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渡”邉恵’里’

その他の方・40代・東京都

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自己紹介
アートや本が大好きで、子どもの頃よりも、今、絵本を楽しんでいます。

膠原病患者です。
(混合性結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群)
その他、間質性肺炎、甲状腺機能低下症があります。

読書は安全に楽しめる趣味の一つですが、せっかくなので、インプットだけではなく、アウトプットもしてみようと思い、レビューを書いています。
大人のための読書案内の、参考になればうれしいです。
好きなもの
演芸(落語、講談、浪曲、手品、お笑い、大道芸など)
読書(いろいろな本を読みます)
図工(絵画制作、手芸なども)
アートセラピー
東京の街歩き、下町や銭湯巡り、昔風の建物見学
喫茶店・カフェ
料理、自宅で「同居」しているぬか床とのお付き合い
6月は、梅仕事とラッキョウ漬けに精を出す(予定)
ひとこと
大人も楽しめる絵本を探しています。
図書館内のカフェや自宅でゆっくり、絵本を楽しみます。
絵本は誰でも楽しめるアートで、ちょっとした異空間に安全に旅行できます。
年齢に関係なく、いろいろな本を楽しむ事が好きです。

読書は、私のような持病のある人も、入院中も楽しめるステキな娯楽ですね。

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初期〜2020年ごろまで、読書・レビュー記載分

渡”邉恵’里’さんの声

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自信を持っておすすめしたい 大混雑の町営プールから夢のアトラクション・プールへ   投稿日:2019/08/29
おばけのアッチこどもプールのまき
おばけのアッチこどもプールのまき 作: 角野 栄子
絵: 佐々木 洋子

出版社: ポプラ社
真夏のある日、友達のエっちゃんもねずみの兄弟たちも海に行ってしまいました。おばけのアッチとノラ猫のボンは、二人で町内のプールで遊ぼうとしましたが、きちんとパンツをはいているにも関わらず、二人はのけ者扱いで、まともにプールに入れません。仕方がないのでプールサイドに座っていると…

大混雑の町営プールから、いきなりおとぎの国へ突入してしまうスゴイ展開。前半の厳しい状況が一転し、二人(二匹?)は最高に幸せな体験をする。具体的な内容は、読んでからのお楽しみ!
窓を開けて、涼しい風を入れ、夏の蝉の声なんかを聴きながら読んだら雰囲気がでる。(気温は30℃程度で、お願いします、お天気様!)

さて、最初の部分で、エっちゃんの家はセレブ、ねずみの兄弟は中流程度の暮らしぶりだと思った。夏なのに海で遊べないアッチとボンは、どちらも身寄りがなくてその日暮らし的な感じ。お金も、収入源も、よい親類も、不動産もなんにもない寄る辺のない人の、日本の夏の暮らしを見ているようで、切ない。
 しかし、ないなりに楽しもう!と前向きだ。予算内で間に合う近所の町営プールで楽しもうとする。(入場料を払ったかは不明)

 しかし、そこにいる自称「普通の人」達の、態度の悪いことといったら!二人を見下し、排除し、いじめている。みっともない。みんな「海のそばのホテル」や「海水浴」にいかれないから、低予算で涼もうという気持ちは同じはずなのに、どうして仲良くあそべないの〜??人間の嫌な部分を生々しく感じました。作者や画家は本当によく見ていると感心。
 昔、自分が子どもの時、町営プールがオープンして混雑していた時の状況を思い出しました。込んでいるとトラブルが起きるので、暇になってから行くようになったっけ…

 最終的には、二人は幸せな体験をするのでほっとした。
年中無休で働いている料理人と、たくましく世間の荒波を生き残っているノラ猫に、ご褒美がもらえて、神様はいる!と思った。
 そして、娯楽施設でも、マナーを守らないとイカン!と、反省を促された。楽しい作品だけど、ところどころに考えさせられる部分も入っていて、作者のメッセージが感じられる気がした。
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自信を持っておすすめしたい 兄弟でもめるのは、古事記の時代から。   投稿日:2019/08/27
うみさちやまさち
うみさちやまさち 作: 舟崎 克彦
絵: 赤羽 末吉

出版社: あかね書房
 1986年、トモ企画により刊行された絵本。その後1995年にあかね書房から初版が出て、2004年11月の時点で13刷を発行。長く親しまれている絵本。
 古式ゆかしい「絵巻物」を連想させる横長の作りで、本を開くと62センチ前後になり、迫力満点。そこに古代の香りが漂ってきそうな王朝風の上品で素朴な絵。神話を物語る雰囲気を、現代の印刷技術でどうやったら表現できるか?を追求した作者たちの工夫の数々が素晴らしい。
 巻末には二人の解説・あとがきがしっかり書かれており、この話の前後の話や、調査の様子などがわかり、イメージだけの想像ではなく、しっかりと資料に裏付けを取ったうえで、作品を創り上げたことがわかる。大御所たちの夢の競演。実に豪華な絵本だ。

 うみさち、やまさちは、海で仕事をする兄と山で仕事をする弟(三男)の兄弟間のもめごとの話だ。弟が、たまには別の仕事がしたいといって、兄に無理に仕事を交換してもらうが、兄の大事にしている釣り針をなくしてしまう。
 弟は謝るが、兄は許さず…という、形で話がどんどん展開していく。最終的には、謝っている人を許さなかった兄が散々な目に遭うのだが、私はこの結末に納得がいかない。
 だいたい、ワガママを通したのは弟の方であり、借りたものをなくしたのも弟だ。そもそも兄は、弟に押し切られるかたちでイヤイヤ「仕事を交換する」ことに同意したのであり、本来、ひどい目に遭うゆわれもなかったのではないか…いや、ここには書かれていないが、兄は性格や普段の行いが悪かったのか?!

 兄弟がある人は、兄・姉と弟・妹の間で、不公平だ!ともめた経験がある人も多いと思う。特に末っ子はなにかと可愛がられたり、特別扱い。昔話でも、上の兄弟は性格が悪くひどい目に遭うが、下の子は性格もよく良い結果を得るという話が多くないだろうか?

 私は下の兄弟に、親が思いっきりエコヒイキして嫌な思いをした経験があるので、そのような不快感が常に付きまとう話であった。古来より、兄弟間は不仲で問題が絶えず、エコヒイキは神話の時代から存在し続けるものなのだろうか。いずれにせよ、古事記では、人間関係、兄弟間、親類間でのもめごとが多くあり、生々しい。
 神話の世界なのに、妙にリアルだ。パンチの効いた結末は、読後感などがいろいろに別れると思う。考えさせられた作品で、印象に残った。
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自信を持っておすすめしたい 何があっても超☆前向き   投稿日:2019/08/27
ミイのおはなしえほん ちびのミイのおひっこし?
ミイのおはなしえほん ちびのミイのおひっこし? 原作: トーベ・ヤンソン
文・絵: リーナ&サミ・カーラ
訳: もりした けいこ

出版社: 徳間書店
あのちびのミイがムーミン屋敷に同居すことになった。夜中に大騒ぎをするので、被害者のムーミンは連日の寝不足。とうとう家をでていこうとすると、ミイは「自分の家を作っちゃえばいいのよ」と…スゴイ提案。自分の勝手な行動の数々は全く気にせず、無責任発言。
それを真に受けて、本当に家を建て始めるムーミンもスゴイ。意外と気が合うのかも。

その後のめちゃくちゃな展開は、是非とも本書を見て欲しい。人間だったらいくつくらいの年齢かわからないが、おそらく未成年のような気がする少年(仮)ムーミンが、わけもわからず、情熱だけで材料を集め、家を建てる。もちろん大工の経験などない。アドバイザーは、例によってミイ。何ができあがるのやら、はじめから不安な展開。もう、こんな人生はギャグ。

更にマイペースで能天気なフローレンが絡まる。ムーミン谷の住人は、普通の感覚の人がいない。みんな独自路線で後先考えず驀進する。この破壊力、このパワー。だれでも極めて行動的で積極的。

なんだか、ちまちまと生活の事を考えて、スーパーの食品を買うのに数十円の値段の差を死ぬほど大袈裟に考えている自分がバカに思える。どうやったって、なるようにしかならないなら、この連中のようにもっと人生を楽しんでみてはどうだろうか?

子どもが読んでも楽しめるけど、もちろん年齢問わず楽しめる作品だと思う。強烈なギャグとユーモア、皮肉が含まれて、毒にも薬にもなりそうな絵本だ。
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自信を持っておすすめしたい どうやって分けるか? 美味しいものをめぐる大問題   投稿日:2019/08/26
新装版 秋山仁先生のたのしい算数教室 算数ならわってもおこられない! 新装版
新装版 秋山仁先生のたのしい算数教室 算数ならわってもおこられない! 新装版 作: 木幡寛
絵: 秋山 仁

出版社: ポプラ社
 分数と少数がテーマ。
この写真絵本では、「2つの焼き菓子を3人で平等に分けるには?」とか、「プロ野球選手の打率の表し方」「割っても割ってもあまりがでる」などなど、割と生活の中でよくありそうな具体的な場面でもって、分数や少数の考え方を教えてくれている。
絵や図、写真を豊富につかい、文章は極力すくなくして、見てわかり、実感・感覚として身に着けられるように工夫されている。
少数の計算で、永遠に数字が続いていくことや、無限に続く図形なども紹介されて、妙な世界に入り込んだ気分も味わえる。半分の半分の半分の半分の…とやっていくだけで、永遠に終わりがないっていうのは変な感じだが、これも割によくあること、らしい。日常の生活ではどこかで適当に終わりにしてしまうけど、数学の世界では、永遠に続く。なんだか、未だに不思議で、よくわからないことも多い。

 しかし、「平等に分ける」というのは非常に大事で、大人の世界でも土地やお金、物品をめぐって様々な問題が持ち上がっている。小さいころから、同じ分量で分ける考え方・技術をしっかりみにつけていれば、もしかしたら、もめないかも?
…いや、そもそも「ズルしたい」「あげたくない」などの感情がはいっていく生活で、そもそも分け合う人たちの生活状況が同じではない事の方が多いから、同じ分量に完璧に分けられても、絶対にもめるようにこの世界はできているのかも!?どうも割り切れない気分だ。

 さておき、本書は1994年に発行されたものなので、当時使っていたパソコンなどの写真が妙に懐かしいというおまけつき。
90年代を知っている世代は、最後の方に、小学生たちが「無限」を自分なりにパソコンのお絵かきソフトで表現している場面を見てお楽しみください。当時を知らない人たちは、昔の機械をみて、いろいろ感じてお楽しみください。
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自信を持っておすすめしたい ミイラの呪い&透明人間 モンスター界のスタア夢の競演   投稿日:2019/08/26
文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(24) 二十面相の呪い
文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(24) 二十面相の呪い 作: 江戸川 乱歩
絵: 藤田 新策

出版社: ポプラ社
 昭和35年(1960年)に子ども向け雑誌に連載された、ミステリー小説。ミイラの呪いを暗示させるような不気味な雰囲気が、全体的に漂い、推理小説&ホラー小説風の面白い世界を堪能できる。

 今の現役☆子どもたちには、ちょっと理解できない世界観かもしれないが、40代以上の人なら、ミイラをテーマにした映画やゲーム、マンガなどに親しんだ経験があると思うので、むしろ大人の方が楽しめる作品かもしれない。文庫本なので、安いし、持ち運びも便利なので、仕事や人生に疲れたら、ちょっと現実逃避してこの世界で遊んでみてもいいかも!?

 少年探偵シリーズらしい、突飛な展開、どんどん不思議なことがあこもこれもずんずん起きる気前の良さ。(アメ横のチョコレートのたたき売りを思わせる) 息もつかせず、アッという言う間にすごいことが終わってしまうのは、ジェットコースターのようで、楽しい。レトロな遊園地に紛れ込んだような読後感だ。
誰にでも不気味なものや不思議なもの、お化けなどは話のネタとしては非常に魅力的。「なんで?」と考えているうちに話がどんどん進んでいって、推理されて種明かしされる快感を味わえるなんて、美味しいものを2つ合わせたカツカレーのような豪華な設定なのだ。おなか一杯の充実感である。

 それにしても、子どもの頃から不思議だったのは、ミイラと吸血鬼とフランケンシュタインが、西洋おばけの三大スタアさんの扱いだったこと。調べてみたら、昭和30年代ごろ(ざっくり1950年代〜1960年代あたり)、それらのモンスターをテーマにした洋画が大流行りしたらしい。日本でも昔のアニメで「怪物くん」があったが、洋画や当時の流行の影響などもあったのだろう。

 昔の洋物おばけ3大スタアさん達のことを、今の子どもたちはどう思うのだろうか?
お化けやあの世系の絵本や児童書が結構流行っているのを見ると、どうも、今は今の時代にあったスタアさんたちが活躍中らしい。
便利な道具がいっぱいあって、暮らし方も大きく変わってしまった世代にとっては、この小説は、ある意味「時代小説」的な感覚かもしれないけど、是非とも一度読んでみてほしい。
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自信を持っておすすめしたい 地球はゴミだらけ ゴミでどんどん生き物が死んで…   投稿日:2019/08/21
プラスチック惑星・地球
プラスチック惑星・地球 写真・文: 藤原 幸一
出版社: ポプラ社
子猿の親子の一日は、きれいな水を飲むところから始まる。
食べ物を探すが、森にはプラスチックのゴミが溢れている。何でも口に入れる子猿は、ビニールのひもやレジ袋などを食べようとするが、母親は「毒だからダメ」「お腹を壊す」などと言って、止めさせる。
二匹は海にでて食べるものを捜そうとするが…

第1部は猿の親子の暮らしを通して、森や海がゴミだらけで、生き物にとっては危険な状態にあることを訴える写真の物語。
第2部は、東南アジア、南極、海、都市など、あらゆるところがゴミだらけで、ごみによって生き物が死んでいく現状をレポート。捨てられた魚とりの網に絡まって怪我をしても、治す方法も、絡まった網を取る方法もない生き物たち。違法投棄されたごみの山で、レジ袋ごとゴミを食べる象や、消化できないものとは知らずに大量のレジ袋を飲み込む鯨…
人間が便利に生きるために作り出したものがゴミとなり、ごみの処理に困り違法投棄された結果、たくさんの生き物が死んでいく。
人類として、罪悪感を感じる。

 最後には、企業の取り組みが紹介されている。
今、レジ袋が有料になったり、プラスチック汚染のことが報道されるようになったり、少しづつ環境を守る方向に社会が動いている。
一人の取り組みは小さくても、それをすることで、この写真絵本にあるような悲劇が防げることを、是非ともいろんな人に知って欲しい。
 なんでもその辺にポイポイ捨てるのは、生き物を殺すことになる、という感覚を持って欲しいと、思う。
長年、マイバックを使っているが、その辺のレジ袋は、意外と(破けなければ)何度も使える。それでいいじゃない、買い物くらい。
むやみに包もうとしなくても、最近の商品はしっかり包装されているから、大丈夫だし。
いい年こいた大人は、しっかり見本になろうと思う。
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自信を持っておすすめしたい 神話の世界にようこそ。神様関係ダイジェスト紹介図鑑です。   投稿日:2019/08/20
みたい! しりたい! しらべたい! 日本の神さま絵図鑑 1願いをかなえる神さま
みたい! しりたい! しらべたい! 日本の神さま絵図鑑 1願いをかなえる神さま 監修: 松尾 恒一
序文: 小松 和彦
絵: 松岡 義和

出版社: ミネルヴァ書房
日本各地で祭られている神様、仏様のキャラクター図鑑。
古代を思わせるみずみずしい絵は、神様のおられる背景の海や山、田んぼなどの匂いまで届いてきそうだ。
 見開きには全国の主な神社と祭られている神様が地図で紹介されている。神様のおられる場所もわかり、訪ねていきたい気持ちになる。
 古事記の神様の他、仏教関係の仏様(お地蔵様や鬼子母神など)、民間伝承の世界の神様(オシラ様、ミリク様など)、人が神に祭られたもの(聖徳太子、天神様など)も載っていて、日本の「神様」は幅広い。
 それぞれの神様は、キャラクター図鑑風に、ざっくりとしたプロフィールが掲載されているから、興味をもったら、その神様にまつわる話を調べてみたり、熱烈な愛情をこめて祭られている神社などに行ってみたりしても楽しそうだ。

 日本人は、これらの他にもたくさんの神様・仏様・不思議な存在をあがめたり、恐れたりして暮らしてきたと思うと、果てしない感じがしてしまう。神様ごとに得意分野があったり、弱点や性格まで細かに伝えられているので、なんだか実際にその辺で出会えそうな気がしてしまう。神社にお参りする時は、そんな神様のお姿をイメージしていくと、楽しいだろう。

漫画やアニメ、ゲームなどでもおなじみのキャラ(の原型)がいろいろあるので、神話などに親しんでなくても十分楽しめると思う。
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自信を持っておすすめしたい 人知を超えた世界の、無常とユーモア   投稿日:2019/08/19
おもしろい! 進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典
おもしろい! 進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典 監修: 今泉 忠明
出版社: 高橋書店
異様な人気を誇る「ざんねんないきもの事典」、第2弾。
生き物を「ざんねんな部分」という、かつてない視点でとらえて紹介した新機軸の動物図鑑。過去にこんなにゆるくて、やるせなくて、しょうもない姿ばかりを集めた図鑑があっただろうか。
ギャグマンガ並みにゲラゲラ笑えるが、大笑いした後に、ちゃんと生き物の知識が(あまり役に立たなさそうな)身につくという優れもの。
年齢問わず、ユーモアが好きな人、むやみに笑いたい人、憂さ晴らしをしてすっきりしたい人、現実逃避したい人などは、ぜひとも読んでみて下さい。生活に困っている大人も、ストレスで心を病んでしまった大人も、癒されることでしょう、たぶん。

監修担当の、今泉先生は、長年生き物の研究をなさっている方。別の著書、「気がつけば動物学者三代」(講談社 2018年)もおすすめします。これを読めば、単に冗談半分、ウケ狙いで「ざんねんないきもの事典」が作られていないとわかると思う。
きちんと生き物と向き合って、現場で経験を積んで、更に研究を重ねている先生の、深い愛情と研究者としての粘り強さなどを感じられます。
やはり、一流の人は、いろいろな視点で物事を考えられるし、心が広い!みんなに生き物を好きになって欲しい、理解して欲しい、命を大切にして欲しいというメッセージを、ギャグやユーモアで上手に伝えているのだと思う。

面白いから、野次馬的に、まず、ご覧ください。そのあと、きっと、少しは何か生き物について考えるようになると思います。
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自信を持っておすすめしたい これ以上の適職はない   投稿日:2019/08/16
ミイのおはなしえほん ちびのミイ、かいぞくになる?
ミイのおはなしえほん ちびのミイ、かいぞくになる? 原作: トーベ・ヤンソン
作: リーナ&サミ・カーラ
訳: もりした けいこ

出版社: 徳間書店
ミイのおはなしえほん第3弾。
ムーミン谷に悪名高い海賊船がやってきたが、沈んでしまう。ムーミン一家は、早速海賊船からお宝を持ち出し、勝手に楽しんでしまう。
海賊2人が、遭難しているが、おかまいなしで、自宅に石の庭を造るのを手伝わせたり、海賊に追いかけられるスリルを味わって楽しんだり、やりたい放題。そしてミイは…

ムーミン一家は、やりたいことを積極的にやってしまう。遭難した海賊の船からぶんどり、勝手にお宝を楽しんでいるあたりは、海賊以上に海賊の適性がある。クロザメ号のプロの海賊たちが、弱々しく見える。温厚なはずのムーミンは、意外と切れやすく、花火テロを起こして大混乱させる。
もちろん、我らがミイは、海賊船が到着したと聞くや否や、すぐに船に向かうという無鉄砲さ。表紙の絵にもあるように、こんなに海賊が似合う人も他にいない。ママも、「充分、勇敢」というが、何があっても動じないママも、十分勇敢(もとい、鈍感)。ムーミン谷は、犯罪者には優しくない場所だとわかった。

変わった人ばかりのムーミン谷こそ、犯罪者の巣窟だったりして…ツッコミどころ満載の、愉快な絵本です。
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自信を持っておすすめしたい 心から動物や命を大事にする獣医師の半生記   投稿日:2019/08/11
往診は馬にのって
往診は馬にのって 作: 井上 こみち
出版社: 佼成出版社
淡路島で牛などの診察を行っている獣医の、山崎博道氏は、動物に愛される獣医師。往診は馬に乗ってあちこち移動することで、島では有名人。淡路島生まれで、父の家畜医院を継ぐために、獣医師になり、北海道で修行をした時、馬に出会った。それから人の助けで馬を手に入れ、往診に使うようになったのが35才。以後、ずっと馬で(時には車で)各家を回って、動物の診療を続けている。

筆者は動物の本を書くのが大好きだという、井上氏。長い事、この珍しい取り組みをしている獣医師に会いたかったそうだ。取材はまるで懐かしい友人と会って会話しているような雰囲気だったらしい。

この二人の、動物や命、人間の暮らしを丁寧に見守り、使命をしっかり果たしていく心意気が作品から感じ取られる。地味な活動を長年コツコツ続け、こころから命をいつくしむ温かさが伝わってくる。

現在の山崎氏の活動の他に、戦時中の淡路島の軍馬についての話、淡路島の人々の暮らしなども書き込まれ、物語にふくらみが出て、淡路島に行ったような感じを楽しみました。

文字も大きく、話も分かりやすく、ルビもふってあるので、子どもだけではなく、どなたにも読んでいただける本。疲れた大人を癒す効果もあると思うので、是非とも多くの人に読んでもらいたい作品です。
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