まるで誰かさんのことをいっているような「まる」。
点に三角に四角に、まっすぐな線とぐにゃぐにゃな線。
それぞれシンボリックに人格表現されていて、その話しっぷりにとても説得力があって、面白おかしく読んだ後、振り返るととても意味深長な気がしました。
自らを「かんぺき」とか「天才」とか言ってしまう、ころころとつるつるのまんまる二人。
男のわたしがナリキッテ読み聞かせしたら、ウケた子と退いてしまった子がいました。
ちょっとおじさんのまんまるは怖かったかしら?
転がり続けるまるの自由奔放さに木や壁はあきれ返っていましたが、おじさんは、まんまるちゃんが好きです。
4つのお話が、それぞれに個性的に描かれています。
「まんまるとまんまる」で感激したのですが、読み進んだら、チョッピリ理屈っぽさを感じてしまって、それがちょっと減点の理由。
それぞれの形象から性格を読み取るには、少し年かさも必要かと思いました。