タタタタ
ここはサバンナ。チーターが走っています。
土埃をあげ、目線は遠く駆け抜けます。
その姿、なんてかっこいいのでしょう。
タタタタタ
気が付いたガゼル、おびえて逃げ出します。
つかまったら大変です。
ぴょーーーん!!
あれ? チーターはガゼルを飛び越した?
タタタタ、
まだまだ走るチーターにヌーの群れは大混乱。
おかまいなしに蹴散らしていくチーターは、
しまうまやゾウのいる水飲み場をつっきって……
いったいどこへ向かっている??
みどころはなんといっても、臨場感たっぷり、大迫力で駆け抜けるチーター。
しなやかなその体、長く美しいしっぽ、しっかりと地面を蹴り上げる大きな両足にぶれない視線。
ページをめくるたびに、うっとりとその姿を眺めていると、事態は急転します。
あれれ?
あれれれれ?
……続きはもちろん読んでからのお楽しみ。
この驚きの展開! はじまりと終わりの落差!
これこそ、絵本の面白さ。この体験こそ、子どもたちに味わってもらいたい。
そして思いっきり笑ってもらいたいのです。
最後のチーターの姿はあまりにも愛らしく、展開を知ってからでも、繰り返し読みたくなる1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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