原作はロシアの昔話。
「金のりんご」さんも書かれていますが、グリムの昔話に、よく似た話が入っています。ただ、グリムの方は主人公は、「ばか息子」ではなく兵役を終えた元兵隊でしたが。
この「ばか」がつくことで、ナビの中では、この絵本は賛否両論になってますね。これは原作でも「ばこ息子」と、表現されているのでしょうか?
意外とこの表現は日本だけのもので、当時の翻訳のやり方とかにも関係しているような気がします。(実際は知りませんけど)
というのも、最近昔話に触れる機会が多くなったのですが、
オリジナルの昔話は、あまり深く考えて固有名詞を決めてないんですよね〜。よくいえば、有りのままを素直にって、感じでしょうか?
出来の悪い息子をこうまでばかにする親には憤慨しますが、こういう親がいて、物語が成立している昔話は、その設定にあまり気を取られずに読まれると、案外ストーリーの楽しさが見えてくる気がします。
ユリー・シュリヴィッツの描かれた絵本の中の世界も素敵でしたし、ストーリー展開もワクワクするものではないかと思います。
ただ、少々お話が長いので、低学年のお子さんには向かないかも。
お話会などで使われるときは、軽いお話とタイアップして、一緒に読んでみるのも、いいかな〜と、思いました。