緑ゆたかな、テンテル山の中腹に建つ、古い洋館「スギナ屋敷」。
そこには、お料理のだいすきな「オバケさん」が住んでいました。
オバケとはいっても、本物のオバケではありません。
緑のベレー帽がトレードマーク、オバケさんというあだ名で親しまれている彼、「オバ ケンイチロウ」は、町の料理研究家なのです。
そのあだ名のせいで、本物のオバケたちに仲間だとかん違いされているオバケさん。
今度はなんと、いじわるキツネから化かし合いの決闘を申し込まれることに!?
テンテル山のオバケたちと、スギナ屋敷に住む人間「オバケさん」がまき起こす、ゆかいな騒動を描くシリーズ二作目!
ふわふわモコモコ、シフォンケーキのオバケ、シフォンくん。
タヌキが化けた女の子、タヌダちゃん。
前作のオバケたちはもちろん、今回もあらたなオバケと、そしてなんと、かわいらしい人間の(?)ご近所さんも登場!
ますますにぎやかになるテンテル山の面々に、目が離せません。
前作にひきつづき、料理研究家であるオバケさんの作る料理はやっぱりおいしそう!
しぼりたてのオレンジジュース、フレンチトースト、カリカリのベーコン。
朝から楽しそうなオバケたちに囲まれ、自然豊かなテンテル山で食べる、オバケさんの料理。
こんなにワクワクさせてくれる朝食って、他にあるでしょうか?
想像するだけで、今日一日がいい日になるような心地にさせてくれます!
さて、決闘を理由にエスカレートするいじわるキツネのいたずらは、とうとう一線を越えてしまいます。
ふだんは温厚なオバケさんも、ついにはカンカン、怒り心頭!!
髪も逆立ち、ベレー帽から湯気の立つほどの激怒です!
化けることなんてできないオバケさんと、いじわるキツネの化かし合いの結末やいかに!?
(堀井拓馬 小説家)
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