なつのキリンピック
- 作:
- ねじめ 正一
- 絵:
- 北村 裕花
- 出版社:
- 鈴木出版
絵本紹介
2021.07.31
夏のお楽しみといえば、冷たくておいしいデザートに瑞々しいフルーツ、山や川、海の楽しさを味わえるキャンプに、夜空を彩る花火。まさに朝から晩まで、楽しいことだらけですよね。
そんな夏のお楽しみをテーマにした絵本11冊を、2021年7月新刊からピックアップ! 注目のオリンピックの絵本もありますよ♪
この書籍を作った人
1948年、東京都生まれ。詩人、作家。詩集『ふ』によりH氏賞を受賞。また小説『高円寺純情商店街』で直木賞を受賞。他小説に『熊谷突撃商店』『荒地の恋』『ナックルな三人』(共に文藝春秋)、『むーさんの自転車』(中央公論新社)など、詩集に『ねじめ正一詩集』(思潮社)など著書多数。児童書には『ひゃくえんだま』『からっぽマヨネーズ』(共に鈴木出版)、『かあさんになったあーちゃん』『がっこうのうた』『あいうえおにぎり』(共に偕成社)、『ずんずんばたばたおるすばん』『ゆかしたのワニ』(共に福音館書店)などがある。
この書籍を作った人
1983年栃木県生まれ。東京在住。多摩美術大学卒業。2011年、『おにぎりにんじゃ』(講談社)で第33回講談社絵本新人賞佳作。絵本に『かけっこ かけっこ』(文/中川ひろたか 出版社/講談社)、『くれよんがおれたとき』(文/かさいまり 出版社/くもん出版)、『かあちゃんえほんよんで』(文/かさいまり 出版社/絵本塾出版)、『ねねねのねこ』(文/おおなり修司 出版社/絵本館)など。そのほかの本に、NHKEテレの番組を書籍化した『ヨーコさんの”言葉”』がある。
みどころ
「ことしも あえた なつのおと」
目が覚めると元気なセミの声。窓際では風鈴の音が鳴り、食卓のお茶が麦茶に変わってる。ああ、夏が来たんだな、と感じる朝。
「あーそーぼー」
青々と茂った草の道を通り、堤防を走り抜け、遊びに行くのは、もちろん海! 待ちに待ったぼくらの季節! 海開きまではあと少し。海の家の開店準備を手伝って、スイカとおにぎりをごちそうになってくると、とたとた、とたたん…夏が雨をつれてきた!
どこまでも広く澄みきった「夏の青い空」。この景色を見ているだけで圧倒されそうになるのだけれど、強い日差しにどっしりと構えた古くて大きな民家、走ればすぐに見えてくる海と立ち並ぶ迫力の松の木、そこに描かれているのは豊かな自然の残る四国の夏。行ったことはなくても、どこか懐かしさを感じてしまうのは、とても具体的で魅力的な絵だからでしょうか。
さらに耳を澄ませば、氷の入ったコップの音や道を駆けていく少年たちの足音が聞こえ、絵を眺めれば、ちりんちりりんと鳴らす風や汗ばむ程の暑い空気を感じることができて。徳島に在住されている作者羽尻利門さんがあざやかに切り取った夏の一日は、子どもの目にも大人の目にも眩しく、読むたびに胸が高まるのです。
「夏がきた!」
今年もまた、そう思わせてくれる日本の夏の絵本です。
この書籍を作った人
愛知県豊橋市生まれ。絵本に『パパとぼく』『夏平くん』(ともに絵本館)、『ハルコネコ』(教育画劇)、『からあげ』(アリス館)、『シバ犬のチャイ』(BL出版)など多数。絵本のほか、装丁、挿画、広告など幅広く活躍。大川亭ひろ絵の高座名で出前寄席の活動も。
この書籍を作った人
1949年、旧チェコスロバキアのブルノ生まれ。プラハの美術工芸学校とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、1982年アメリカに移住。以来、新聞、雑誌、書籍の他にアニメーション映画の分野で幅広く活躍している。氏の制作による2本のアニメーションは、西ベルリン映画祭で金熊賞を、トロント映画祭でグランプリを、ロサンジェルスの映画祭で金鷲賞を受賞している。また、本の分野ではニュ−ヨーク・タイムズ紙が選ぶ年間ベストテンや、パブリッシャーズ・ウィークリーのベストセラーリストに何度も名を連ね、絵本『星の使者』(徳間書店)で、アメリカの優れた絵本に与えられるコールデコット賞推薦を受けた。日本では他に、『三つの金の鍵』『マドレンカ』(BL出版)などが紹介されている。『生命の樹』(徳間書店)では、2004年にイタリアのボローニャ国際児童図書展ノンフィクション大賞を受賞の他、数々の賞を受賞。現在はニューヨークに家族とともに住んでいる。
みどころ
今日はおやすみ、パパとお出かけの日。 あんまり荷物が多いから、どんなに遠くへ行くかと思ったら。
「ぼくらは、キャンプにいくのさ!」
やった! ぼくがずっと憧れていたキャンプ。テントを張って、火を起こして、外で料理して、カヌーにも乗るんだ! もう待ちきれないよ。
パパとタイガが到着したのは、大きなキャンプ場。はりきっていたパパだけれど、テントを張るのも四苦八苦。朝ごはんを作ろうとしても、火が起こせない。あれ、パパ大丈夫? とびっきりの楽しいキャンプになるんだよね……?
タイガの前でかっこつけちゃったり、失敗を繰り返しちゃったり。可愛い息子の願いをかなえてくれる優しいパパ、なんでも出来るスーパーなパパ! ……とはいかなかったみたいだけれど。それでも、やっぱりふたりのキャンプは最高。忘れられない思い出がたくさん出来て、タイガがうらやましくなっちゃうのです。
キャンプ場には、タイガ親子の他にもたくさんの家族が登場しています。何度も読みながら、色々なストーリーを発見していくのもまた楽しいですね。この愛らしくも魅力的な絵本の翻訳を手がけているのは、「聞かせ屋。けいたろう」さん。読む時間が「とびっきり」になることを約束してくれていますよ。
この書籍を作った人
夜の路上で、大人に絵本を読み始めた、聞かせ屋。親子読み聞かせ、絵本講座、保育者研修会で全国を駆け巡る。絵本の文章、翻訳も手がける。元保育士で一児の父。作品に「どうぶつしんちょうそくてい」「おっぱいごりら」(アリス館)「まいごのたまご」(角川書店)など。
この書籍を作った人
東京生まれ。早稲田大学卒業後、イラストやさし絵の仕事を始める。作品に『えらいこっちゃのようちえん』『えらいこっちゃのいちねんせい』、「子どもの初めて応援」シリーズ(以上、アリス館)、『空にむかってともだち宣言』(国土社)、『ねむりいす』『あたしのやまのぼり』(ともに、ひさかたチャイルド)、『わがまま犬とのくらしかた』、「まじょ子」シリーズ(ともに、ポプラ社)など。日本児童出版美術家連盟会員。
この書籍を作った人
1941年福岡県大牟田市生まれ。個性的な文体で独自の世界を展開。『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん大賞、『うそつきのつき』(文渓堂)で小学館児童出版文化賞、『がたごと がたごと』(童心社)で日本絵本賞を受賞。絵本の他にも、読み物、詩集など作品多数。 他の主な作品に「おれたち、ともだち!」シリーズ(偕成社)、『かあさんのこころ』(佼成出版社)、『とってもいいこと』(クレヨンハウス)、『ぽんぽん』(鈴木出版)などがある。
この書籍を作った人
1972年、愛媛県松山市に生まれる。大阪デザイナー専門学校編集デザインコース絵本科卒。「あとさき塾」「メリーゴーランド絵本塾」で絵本を学ぶ。作品に『アブナイかえりみち』『アブナイおふろやさん』『祗園精舎』(ほるぷ出版)『ちゃんがら町』『十二支のおはなし』『がっこういこうぜ!』『おばけのきもだめし』(岩崎書店)『雪窓』『本所ななふしぎ』『学校ななふしぎ』(偕成社)『むしプロ』 『カイジュウゴッコ』(教育画劇)『ぬ〜くぬく』(農文協)『にんじゃつばめ丸』(ブロンズ新社) 『えかきのチャーリーひみつのかべ』(イースト・プレス)『いっすんぼうし』(あかね書房)『はのはのはなし』(アリス館)などがある。
この書籍を作った人
ハンス・アウグスト・レイ。1898年に、ドイツのハンブルクで生まれ。幼い頃から動物好き、絵も2歳のときから描いていたというが、絵の学校で正式に学んだことはない。ハンブルクとミュンヘンの大学で哲学と医学と語学を学び、その後、ドイツの大インフレを避けて南米へ渡り、1923年から35年まで、リオ・デ・ジャネイロの親類の商社に勤務。1935年、ハンブルクからきたマーガレットとふたりで広告代理店をはじめ、まもなく結婚してヨーロッパへ新婚旅行に出かけ、そのまま4年もパリに居住。その間、ある雑誌に描いたキリンの絵が好評で、それをもとにして作った『きりんのセシリーと9ひきのさるたち』が、ふたりの最初の絵本となった。1940年、戦争でリオに引きあげ、その秋、ニューヨークに移り、1946年にアメリカ市民となった。 「ひとまねこざる」のシリーズは、ハンスが絵を描き、妻のマーガレット・レイが文を書くという夫婦の緊密なコンビで作られました。1977年没。 主な作品に「ひとまねこざる」シリーズ(岩波書店)、『じぶんでひらく絵本』『おかりなさいスポッティ』(文化出版局)、『どうながのプレッツェル』『星座を見つけよう』(福音館書店)、『ガブリエルザちゃん』(偕成社)、『クリスマスのうたの絵本』(あすなろ書房)他多数。
この書籍を作った人
公共図書館勤務を経て、現在は児童書の研究、翻訳をしている。訳書に、『としょかんライオン』(岩崎書店)、『ないしょのおともだち』(ほるぷ出版)、『いっしょにおつかい』(岩波書店)、『いもうとガイドブック』(少年写真新聞社)、「ちいさなエリオット」シリーズ(マイクロマガジン社)など、多数。
みどころ
ようこそ!くうこうへ!
もうすぐ、「くものすくうこう」から、飛行機が出発します。
カエルの親子に、テントウムシファミリー、オトシブミのご一行、たくさんの小さなお客たちが出発前の時間を過ごしています。ショッピングや出国手続きなど、やることはたくさん。空港は活気にあふれています。
搭乗口でスタンバイするのは、飛行機の機体をリュックのように背負ったつばめたち。そう、みんながこれから搭乗するのは、つばめ航空便、つばめの飛行機なんです。
「ただいまより ごとうじょうを かいし いたします。
みなみのしまゆきの チケットを おもちの おきゃくさまは
いちばんゲートより おのりください」
搭乗を済ませてシートベルトを締めたら、いよいよ出発の時刻です。
飛行機は、プールの飛び込み台の滑走路からテイクオフ!
つばめ航空SAL(Swallow Air Line)、ハト航空PALなどなど、鳥の航空会社の飛行機が空を飛び交い、小さな生き物たちが鳥飛行機で旅をする、見たことのない世界。空港から、目的地の南の島の空港に着くまで、飛行機の時間がじっくり描かれ、一緒に旅を楽しんでいるようなワクワク感を味わえます。飛行機の窓から見下ろす夜景や、広がる海、機内で迎える朝日の美しいこと! そして細かく描きこまれた遊び心いっぱいの画面は、どのページも隅々まで見どころが詰まっています。
これが絵本デビュー作となる、もとやすけいじさんは、絵本を制作しながら実際に飛行場で荷物運びの仕事をされていたのだそう。
なるほど、この夢のような世界にふしぎなリアリティが存在するのは、そんなところにもヒミツがあったのですね。
飛行機好き、昆虫好きの子どもたちはもちろん、旅が好きな人ならみんな胸躍ること間違いなしの一冊。
どなた様も、ゆっくりと空の旅をお楽しみください。
この書籍を作った人
1985年東京生まれ。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」出身。作品に『つばめこうくう』、『ぽっぽこうくう』、『かるがもゆうらんせん』(すべて佼成出版社)、『しんごうきょうだいのにちようび』(絵本塾出版)、『のりかえでんしゃ』『おでかけくるま』(ともに学研)がある。
みどころ
「いってらっしゃい、おとうちゃん」
「おうっ、ぽんきち、でっかいの あげてやるからな」
今日は待ちに待ったお江戸の花火大会。ぽんきちのお父ちゃんは花火職人なのです。夜まで待ちきれないぽんきちは、家の中でうろうろ…落ち着きません。すると、お母ちゃんからお父ちゃんの夜食を届けるように頼まれました。
「うん、まかしといて!」
夜食を手に持ち、歩き出したぽんきちの姿をを見ると、町の人たちが「もう花火の時間だ!」と思い込み、仕事なんてそっちのけで次々についていきます。何しろ、誰もがぽんきちのお父ちゃんの花火を楽しみにしていますからね。ぽんきちの知らない間に、江戸の町には大行列が出来上がり…。さあ、いよいよ待ってましたの花火大会のはじまりです!
「ひゅー… どーん」
たしろちさとさんが初めて挑む和風絵本。その色合いから構図、キャラクターまで、新たな魅力をたっぷりと味わえるこの1冊。江戸の街並みを背景に、住人達の暮らしや着物や小道具など、どこの場面を切り取っても見飽きることなく楽しみながら、いつの間にか読者もクライマックスの花火シーンを待ちわびてドキドキしてきます。荷物を持って町をフラフラ歩く小さなぽんきちの姿も可愛すぎます。
でも、やっぱり何と言っても大迫力の花火シーン。広い夜の空に咲く大輪の花火、降ってくるような光のつぶ。江戸の人々と同じように、見とれてボーっとしてしまいます。夏の涼しい定番絵本の登場ですね。
この書籍を作った人
東京都生まれ。大学で経済学を学んだ後、4年間の会社勤めを経て、絵本の制作を始める。世界的編集人、マイケル・ノイゲバウアーが見い出し、「ぼくはカメレオン」で世界7カ国語同時デビュー。『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』で2011年日本絵本賞を受賞。作品に、『ぼくはカメレオン』(グランまま社)、『かあさん』『ねえ、あそぼうよ』(以上、「こどものとも0.1.2」福音館書店)、『じめんのしたの小さなむし』(福音館書店)、『くんくん、いいにおい』(グランまま社)、『ポレポレやまのぼり』(大日本図書)、『ぼくうまれるよ』(アリス館)などがある。神奈川県在住。
出版社からの内容紹介
チンチン カタコト
カタコトチン♪
ちんあなごたちを のせて
でんしゃは のんびり、
うみの なかを
はしりまーす。チン♪
ちんあなごたちの、楽しい日常。平和だけど、ドキドキたのしいチンチン電車に乗って、海の中を走ります。
エイやダイオウイカをはじめ、いろいろな生き物が登場するよ!探してみてね。
ひとり読みでも、読み聞かせでも、ゆったりとした時間をすごせる絵本。
人気コンビ、大塚健太とくさかみなこの、のんびり楽しいお話が登場。
ふたりの作品は、『いちにちパンダ』『よるだけパンダ』『カピバラせんせいのバスえんそく』(小学館)、『ぴよぴよちゃん』(東京書店)、『イカはイカってる』(マイクロマガジン社)など
この書籍を作った人
埼玉県出身。絵本や紙芝居のおはなしのほかに、 脚本なども執筆している。絵本作品に「いちにちパンダ」 「よるだけパンダ」「カピバラせんせいのバスえんそく」(以上小学館)、 「おにゃけ」「でんにゃ」「虫にんじゃ」(以上パイインターナショナル)、 「フンころがさず」(角川書店)など。
この書籍を作った人
絵本作家/イラストレーター 宮城県出身 上智大学英文学科卒業 絵本作品に「いちにちパンダ」「よるだけパンダ」(絵/大塚健太 作/小学館)、「なんのたまごかな?」「のりものいっぱい」(絵/きむらゆういち 作/東京書店)などがある。