「チョコレートをたべたさかな」 みんなの声

平凡な生活にも満足していたさかな。
ある日少年が落としたチョコレートのかけらを食べてその虜に・・。
もちろん、もう食べるチャンスなどない。
そのうちに「ぼくは　しんだ」。そして・・・。
モノトーンの淡々としたストーリーの中に輪廻。
何かすごいものを秘めています。
チョコレートの魅力もすごいです。

この絵本を読んでみたくなったのは、星モグラサンジさんのナビでの感想を読んだから。
早速図書館へ飛んでいって、探しちゃいました。
すっごく、インパクトがあって面白かったです。
全編モノトーンのイラストもいい！
輪廻転生？メビィウスの輪？それとも…、「卵が先か、ニワトリが先か」って、やつでしょうか？

それまでは、魚であることを楽しんでいたさかなは、チョコレートを食べた瞬間から、チョコレートの虜になり、もう一度それを食べることばかり考えてしまいます。
しかし、もう一度チョコレートを食べることもないまま、さかなは死んでしまいます。

これ程あっけなく主人公が死んでしまうのって、中々ないかもしれないですね。
ま、その後、すぐ生まれ変わるので、子供達のショックも一瞬ですみましたけれど。
可愛いイラストですが、奥の深い絵本でした。

ひとかけらのチョコレートを食べたとたん「さかなでいること」が、辛くなってしまった　さかなの話。輪廻転生のお話です。淡いチョコレート色で描かれた絵が、胸にしみます。 私の命も過去から現在へとめぐりめぐっているのかしら………うーん、本を閉じたとたん、そんなことを思ってしまいます。子どもさんだけでなく大人が読めばまたこの本の印象もがらりと変わってしまうでしょうね。何かせつなく心に残ったえほんです。