かあさんは ときどき すごく よわくなる
かなしいニュースを見るたびに 世界はどしゃぶりのように感じられ
未来はどこまでも はいいろの雲でいっぱいで
そんなとき あかちゃんが おしえてくれる「うれしいこと ここにあるよ!」――
おーなり由子さんの描いた、絵本の中のあかちゃん。
見ているだけで、そのぬくもりが伝わってくるよう。
わらっている顔、ぎゅっと服をつかんでいる小さな手、腕の中で抱かれているまあるい身体。
どの場面でも、まるでおひさまのように明るい光を放っているあかちゃん。
ふとした時にやってくる不安の心は、いつだってこの子たちが救ってくれるのです。
「ぼくらを よわいと 決めつけないでよ!」
「ぼくらは、生きたい。愛したい。いっぱいあそびたい!」
それらの力強い言葉が、すべてのおかあさんの胸に優しくささります。
読み終わったら、わが子をぎゅっと抱きしめたくなりますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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