新刊
きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

もりのおくのおちゃかいへ」 大人が読んだ みんなの声

もりのおくのおちゃかいへ 作:みやこし あきこ
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,320
発行日:2010年11月
ISBN:9784033319100
評価スコア 4.66
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みんなの声 総数 96
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  • 独特の空気感

    表紙を見たとき主人公のキッコちゃんを見つめている
    動物たちは「赤ずきんちゃんを見ているオオカミのような目」で
    見ているようなどこか怖い感じがしました。

    読み進めてみると、迷子になっておばあちゃんの所に
    ケーキを運ぶキッコちゃんを優しく見守る瞳だったんだと
    分かりなんとも言えぬ安堵感を覚えました。

    この本は、キッコちゃんが必死にお父さんを追いかけていても
    どこか時の止まっているような独特の空気感が漂っています。

    そこに在るのはキッコちゃんの白い息だけ。
    動物達の存在さえも景色の一つのようにその空気の中に
    とけ込んでいるように思えました。

    動物達ばかりのお茶会に誘ってくれたしかさんはとても自然。
    でもキッコちゃんを見たときの動物たちの眼差しは
    その場が凍り付くといった感じ。後一瞬にして
    その緊迫した空気もとけてゆく暖かさ。

    お話の中でいろんな雰囲気、空気を感じることの出来る
    不思議な絵本だと思いました。

    投稿日:2010/12/22

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    5
  • 子どもの頃に夢見た絵本

    • 一郎太さん
    • 30代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子1歳

    小さい頃、私にとって「おちゃ」という言葉は特別でした。
    普段はご飯の時も牛乳を飲んでいるような子でしたが、
    『3じのおちゃにきてください』『おちゃのじかんにきたとら』などなど、
    うっとりとして読んでいました。
    世の中には、牛乳とは違う「おちゃ」という素敵な世界があるんだ、と思いながら。
    この絵本を読んだら、そんな当時の特別な気持ちがよみがえりました。

    キッコちゃんが迷い込んでしまった動物たちの「おちゃかい」。
    みんなとびきりのお洒落をして、音楽を楽しみ、
    温かいお茶とケーキが待っている。
    これ、これ!私が夢見ていたお茶会!

    あぁ、子どもの頃の私に読ませてあげたい。
    きっと自分がここに迷い込んだ時の練習をする。
    そして、必ず、見開きケーキのページで息をのむ!
    (だって、今の私もハッとしたもの)

    息子がもう少し大きくなったら一緒に読もうと思っていますが、
    息子にこのときめきわかるかしら。

    投稿日:2011/01/05

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    4
  • 想像力が広がるお話

    なぜでしょう。

    涙が出ました。

    ものすごい大冒険じゃないのに、
    ものすごい悲劇でも、ものすごい喜劇でもないのに、

    温かくて、温かくて、優しくて、
    じんわりと胸が詰まって、鼻の奥が痛くなりました。

    少ない色が、見るものの集中を誘うのか、
    主人公の気持ちを引き立てているようです。

    そしてたくさんのカットケーキのページ。
    あれは絶対、子供が大好きなページになりますね。

    それと、このお話はきっと、その後の想像も楽しいのです。

    動物たちはどこへ行ったんだろうね。

    帰り道も、そっと見送ってくれたかもね。

    いやいや、もうすっかり忘れて、
    仲間たちでお祭りのように盛り上がっているかもね。

    つぶれちゃったケーキはどうなったのかな?
    みんなで笑いながら食べたかな?

    そしてまた迷子を招いて、送り届けてあげたりするんだろうね。



    白い文字が、ちょっと読みにくいところもあったので、
    読み聞かせの時は、
    予習してから、ゆっくり読んであげてください。

    難しいお話ではないので、幼い子にも向きますし、
    作文がかけるくらい大きくなったら、
    続きを書かせてみたりするのも面白いですよね。

    ストーリーに決め付けのない、いい本だと思います。

    投稿日:2010/12/28

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    2
  •  手に取り表紙絵を目にし、独特な木炭画に強烈な印象を持ちました。

     凍てつく外の空気の指すような冷たさ、サクサクと雪を踏みしめる靴音・キッコちゃんや木の陰に隠れる動物たちの吐く息の白さが本当に感じられる絵です。

     さて、お話はキッコちゃんが忘れ物(ケーキ)をしたお父さんを追いかけ森を通り、おばあちゃんの家まで行くお話です。

     おばあちゃんの家までは森を抜けなくちゃならないというので、大丈夫かな?と思いましたが、キッコちゃんが家を出てすぐにお父さんの足跡を見つけたので、「あ〜、なんとかなりそうね」とキッコちゃんと一緒にちょっと安心して読み進めました。
     
     ところが、足元の悪い雪道でキッコちゃんが転び、ケーキの箱が潰れたあたりで、どんなに心細い事だろうと私もドキドキして来ました。
     そして、不思議なお茶会を催している家へ入って行ったページに息を呑みました。
     次のページの「さむかったでしょう、さあさあ、こちらへ」の鹿婦人の台詞で、この部屋の室温の暖かさを感じ始め、えもいわれぬ穏やかで優しい雰囲気にほっとしました。
     このウエルカムウエルカムの和やかで素敵なお茶の時間に、キッコちゃんは人心地がつけたのでしょうね。
     この後の、お茶会のメンバーの差し出すたくさんの優しさや励ましにグッと来ます。
     キッコちゃんの可愛らしさや動物たちの優しさの象徴と言えるケーキへの注し色が、お洒落な演出でした。

     森の行進は、いつまでも忘れられないシーンになりそうです。

     おばあちゃんの家で開いたケーキ箱から、このお話はファンタジーなんかじゃない、キッコちゃんの“素敵な新しい出会い”だったんだと、お子さんたちを納得させるエンディングもお洒落でした。

     また、森の奥のお茶会へ行ってみたいですね、キッコちゃん。
     空気の冷たさ暖かさを感じられる素敵な作品でした。

    投稿日:2011/01/07

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    1
  • クリスマスの新しい定番

    名作と呼ばれる絵本は、もう何年も以前に
    書かれたものだということがほとんどですが、
    『もりのおくの おちゃかいへ』という新しい絵本には
    これから‘名作’と呼ばれるようになるんじゃないか
    というわくわく感が随所にただよっています。

    絵本の主人公・キッコちゃんのように、
    大切な届け物を台無しにしてしまうようなできごとは
    誰しも一度や二度は経験していることだと思います。

    どうしても自分を責めてしまう。
    ひとりでは立ち直れないことだってあるでしょう。

    そんなとき、自分ひとりで抱えこまないで、
    自分以外の周囲に目を向けることがいかにたいせつか、
    そういうことを思い出させてくれる、そんな物語。

    雪景色の凛とした冷たさが物語の温かさを引き立てています。

    クリスマス・シーズンに書店に並ぶ絵本の
    新しい定番になったりするんじゃないか、
    そしてキッコちゃんは可愛いので
    他の絵本にも再登場して欲しいな、

    ・・とひそかに期待しています。

    投稿日:2011/01/05

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    1
  • 素敵なおちゃかい

    • おしんさん
    • 40代
    • ママ
    • 鹿児島県
    • 男の子23歳、女の子21歳、男の子18歳

    キッコちゃんが起きた時、雪はやんでいました。
    おとうさんは、森のおばあちゃんの家の雪かきをするために出かけていました。ところが、届けることになっていたケーキを、忘れていたのです。そこで、キッコちゃんは、ケーキを持って、おとうさんを追いかけることになりました。

    森の中、ひとりで歩くのは少し怖いけど、思いきって出かけたら、なんだか素敵なことに出会えそうな予感。そんなワクワク感を感じさせてくれる魅力的な世界にひき込まれてしまいました。モノクロの描写の中に、赤、黄のほんの少しのワンポイントが、ほっこりとした温かさを感じさせてくれました。そして、優しい動物たちの大きな心が、雪の世界のなかで描かれていて、読み終わった時、なんともいえない、温かさに包まれることでしょう。

    投稿日:2011/01/05

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    1
  • ドキドキの連続!

    キッコちゃんの緊張感が伝わってきて私もどきどき・・・
    雪の森で見たのはお父さんの後姿じゃなかったし、見たことの無い建物におちゃかいをと集まってくる人間然とした森のどうぶつたち。部屋に入ってみんなのみつめる目がとても怖くて、キッコちゃんといっしょに私の緊張も高まりました。やさしく迎えてもらえてホッとしてしかも、あんなに素敵なケーキもらえるなんて。動物たちにみつめられるシーン、ケーキが集められるシーン、何度でも読み返したくなるえほんです。

    投稿日:2010/12/28

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    1
  • 冬の日の不思議な出会い

    まず、表紙に惹かれました。
    モノクロの絵は冬のしんとした空気を感じさせ、キッコちゃんの帽子や
    スカート、手袋の赤、ケーキの色などとても効果的でぐいぐいと話の中にひきこまれます。
    キッコちゃんの不思議な世界でのすてきな体験に、こどもはそこに自分がいるように、どきどき、わくわくするはず。
    いっせいにキッコちゃんを見る動物達がリアルで、「おぉっ!」と思いましたが、これだから 話も生きてくるのでは?
    子供といっしょに最後は「ほっ」としてください。

    投稿日:2010/12/23

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    1
  • 私も招待されたいです

    • 風の秋桜さん
    • 40代
    • その他の方
    • 埼玉県
    • 男の子、男の子

    みやこしさんのデッサン風のモノクロ絵に、キッコちゃんと一部にだけに色を差し込むことでとても印象深くなってます

    帽子をとった、くまさんの姿やみんなが見つめるシーンののイラストは作者の絵の上手さを感じ取ることが出来ます
    なかでも私の一番のお気に入りは、森の木の実や果物がぎっしりつまったケーキの場面です
    「あ〜わたしもお茶会に招待されたい!」と本気で思ってしまうほどでした
    何度か読み返していくうちに、キッコちゃんは紛れ込んだのではなくて、やっぱりちゃんと招待されたんだとわかりました

    カバーのはお父さんを追いかけて行くところのはずですが、木の陰に森の動物たちがちゃんと見守ってますでしょ・・・・

    これからの寒い寒い冬の日に心がポカポカ暖かくなるお話でした

    投稿日:2010/12/22

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    1
  • 美術館に飾られた絵のようです

    • ポピンズさん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子7歳、男の子3歳

    白黒の森の中、楽器を持った擬人化された動物たち・・・エッツの『もりのなか』を思い出す雰囲気。
    ストーリーももちろん印象的ですが、一枚一枚の絵が、文抜きでも十二分に語りかけてくるので、まるで額縁に飾られた絵に美術館の静寂の中でひき込まれていく感覚におそわれます。
    特に、動物達がいっせいにこちらを見る絵。
    絵って、こんなにも語りかけるリアルな力を持つのだな、と改めて思わされます。
    もし美術館に飾られていたら、その魅力の不思議さにとりつかれ、いつまでもいつまでも不思議さを味わいたくてその前に佇むに違いない絵です。
    この静寂は、やはり白黒の持つ力なのでしょうか。
    インタビューでみやこしさんがおっしゃるように、少なくとも私は狙い通り、遠い外国のつめたい空気を肌で感じたような気がします。
    おちゃかいのもよおされる西洋風の建物、絵の中から、雪景色にそのままワープしそうです。
    不思議な世界を現すのに、これほど白黒が力を発揮するのも発見でしたが、雪の中だからこそ、それもまた相乗効果で、冬の夜に読むのにぴったりだと思いました。

    投稿日:2010/12/17

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