
【連載】3月の注目の新刊&オススメ絵本紹介 〜0,1,2歳児さん向け〜

少しずつ暖かくなって、外にお出かけしたくなる陽気の3月。赤ちゃん絵本ものびのびと春を感じる絵本が出版されています。グーンとのびをして、お子さんが手に取る絵本はどれでしょう?
★新刊★赤い風船はどこへいく?
子どもたちが大好きな風船。でも、手に持たせると、高い確率で空に飛んで行ってしまう……。そんな経験を誰もが一度はしたことがあるのではないでしょうか? 子どもの手を離れていった風船はどこへ行くのか、この絵本のページをめくって、風船の冒険を体験してみましょう。
「ぷあぷあ」
作:うしろ よしあき
絵:かまた みつよ
出版社:KADOKAWA
女の子の手から、風船が飛んでいってしまいます。町から、川や海へ。海鳥にねらわれて……。風船の奇跡の物語の絵本! 対象年齢2、3歳から。小さな子どもは、字をまだ読めなくても、『絵を読む力』があります。この絵本は、絵を見て、物語を想像する絵本です。ページをすぐにめくらずに、ゆっくりと絵を見ていると、子どもは、風船や細かな絵について、多くのことに気がつくことでしょう。「ふうせん」と指をさしたり、「うし」や「くるま」に気づいたり。そんな、子どもの『気づき』の発言には、やさしく、ほめてあげてください。すると、子どもたちはさらに、『絵を読む力』を育まれるでしょう。花、鳥、船、クジラ……移り変わる景色。最後には、ほっとする結末が描かれています! 読み聞かせの専門家[聞かせ屋。けいたろう]さんが推薦。「本への興味がふくらむ絵本。風船を追いかけて、思わずめくる、最後まで!」
作者のうしろよしあきさんは赤ちゃん絵本研究会代表としてご活躍されている、赤ちゃん絵本のスペシャリスト。『
パンダのあかちゃん おっとっと』や『
ぽん ぽん ぽん』など、うしろさんの書く赤ちゃん絵本の文章は、声に出すととても心地よいものばかりです。お子さんと一緒に、絵本の言葉も楽しんで見てくださいね。
★新刊★20歳おめでとう!
「どんどこ どんどこ」どこへでも歩いていって、誰とでもおともだちになっちゃう「ももんちゃん」。2021年は「ももんちゃんと あそぼう」シリーズが生まれて20周年のお祝いの年です。
シリーズ22冊目となる『ももんちゃん どこへいくのかな?』でも、ももんちゃんのスーパー赤ちゃんぶりは健在。今年生まれた赤ちゃんも、今年20歳を迎える赤ちゃんも、ももんちゃんとおともだちになってみてはいかがですか?
「ももんちゃん どこへいくのかな?」
作・絵:とよた かずひこ
出版社:童心社
ともだちを乗せて、どろんこじどうしゃやヘリコプターを運転するスーパーあかちゃん・ももんちゃん。どこへいくのかな? どろんとやってきたおばけさんもつれて、向かった先では……とってもすてきな出会いが! 「ももんちゃん あそぼう」シリーズ20周年にふさわしく、おなじみのともだちがたくさん出てきます。ともだちと、ともだちが出会って、輪が広がっていく喜び、いっしょに思いきり遊ぶうれしさいっぱいの1作。
童心社HPで、ももんちゃんのオリジナルグッズが当たるキャンペーン開催中です!
★新刊★かじっても大丈夫! ボードブックタイプのしかけ絵本。
なんでも口に入れちゃう低月齢の赤ちゃん。新しい絵本を渡しても、すぐによだれでベトベト……ということも多いですよね。そんなときは、ボードブックタイプの絵本がオススメ。ページが厚いので赤ちゃんの小さい手でもめくりやすいですし、かじっても破けないので安心です。
海外でも人気の高いしかけ絵本を作るよねづゆうすけさんの新作は、動物たちが仲良く「はんぶんこ!」する様子がかわいい一冊。絵本を読んだら、お家の人やおともだちと「はんぶんこ!」したくなることでしょう。
「はんぶんこ!」
作:よねづ ゆうすけ
出版社:講談社
ねこさんとねこさんが、おさかなを二人でとりあいっこ。さあ、どうしたらいい? 分かちあう心を自然にはぐくむ楽しいしかけ絵本。
本書は、「シェアリング=分かち合うこと」がテーマ。ひとつのものを二人がほしいと思ったときに、半分こする思いやりややさしさを、穴あきのしかけを通して楽しみながら理解できる絵本です。
だまし絵を楽しむ『のりものつみき』、色が変化していく『にじいろカメレオン』、意外性に富んだ「だーれ?」シリーズ、穴あきしかけ『もぐ もぐ もぐ』、図形を生かした『ぴたっ!』『まる まる まんまる』など、つぎつぎと新しいしかけ絵本を生み出している、よねづゆうすけの最新作。ちいさいお子様にやさしいボードブックです。
アメリカの有力書評紙KIRKUS REVIEWSにおいて、2020年ベストボードブックに選出されました。
★新刊★「おはよう」も「おやすみ」も。めくって楽しいしかけ絵本。
こちらは、上下にしかけが開くタイプの絵本の新刊です。
作者は、「いつも心にハナウタを!」と絵本やイラストレーション、デザインの分野で、楽しいことやおもしろいことを創作しているユニット「フフフーン」さん。いつもお寝坊さんなお子さんも、『おめめぴっかーん おはようさん』を読めば、元気にお目覚めできるかも? いつもおやすみに時間のかかるお子さんも『すやすやすーすー おやすみさん』ですんなりおやすみできるかも? そんなワクワク感がある、楽しい作品です。
「おめめぴっかーん おはようさん」
作:フフフーン
出版社:偕成社
Good morning Wake up!
の元気なあいさつと一緒に、おふとんをめくると隠れていただれかさんが顔を出す、めくって楽しい仕掛け絵本。色合いもくっきり楽しく、ねこ、にわとり、ひつじ、りす、ぱんだ、そして最後はあかちゃんが登場します。
「すやすやすーすー おやすみさん」
作:フフフーン
出版社:偕成社
Good night Nighty night
のあいさつと一緒にフラップをめくって、隠れているだれかを見つけて楽しめる仕掛け絵本。いぬ、くま、うさぎ、ぶた、かえる、そして最後にあかちゃんが登場します。
★新刊★アニメ「それいけ!アンパンマン」のおはなしが紙芝居になりました!
アンパンマン大好きなお子さんに朗報です! アニメ「それいけアンパンマン!」の人気エピソードが、紙芝居になって楽しめるようになりました。おはなしは、テレビで第2回目に放送された『アンパンマンと ばいきんまん』。パワーアップしたばいきんまんに対抗するべく、アンパンマンがアッと驚く姿に変身します。
これから続々と続刊が登場予定の「アンパンマン アニメかみしばい」。紙芝居をケースに保存できるのも嬉しい一冊です。
★新刊★春の喜びを全身で表現しよう!
角野栄子さんが文章を担当し、『まめざらちゃん』で第7回MOE創作絵本グランプリに輝いき、デビューしたよしむらめぐさんが絵を描いた、「角野栄子のアコちゃん絵本」シリーズ。最新刊は暖かくなる今の季節にピッタリ! アコちゃんや、クマちゃん、トラトラちゃんがのびをする姿は本当に気持ちよさそうで、読んだらみんなでグーンとのびをしたくなる作品です。
「角野栄子のアコちゃん絵本 ぽかぽかぐ〜ん」
作:角野 栄子
絵:よしむら めぐ
出版社:小学館
読み聞かせをしながら体を動かしたくなる!
あたし、アコ。
きょうは、ぽかぽかして、きもちがいいよ。
アコちゃんが、ぐーんと のびをすると・・・・・・
あれ?
ちょっと おおきくなった?
クマちゃんも トラトラちゃんも
いんな いっしょに ぽかぽか、ぐーん!
ぽかぽかする暖かい日。
アコちゃんは、ぐーんと伸びをしました。
すると、あら不思議、ちょっと大きくなったような気がしますよ。
そこへ、ネコのミミもやってきて・・・。
みんなでぽかぽかぐーんと伸びをしたら、世界が変わって見えました。
【編集担当からのおすすめ情報】
暖かい日には、思わず伸びをしたくなります。
読み聞かせをしながら、体を動かしたくなる絵本です。
●「ちょこっとヒント」付きで、はじめての読み聞かせも安心!
絵本の読み聞かせをしたいけれど、はじめてだとどう読んだらいいのか分からないし、赤ちゃんが反応してくれないと続ける気持ちもなくなってしまう……。そんな読み聞かせビギナーの方にピッタリなのが、絵本コーディネーターこがようこさんが作った「語りかけ絵本」シリーズです。
普段、お子さんに話しかけているような自然な言葉で書かれている文章は、そのまま読めば自然と赤ちゃんに語りかけることができます。さらに、後ろの見返しには、こんなふうに読んでみてね、という「ちょこっとヒント」がまとめてあって、気軽に実践してみることもできます。
春は『いちご』と『ひよこ』がオススメ。夏になったら『えだまめ』、秋は『どんぐり』と季節に合わせた作品が出版されているのも嬉しいですね。
「語りかけ絵本 いちご」
文・絵:こが ようこ
出版社:大日本図書
「語りかけしたいけど…どうはじめたらいいの?」
「絵本を読んであげたいけど…どれから読めばいいの?」
という、育児にがんばるママパパを応援するためにつくられた絵本です。
「いちご」と読んで、ゆびで絵をさしてあげるだけで、あかちゃんはとってもうれしそう!
ぜひ親子ですてきな時間を過ごしてください!
※巻末に、読んであげるときの「ちょこっとヒント」もまとめました。
★3月の新刊&オススメ絵本動画公開中!