「恋ってなに?」「恋するってどんなきもち?」
ずばり「恋」をテーマにじっくり考えるフランス生まれのおしゃまな一冊。
エルネストは女の子をからかうのが好きな男の子。・・・とりわけサロメを。ずきんをつかんだり、髪をひっぱったり。サロメがママに報告すると
「もしかしたらサロメに恋をしているんじゃないかしら。」
「恋?」それを聞いて教室中大騒ぎ。みんなで真剣に恋について考えます。
「ひとは恋におちるんだ。」「2人でするもの?3人でするもの?」「いつまでもそこにあるものなの?」「稲妻が走るんだ。」
さて、みんな納得した答えはでるのでしょうか。そしてエルネストの恋の行方は。
大人も子供も一緒になって一生懸命「恋」について考えるなんてフランスならでは。甘いだけではない、結構どきりと深い言葉も出てきます。そんなに考えた事なかったなぁ、と思わず自分を省みてしまいました。この際、男の子も女の子もパパもママも一緒にじっくり答えを探してみてはどうでしょう。
甘酸っぱい香りがしてきそうなワインレッドが印象的な味わい深い絵、その隙間にちょろちょろっと見える小さな可愛らしい絵は作者の愛娘の作品だそうです。そして詩の様な訳は内田也哉子さん。今ならホワイトデーに一緒に添えてもいいかもしれませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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