家族を人間に殺されたきつねのきんた。森の動物に見守られて幸せに暮らしていましたが、人に荒らされた森を追われ、ある屋敷に辿り着きます。そこで奥様の首元に巻かれた母さんぎつねに再会し…。
もちろん擬人化して書かれているのですが、切なすぎるお話です。厳しい動物の世界を優しい絵で描かれているからこそ、余計に切なく思いました。
ずっと以前、初めてこのお話を知った日から、毛皮姿の人や山を開発して造ったゴルフ場を見ると心の何処かで嫌悪感を抱くようになりました。人間が動物に、自然界にしたことに人間の、仏教で言う業を感じます。
お話の最後のかこさとしさんのメッセージがいいですね。きっとお空では強くて勇気があって子ども好きのお父さんも、花が好きで優しいお母さんも、元気でやんちゃで少し食いしん坊なあんちゃんもお月様と一緒にきんたの成長を見守ってくれているでしょう。私もと思いました。 (SNOWDROPさん 60代・その他の方 )
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