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2024年8月 新刊&おすすめ絵本

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絵本紹介

2024.08.06

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平和を願う絵本(2024年8月 新刊&おすすめ絵本)

目次

我々、日本人にとって、8月はほかのどの月よりも戦争・平和について考える機会の多い月といえます。それは1945年8月6日に広島、9日に長崎へ原子爆弾が投下された歴史があること、8月15日が終戦記念日であるからです。

2024年は、戦後79年目の年です。当時を知る人々が数少なくなってきている昨今、私たちは戦争の怖ろしさをどのように次の世代に伝えていけばよいのでしょうか。ドラマ、映画、ニュース番組などのメディアはもちろん、絵本もその大切な役割を担っているといえるのではないでしょうか。

今回は、79年前の戦争を描いた残すべきロングセラー絵本をはじめ、動物たちが登場する寓話的物語から戦争の愚かさ、平和について考える絵本、今の世界が抱えている戦争と子どもへの影響などジャンルも多様な絵本・児童書を集めました。

暑い夏、外に出るのも大変な日は、ぜひ室内で、家族で、平和について考える機会を作ってみてください。

穏やかに日常を過ごす老夫婦に忍び寄る原子爆弾の足音。『スノーマン』レイモンド・ブリッグズが投げかける核兵器の恐怖『風が吹くとき』

グラフィックノベルの世界

この書籍を作った人

レイモンド・ブリッグズ

レイモンド・ブリッグズ (れいもんどぶりっぐず)

1934年イギリス ロンドンで生まれる。「さむがりやのサンタ」(福音館書店刊)でケイト・グリーナウェイ賞、「ゆきだるま」(評論社刊)でフランシス・ウィリアムズ・イラストレーション賞を受賞。「スノーマン」「さむがりやのサンタ」はビデオ化されている。

この書籍を作った人

さくま ゆみこ

さくま ゆみこ (さくまゆみこ)

東京生まれ。出版社勤務を経て、翻訳家・編集となる。JBBY会長、「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表。青山学院女子短期大学教授。著書に『エンザロ村のかまど』(福音館書店)、『どうしてアフリカ? どうして図書館?』(あかね書房)など。アフリカ系アメリカ人を主人公にした絵本の翻訳に『ローザ』『わたしには夢がある』『つぼつくりのデイブ』『かあさんをまつふゆ』『むこうがわのあのこ』『川のうた』『リンカーンとダグラス』(以上光村教育図書)、『ひとりひとりのやさしさ』(BL出版)、『きみたちにおくるうた』(明石書店)、『イライジャの天使』(晶文社)、『ふれ、ふれ、あめ!』『ぼくのものがたり あなたのものがたり』(以上岩崎書店)、『じゆうをめざして』(ほるぷ出版)などがある。翻訳で産経児童出版文化賞、日本絵本賞、ゲスナー賞などを受賞している。訳書に『ゆき』『シャーロットのおくりもの』(ともにあすなろ書房)、『くらやみのなかのゆめ』(小学館)、『ひとりひとりのやさしさ』『やくそく』(ともにBL出版)など多数。

昭和20年8月6日、朝ごはんを食べていたみいちゃんが空に見た青白い光。原爆がもたらした消えない苦しみと悲しみ、怒りが迫る『ひろしまのピカ』

  • ひろしまのピカ

    ひろしまのピカ

    文・絵:
    丸木 俊
    出版社:
    小峰書店

    出版社からの内容紹介

    昭和20年8月6日、原子爆弾の光が広島の空をつらぬきました。
    戦争への怒りと鎮魂と平和への願いをこめて送る絵本。
    世界二十数ヶ国で読み継がれています。

第二次世界大戦は終わったのに一向に世界平和へ向かわない人間。怒った動物たちは……ドイツの巨匠・ケストナーが込めた反戦へのメッセージ『どうぶつ会議』

  • どうぶつ会議

    みどころ

    「しようがない人間どもだ!」

    ゾウのオスカー、キリンのレオポルト、ライオンのアロイスが、北アフリカの湖のほとりで人間たちのニュースに腹を立てています。第二次世界大戦が終わり、世界平和維持のために国際会議を何度開いても、いっこうに成果があがらないのです。

    そこで彼らは考えます。人間たちの会議が何の役にも立たないのは、会議のせいではない、人間たちのせいだ。動物たちが会議を開き、平和の道を示すしかない、と。世界中の全ての種類の動物たちを、北アフリカの動物会館に集め、最初で最後の動物会議をひらこうと決心します。スローガンはただひとつ……子どもたちのために!

    この絵本が出版されたのは1949年、第二次世界大戦が終わって4年後のこと。子どもたちの未来を祈りつづけたドイツの作家エーリヒ・ケストナーが、数々の作品でコンビを組んできたヴァルター・トリアーと組み、人間たちへの皮肉をユーモアと愛嬌たっぷりに描きだします。

    どうして私たち大人は、一番大事なことをすぐに忘れてしまうのでしょう。いつの時代にも通じる普遍的なこのテーマ。子どもも大人も一緒になって考えていかなくてはなりません。

「岩波の子どもの本」シリーズ

この書籍を作った人

エーリヒ・ケストナー

エーリヒ・ケストナー (えーりひけすとなー)

エーリヒ・ケストナー(1899-1974)は,ドイツの詩人・作家。ドレスデンの貧しい家庭に育ちながらも、大学まで進む。新聞記者をへて、ベルリンで詩人として認められる。『エーミールと探偵たち』(1929年)で成功をおさめて以後、つぎつぎと子どもたちのための小説を執筆した。ナチス政権下で出版を禁じられたが、屈することなく執筆を続けた。戦後は、西ドイツペンクラブ初代会長としても活躍。1960年、国際アンデルセン大賞を受賞した。

この書籍を作った人

光吉 夏弥

光吉 夏弥 (みつよしなつや)

〈1904-1989年〉佐賀県生まれ。毎日新聞記者を経て、絵本・写真・バレエの研究・評論に活躍。ヘレン・バンナーマン『ちびくろ・さんぼ』をはじめ、シド・ホフ『ちびっこ大せんしゅ』(大日本図書)など、児童書の翻訳を多数手がけた。

戦争や紛争により自国を離れ、家を失った子どもたち。過酷な環境の中で力強く生きる姿をとらえ、難民問題を投げかける写真絵本『世界に生きる子どもたち 私はどこで生きていけばいいの?』

  • 世界に生きる子どもたち 私はどこで生きていけばいいの?

    出版社からの内容紹介

    シリーズ《世界に生きる子どもたち》第二弾
    だれにでも住む家が必要です。
    子どもたちには、安全で、幸せに暮らせて、家族と食事ができて、
    おもちゃで遊べて、なんの不安もなく眠りにつける場所が必要なのです。

    しかし、世界には、危険がせまり、家を離れざるをえなくなった人たちがいます。
    2016年末の時点で家を追われた人の数は6,560万人といわれています(国連UNIHCR協会*ホームページより)。
    戦争や紛争のために、多くの子どもたちとその家族が難民になりました。

    彼らの人生は過酷で不安に満ちています。
    それでも、ときには笑い、遊び、友だちをつくり……
    どこかで、誰かが、自分たちを新しい家へと温かく迎えてくれるだろうという希望を胸に、生きています。

    本書はこうした難民の状況を知り、問題を考えるきっかけとなることを目指して作られた写真絵本です。
    新たな家をさがしもとめ、前を向いて生きている子どもたちと家族の姿をとらえています。
    *UNHCR…国連難民高等弁務官事務所
    (総ルビ/対象学年:小学校中〜高学年)

「世界に生きる子どもたち」シリーズ

移民・難民について伝える絵本

この書籍を作った人

ローズマリー・マカーニー

ローズマリー・マカーニー (ろーずまりーまかーにー)

カナダの国連大使および国連のジュネーブ軍縮会議の常任理事。カナダのプラン・インターナショナル前代表。プラン・インターナショナルのグローバルキャンペーン「Because I am a Girl(わたしは女の子だから)」を立ち上げたメンバーのひとりでもある。同キャンペーンは、女の子を取り巻くリスクから守り、彼女たちが生きる力を発揮できるよう促すことで、貧困や差別、暴力のない世界を目指している。国連の「国際ガールズ・デー」(10月11日)制定にも尽力した。主著に、『マララさん こんにちは 世界でいちばん勇敢な少女へ』『すごいね! みんなの通学路』『私はどこで生きていけばいいの?』(以上、西村書店)がある。

この書籍を作った人

西田 佳子

西田 佳子 (にしだよしこ)

翻訳家。東京外国語大学英米語学科卒業。東京都武蔵野市在住。主な訳書に、クロンビー「警視シリーズ」(講談社)、モンゴメリ『赤毛のアン』(西村書店)、プリーストリー『ホートン・ミア館の怖い話』(理論社)、『わたしはマララ』(共訳・学研プラス)、『マララさん こんにちは』『マララの物語』『すごいね! みんなの通学路』『私はどこで 生きていけばいいの?』『赤毛のアン』『小公子セドリック』『ファング一家の奇想天外な謎めいた生活』(以上、西村書店)など。

美しい歌声が聴こえる森の小さな村。見知らぬ男に言われるがまま村人が〈金もうけの木〉を植え始めたとたんーー田島征三さんが描くラオスが舞台の物語『森の歌がきこえる』

  • 森の歌がきこえる

    出版社からの内容紹介

    ときおり、どこからか風にのって美しい歌声がきこえてくる森の中の小さな村に、ノイという少年がすんでいた。あるときやってきた見しらぬ男に言われるまま、村人が〈金もうけの木〉を植えはじめてから、森は荒れ、ノイは母さんのための薬草をさがしに、いつもよりずっと遠くまでいかなければならなくなった。ある日ノイは、深い森の奥で、歌をうたいながら織物をおっている女を目にする。そして、その織物のすばらしさに目がくらみ、思わずそれをぬすんでしまった。
    ラオスへの現地取材を重ね、田島征三が描く森の再生と愛の物語。ラオスのアーティスト、インシシェンマイのオブジェをコラージュした合作絵本。

この書籍を作った人

田島 征三

田島 征三 (たしませいぞう)

1940年、大阪府生まれ。幼少期を高知県で過ごす。多摩美術大学図案科卒業。大学在学中に手刷り絵本『しばてん』(1971年に改作し、偕成社より出版)を制作。1969年より東京都西多摩郡日の出町で農耕生活を営みながら絵画や版画、絵本を制作。1988年、伊豆半島に移住する。絵本に『とべバッタ』『ふきまんぶく』(偕成社)、『ガオ』『おじぞうさん』(福音館書店)、『いろいろあっても あるきつづける』(光村教育図書)など多数。エッセイ集に『絵の中のぼくの村』(くもん出版)などがある。国内外での受賞多数。日本を代表する絵本作家として精力的な活動をつづけている。

高校生だったかこさとしさんが見た戦時中の風景、体験したこと。戦争への怒りと平和への願いが込められた『秋』。半世紀以上を経て絵本化

  • 秋

    著:
    かこ さとし
    出版社:
    講談社

    出版社からの内容紹介

    かこさとし未発表作品、ついに刊行!

    倉庫に眠っていた、かこさとし未発表作品は、コロナでステイホームの期間中、
    加古総合研究所の鈴木万里さん(かこさとし長女)が作品整理中に見つけたものです。
    この作品の最初の原稿執筆が1953年、なんと構想から実に68年、
    半世紀以上を経て初めて世に出るオリジナル作品です。

    テーマは、かこさんが終生、憎んでいた「戦争」です。
    太平洋戦争のとき、高校生だったかこさんが体験した実話です。
    戦争の悲惨さに怒り震えるかこさんが、いつまでも忘れないようにと
    子どもたちに伝えようとした作品です。
    平和を願うかこさんの強い思いが込められています。

    子どもたちの未来を考えるすべての皆さんに、天国のかこさんからの贈り物です!

この書籍を作った人

かこ さとし

かこ さとし (かこさとし)

加古里子1926(大正15)年福井県武生町(現・越前市)生まれ。1948年東京大学工学部卒業。工学博士。技術士。民間化学会社研究所に勤務しながら、セツルメント活動、児童文化活動に従事。1959年から出版活動にかかわり、1973年に勤務先を退社後、作家活動とともに、テレビニュースキャスター、東京大学、横浜国立大学などで児童文化、行動論の講師をつとめた。また、パキスタン、ラオス、ベトナム、オマーン、中国などで識字活動、障がい児教育、科学教育の実践指導などを行い、アメリカ、カナダ、台湾の現地補習校、幼稚園、日本人会で幼児教育、児童指導について講演実践を行った。『だるまちゃんとてんぐちゃん』『かわ』(福音館書店)、『からすのパンやさん』(偕成社)、『富士山大ばくはつ』(小峰書店)など、500冊以上の児童書の他、『伝承遊び考』(全4巻・小峰書店)など著書多数。土木学会著作賞、日本科学読物賞、児童福祉文化特別賞、菊池寛賞、日本化学会特別功労賞、神奈川文化賞、川崎市文化賞、日本児童文学学会特別賞、日本保育学会文献賞、越前市文化功労賞、東燃ゼネラル児童文化賞などを受賞。

道端でうずくまるおばあさん、ゆきなとみくが声をかけると「あたしは、関根すず。9さい!」 3人は一日中町を歩き、語り合うーー『いつかの約束 1945』

  • いつかの約束 1945

    出版社からの内容紹介

    「あたしは、関根すず。9さい!」
    ゆきなとみくは、自分は9歳だと言うおばあさんに出会い、共に一日町を歩き回ることに。
    後日、二人は意外な場所で彼女と再会する。残されたメッセージに込められた思いとは?

    いっしょに町を歩きまわり、語り合った、忘れられない夏の一日。

この書籍を作った人

山本 悦子

山本 悦子 (やまもとえつこ)

愛知県生まれ。『神隠しの教室』(童心社)で第55回野間児童文芸賞受賞。主な作品に『先生、しゅくだいわすれました』『二年二組のたからばこ』『がっこうかっぱのイケノオイ』『くつ、かくしたのだあれ?』「ポケネコにゃんころりん」シリーズ(以上、童心社)『夜間中学へようこそ』(岩崎書店)『今、空に翼広げて』(講談社)など多数。日本児童文学者協会会員。

この書籍を作った人

平澤 朋子

平澤 朋子 (ひらさわともこ)

"1982年、東京に生まれる。武蔵野美術大学卒業後、フリーのイラストレーターとしてさまざまな媒体で活動。装画、挿画を手がけた主な児童書に、『トメック』『ハンナ』『緑の模様画』『ニルスが出会った物語』シリーズ(以上福音館書店)、『わたしのしゅうぜん横町』(ゴブリン書房)、『アギーの祈り』(偕成社)、『青矢号』(岩波少年文庫)、『赤い髪のミウ』『あしながおじさん』『クロックワークスリー』(以上講談社)、『きんいろのさかな・たち』(くもん出版)、『緑の精にまた会う日』(徳間書店)、『ならの木のみた夢』(アリス館)などがある。東京都在住。おはなしとあそびを届けるユニット「ピピオ」としても活動中。http://casa-pipio.jp/好きな事:映画を見る 散歩をする 旅行をする 辛いものを食べる"

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