
「ばけちゃうぞ。ばけちゃうぞ。 おばけが おばけに ばけちゃうぞ」
あれあれ、おばけがおばけに化けるってどういう状況なのでしょう? 内田麟太郎さん&西村繁男さんのコンビから誕生した絵本。奇想天外なことが起きているのは間違いありません。きっと絵本で遊んでしまっているはずです。
舞台は夏真っ盛り、海の近くの古いお寺のような建物の中ではおばけが、あまりの暑さに汗を流してへばっています。なぜかたこも一匹紛れ込んでいます。 「ああ、たまらん、たまらん。なんとか ならんか。 ものども。ぞ、ぞーっとさむくなるような おばけに ばけんかい!」 おおにゅうどうがおばけたちを怒鳴りつけます。 きょとんとするおばけたちを見かねて、おおにゅうどうは自ら見本を見せてやると、じゅもんをとなえはじめたわけです。
おばけがおばけに化けると、いったいどんなおばけになるのでしょう!? ページをめくると、おおにゅうどうは見たこともない驚きの姿に変わっています。 「でたーっ」 それをみならって、かっぱもばけねこも続きます。 「ひーっ」「ぎゃーっ」 これが・・・なんと言いますか。 実際にこんな姿に出くわしたら・・・と想像すると実にコワイ!! ヘンテコリンだけど、ゾッとします。(だけど絵本で読むと笑っちゃいます) それはおばけたちも感じたようで、慌ててもとの姿に戻り、たこは慌てて逃げていきます。
さて、見たことも聞いたこともないような「おばけ絵本」。 どんなことになっているのか気になったら、実際に読んでみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

夏まっさかり。おばけたちも暑くてかないません。おおにゅうどうが、おばけたちをどなりつけました。「ものども、ぞ、ぞーっとさむくなるようなおばけにばけんかい!」おばけが、おばけにばけたなんて、きいたことがありません…。『がたごとがたごと』や『おばけでんしゃ』など奇想天外な絵本を数多く生み出しているコンビの、最新おばけ絵本!

発想がよかったです。
普段見慣れない姿形になるのは、怖いことなんですね〜。
この幾何学的な容姿、西村繁男さんならではの面白さがありますね。
特にろくろ首の化け姿はかくかくした感じが面白かったです。
ページ数も多すぎないし、変に文章で解説していないし、絵を見て楽しめる絵本だなと思いました。
そして、この変身の文句がいいですよね。
「ばけちゃうぞ ばけちゃうぞ おばけがおばけにばけちゃうぞ」
繰り返しのリズムが心地よかったです。
(てんぐざるさん 50代・ママ 女の子24歳、女の子19歳)
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