題名に???となります。
作者を見て、あ、ナンセンスな何かが始まるな、と思いました。
捨て猫2匹の哀れな様子がプロローグから唐突に始まります。
住む場所を追われ、行く先々で、暴力的に追い出される捨て猫たち。
このあたりの描写は少し生々しくて、
子どもたちはどう受け止めるか、少し不安はあります。
仕方なく川上で、傷口を癒していると、不思議なことが。
水をなでると、海魚が降ってくるのです。
川が海のしっぽだから、という視点に、びっくりです。
くすぐったいという感覚が、なんとも斬新ですね。
この秘密を「な・い・し・ょ」とする感覚が、読者に寄り添っていますね。
内田麟太郎さんの、哀愁を帯びた、奥の深い文章に、
長新太さんが、独特の画風で寄り添っています。
不思議な読後感でした。