転校生の木田君はいつもひとり、静かな点みたいに座ってる。あたしも小さな点だ。きょうもまだ、だれともしゃべってない。
ふとしたなかまはずれをきっかけに、小さな孤独を感じていたユイは、感想文の本をめぐって、おかあさんに言葉にできないもやもやした思いをいだいていた。
木田君が、感想文の本を「持っているだけでほめられた」と授業で発表していたのをきっかけに、少しずつ木田君としゃべるようになる。そこに、うるさくてユイの苦手だった草野君がくわわることになり……。
バラバラの点だった三人が「本を読むこと」を通して、少しずつつながっていく。3人のキャラクターが活きる楽しい物語。
第39回日産童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞作品
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