんだ!」と自覚する
男の子。
本を読むことで起こった数々の偉業が語られます。
どれもが現実離れしたものばかりで、突っ込みを入れたくなります。
でも、フィクションとして、その本質、本の可能性を体感するだけなら
インパクトがありそうですね。
「ほんをよめばなんでもできる!」というニュアンスの文章が
何度も出てくると、そんな気になってしまいそうです。
サムが読む本の中には、有名な本もいくつか。
『はらぺこあおむし』なんかは誰でも気付くでしょうから、
読者にとっては嬉しいですよね。
(翻訳に当たって、日本語版の装丁になっているのは憎い演出です。)
ただ、おはなし会などで読むには、下心が嫌われそうで、
少しひるんで、外してしまいました。