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100万回生きたねこ」 4歳のお子さんに読んだ みんなの声

100万回生きたねこ 作・絵:佐野 洋子
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1977年10月
ISBN:9784061272743
評価スコア 4.62
評価ランキング 3,831
みんなの声 総数 302
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4歳のお子さんに読んだ みんなの声から

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12件見つかりました

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  • 心の波紋

    • 猫月カエルさん
    • 50代
    • せんせい
    • 大阪府
    • 女の子16歳、男の子12歳

    この絵本に初めて出会ったのは小児科の待合室だった。当時、決して軽いとは言えない病気を患っていた4歳の娘を連れての通院が日課になっていたのだ。私の影響で猫が好きだった娘に読んでやろうかと何気なく手にとった絵本の表紙には、ふてぶてしいとらねこがでんと構えていた。
    ページを開くと何度も死んでしまうとらねこ。娘もなんとなく微妙そうな顔をしている。どうやってオチをつけるのだろうかと心配しながら読み終えた。最後、生き返らなかったとらねこに温かさだけではない何かが心に湧き上がる。「なんだか変わったお話だったね?」と少しキョトンとしている娘を見ながら、確かに病院に置く本なのかと疑問も感じた。正直、ちょっとモヤモヤした読後感だったのだ。

    しばらくして、仕事で絵本を読むことが増えて、とある本屋でこの絵本に再会した。なぜだか表紙のとらねこを見たらどうしてももう一度読みたくなって、すぐに買ってしまった。じっくり読み返してみると、いろいろなことが感じられた。大切なものを持つことと失うことの意味。生きることの目的。他者と心が通じ合う喜び。自分であることの誇り。けれどもこの話の主眼はそれだけなのだろうか? 白いねこに心を奪われたとき、とらねこは何かに負けて何かを失ったのではないか? けれども同時に初めて何かを知って初めて自分よりも大切なものを得ることができたのだ。トラネコは最後幸せだったのだろうか? 生き返らなかったのは生きることに満足したからなのか? 失うことの悲しさを二度と味わいたくないからなのか? 感動しながらその感動の所在がよくわからなかった。

    それから何度もこの絵本を読んだ。読むたびに違った何かが見えてくる気がした。

    世の中にはいろいろな絵本がある。いつも同じ感動を与えてくれる素晴らしい絵本がある。それは心の水面にできる寸分違わぬ美しい波紋のようなものだ。けれども、この絵本は少し違っていて、心にできる波紋がいつも同じとは限らない。自分の心の状態によって、精緻な波紋も、乱れた波紋も、時には大きなさざ波さえも起きることがある。きっとこの絵本は、波紋そのものではなく心に投げ込まれる石なのだ。だから人によって、自分の心の状態によって起きる心の波紋が毎回異なる。作者の言いたいことはこれなのだ、と簡単には説明できない。この絵本がここまで多くの人々に愛され読み続けられている一番の理由はここにあるのかもしれない。

    まだ1回も生きおわっていない私は、その1回の間に百万回、は無理でもきっとあと百回はこの本を読むと思う。この人に懐くことのないふてぶてしいとらねこが本当に大好きなのだ。感動とか名作だとかの先入観なしに、是非とも一度はこのとらねこに会って欲しい。そしてそのとき生まれた心の波紋を覚えておいて欲しい。きっともう一度このとらねこの話を読み返したいと思う日が来るに違いないのだから。

    投稿日:2018/11/30

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  • 私が飼ってたねこはどうだったかなあ

    100万人もの人が、かわいがったのに、だれのことも好きじゃなかった
    ねこ。最後に、のらねことなって自分のことを好きになり、白いねこのこと
    も好きなり、もう、けっして生きかえらなかったねこ。
    よかったなあって思うけれど。
    でも、自分が飼っていたねこのことを考えると、どうかなあって
    思ってしまいます。私はそのねこのことが大好きだったけれど
    もし、そのねこが私のことをちいとも好きなんかじゃなくって。
    どこかでにくたらしく(笑)生き返っていたならば。。
    娘が本棚から「これを読んで」と持ってきた絵本だけれど、娘には
    あんまりわかんなかったかもしれないです。
    でも、それでいいよなって思います。
    だあれのことも好きになれなかったりして何度も生まれ変わっちゃう
    ねこの気持ちを4歳児がわかったらちょっと怖いものね。
    白いねこがしんで、ねこがわあわあ泣くところだけはとても印象に
    残ったようで、よかったなって思います。大切な人がいなくなったら
    泣いちゃうよね。

    投稿日:2011/12/02

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  • たったひとりだけでいい

    ちくちくして苦手な言葉、「キライ」。
    その言葉がお話の前半では並ぶので、ねこが生きるごとに傷を深めているようで不憫になる。
    けれどそんなねこが、最後には愛を与えることを知り、死にゆく。
    だから、悲しいけれども幸せな気持ちで読み終えた。

    人生を豊かにするものは生きる長さや経験ではない。
    たったひとりでもいいから、愛を与えられるかどうかだ−

    ねこが伝えてくれた大切なこと、人生の折に触れて何度も噛みしめたいものだ。

    …と、余韻に浸る親を脇目に、子供は「死んじゃったんだね」とのこと。
    物事に色をつけず、事実をそのまま受け止める子供の心はまっすぐで素敵だ。

    投稿日:2021/06/25

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  • 生きることの尊さを考えさせられる。

    • ぼんぬさん
    • 40代
    • ママ
    • 北海道
    • 女の子4歳

    自分が死んだ時泣いてくれたのに、自分は1度も泣いたことがなかった。そして100万回生き返った。誰のモノでもない、野良になった時、好きなネコができた。自分以外を、初めて好きになった瞬間だった。心から愛する者と出会えて、初めて生きることの尊さを知ったのではないでしょうか。とても良い絵本です。

    投稿日:2020/12/31

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  • 誰のねこでもない

    結婚して子どもができて、この本を読み直しました。ハッとさせられました。ずっと誰かのねこだった主人公が、のらねこになったときの描写に。「ねこははじめて自分のねこになりました。ねこは自分がだいすきでした。」

    誰のねこでもなくなって初めて、自分の人生を謳歌できるようになったねこ。そして白いねこと出会い、愛にめざめ、生と死を知ることになります。

    この本の主人公はほかでもないこのねこ。けれども結婚・出産を経た私には、白いねこの立場が胸に残りました。ねこの夫婦は子どももできて仲睦まじく暮らしているけれど、ずっと誰かに所有されていたねこと同じように、白いねこも夫に所有されていると言えはしないだろうか、と。

    天国で、誰のねこでもなくなった白いねこは、今ごろ自分の本当の人生を謳歌しているのかもしれません。

    投稿日:2018/11/30

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  • 子どもの時読みたかった

    • かえ3さん
    • 30代
    • ママ
    • 東京都
    • 女の子4歳、男の子1歳

    私が大人になって読んでよくわからなかったので、子どもが生まれたら読んであげようとずっと思ってました。子どもが「死」ということがわかるようになったので、今回読み聞かせてみました。

    が、読みながら私の涙が止まりませんでした。
    自分よりすきなものができて、ようやくねこの気持ちが理解できるようになったからかもしれません。
    そんな母を見ながら娘は「白いねこはなんで死んじゃったの?」とそれだけが気になるようでした。たぶん、この本のことをよくわかってないけど、それでいいんだろうなと思いました。娘に自分よりすきなものができたときに読んでくれたらいいな。それまでこの本は大切に本棚にしまわれるんだろうなと思います。

    投稿日:2018/11/23

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  • 思いやり

    • ネイメイさん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 男の子4歳

    100万回生きるってどういうことだろう!?
    題名に惹きつけられて、読んでみたのがきっかけです。

    立派なとらねこは、自分の意志とは無関係な人生を100万回繰り返します。ねこにとって、何の魅力もなかったし、意欲もわかなかったので、死んでも、泣かれはしても、泣きはしませんでした。

    しかし、あるときとらねこは、自分がのらねこという自由な身分になってはじめて、自分を好きになり、生きる意欲がわいてきました。そして、恋もしました。かけがえのない家族も作りました。
    もう絶対死にたくなくなりました。
    しかし、最愛のパートナーである、白ねこの死に直面して、絶望感に打ちひしがれ、生きることとと死ぬこと、残されたものの悲しみを、はじめて知ることになるのです。
    これまで、100万回の人生を通して、自分を大切に思ってくれていた100万人の人の悲しみがやっとわかる日が来たのでした。

    思いやり。このことを教えてくれた一冊でした。
    自分中心に物事は動いてるのではなく、100万人いれば、100万通りの人生があります。世の中は一人ひとりの人生が積み重なって、今の世の中がある。そして、そこにはそれぞれの感情が動き、思いやり、絆で結ばれている。

    私はこの本に出会って、人間として最も大切なことを教えてもらってような気がします。息子にも語りついでいこうと思っています。

    投稿日:2018/10/29

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  • 子どもも感じることのできる絵本

    • みっとーさん
    • 30代
    • ママ
    • 滋賀県
    • 男の子5歳、女の子3歳

    何度猫が泣いても、ふんふんと聞いていた息子が、最後に最愛の猫がなくなり、自分も本当に死んでしまうというラストに大号泣しました。
    なにについて泣き出したのか、自分でもよく分からないみたいだけど、死について、愛する人をなくすということについて、分からないなりに心で感じるものがあったようです。
    日常生活の中で、複雑でなかなか味わえないような感情を絵本で感じることができるのってすごいな。と改めて絵本のすごさを感じました。

    投稿日:2016/10/07

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  • もっと早く読めばよかった

    • 月の華さん
    • 40代
    • ママ
    • 京都府
    • 男の子4歳

    とても有名な絵本なのいに、表紙の猫の絵が怖いので、今まで読まないでいました。
    何度も死んで何度も生きた猫が生き返ることがなくなったということは、大好きで大切なものを見つけるために今まで生き返り続けていたということでしょうか?
    だとしたら、そんなに長い間愛せるものを見つけられなかったってことで、とてもかわいそうですね。
    そんな猫にも、心から愛せる猫が出来て良かったです。
    息子がもっと大きくなったら、また読んで聞かせようと思います。

    投稿日:2016/10/06

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  • 本当の愛とは…

    娘が図書館でかりてきたのですが、読んでみるとなかなか深い意味のある絵本でした。題名だけではどんな話なのか、また途中まで読んでいても最後はどうなるのか全く予想がつかない絵本です。
    いろいろな人に主人公の「ねこ」は飼われて、死んでは何度も生き返るのですが、最後は本当に好きなねこの前で一緒に死んで、もう生き返ることはなかった。というストーリーです。娘は、100万回という数も人を好きになる気持ちもまだよくわかってはいませんが、最後に「生き返らなかった」というところで「なんで?」と聞いてきました。
    私も説明に困りましたが、いつか分かってくれる日がくるといいな…と思いました。
    大人にとってもとても考えさせられる絵本でした。

    投稿日:2011/09/17

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