空にうかんだふしぎなあみもの。あみものじょうずなおばあさんがまきおこすとってもすてきな事件とは……。必読図書/第13回課題図書/児童福祉文化賞。
小さな田舎町に住むおばあさんは編物名人。ちょうちょうの羽を見て同じ模様を編物で編んでみたらと挑戦します。するとその模様は動き出してしまいます。
村上勉の表紙の絵がとても印象に残る絵本です。おばあさんが編物で作った飛行機で飛んでいます。
おばあさんと手づくり飛行機というのは、一見ミスマッチなのですが、2つを結ぶものに、編物が存在するので、違和感がなかったです。
佐藤さとるに「わくぱく天国」という少年たちが飛行機を作るお話があるのですが、こちらはそのファンタジー版といえるかもしれません。
私は何度も読んだお話で、息子に一度読んでみたのですが、漢字が多くて字が細かかったということもあったのか、息子は途中で読むのを途中で止めてしまったのが残念です。
身近な物からファンタジーに広がっていくというのは、佐藤さとるの得意とするところで、この作品は代表作と言える作品だと思います。
佐藤さとるの絵本や児童書は絶版になってしまったものも多くて、皆さんに広く読んでいただけないのが残念なのですが、この作品は、子どもたちに長く読みつがれていってほしいと思います。そういう意味もこめて、レビューで紹介させていただきました。
今回絵本ナビの「幼年童話特集」で、この作品を取り上げていただいたこと、佐藤さとるファンとしては嬉しくありがたく思っております。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子5歳)
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