「あとで・・」は、大人が子どもに、つい言ってしまう言葉。 「つい言ってしまう言葉」だからこそ、子どもからすると、「ずうっと むかしから」「何度も」言われているのですよね。
大人は、目の前のことで、いろいろと忙しい。時間に追われて、あれも、これも・・・と。だから、それほど悪気はなく、つい 「あとで」と言ってしまう。
この絵本を読めば、その悪気のない言葉が いかに子どもの気持ちを傷つけているかが わかります。そして、その言葉だけでなく、「大人」という立場を使って、いかに 子どもの存在をないがしろにしているのかも。
熊ちゃんの存在は、ある意味、救いではありますが、あえて子どもに読む絵本ではないように思いました。大人が読んで、「あっ、そうだった・・」と自分を振り返ればいいんじゃないかな と思います。