これも、たくさんのふしぎ傑作集の1冊です。
角野さんは魔女の出てくる物語を書かれてから(皆さんも知っているあれかな〜)、魔女のことに興味を持ち、
本書絵本の「魔女に会った」で、魔女に出会う旅に出ます。
日本にはなじみの薄い「魔女」ですが、ヨーロッパ各地には今でも魔女の子孫がいるといわれていたり、魔女にちなんだがお祭りがたくさんあることが、この本でよくわかりました。
結局「魔女」って、日本でいう陰陽師みたいな存在だったんでしょうね。占いをしたり、病の人を助けるすべを知っていたり…。
本書で紹介しているドイツの黒い森地方での「ファスナハト」祭りはすごく陽気な魔女たちが通りをパレードします。
ドイツのハルツ地方の魔女のお祭りは「ワルプルギス」。
ベルギー・イーペルの「ねこ祭り」にはお祭りの最後に「魔女の火刑」というのがあって、角野さんの体験レポートを見ると、こっちのお祭りはちょっと不気味で怖かったですが、ドイツの方の魔女のお祭りはどれも楽しそうで、一生に一度は行ってみたな〜と、思いました。
本書の最後に紹介されていた、「ルーマニアの魔女」といわれる魔女のおばあちゃまたちに出会った旅のお話も素敵でした。
本文中に描かれているかわいい地図のイラストは、角野さんが描かれているのかしら?
そうだとしたら、これもまた必見です。
みやこうせいさんの写真も素敵で、自然と共にある魔女たちが本当に幸せそうに見えました。
本当の魔女に会ってみたい。と思っている人にはお勧めの1冊です。