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渡”邉恵’里’

その他の方・40代・東京都

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自己紹介
アートや本が大好きで、子どもの頃よりも、今、絵本を楽しんでいます。

膠原病患者です。
(混合性結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群)
その他、間質性肺炎、甲状腺機能低下症があります。

読書は安全に楽しめる趣味の一つですが、せっかくなので、インプットだけではなく、アウトプットもしてみようと思い、レビューを書いています。
大人のための読書案内の、参考になればうれしいです。
好きなもの
演芸(落語、講談、浪曲、手品、お笑い、大道芸など)
読書(いろいろな本を読みます)
図工(絵画制作、手芸なども)
アートセラピー
東京の街歩き、下町や銭湯巡り、昔風の建物見学
喫茶店・カフェ
料理、自宅で「同居」しているぬか床とのお付き合い
6月は、梅仕事とラッキョウ漬けに精を出す(予定)
ひとこと
大人も楽しめる絵本を探しています。
図書館内のカフェや自宅でゆっくり、絵本を楽しみます。
絵本は誰でも楽しめるアートで、ちょっとした異空間に安全に旅行できます。
年齢に関係なく、いろいろな本を楽しむ事が好きです。

読書は、私のような持病のある人も、入院中も楽しめるステキな娯楽ですね。

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初期〜2020年ごろまで、読書・レビュー記載分

渡”邉恵’里’さんの声

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自信を持っておすすめしたい 極卒は公務員か!?   投稿日:2019/08/09
オニのサラリーマン じごくの盆やすみ
オニのサラリーマン じごくの盆やすみ 文: 富安 陽子
絵: 大島 妙子

出版社: 福音館書店
鬼のサラリーマン第3弾。今回は地獄の盆休み前の仕事特集。
亡者を里帰りさせ(これがまた、この世以上に大変だ!)、利用者がいなくなった地獄は、年に一度の大掃除。張りの山、釜茹での釜、血の池などを徹底的に掃除し、翌日は休業日とあいなります。

我等のオニガワラ・ケンは、気心の知れた同僚たち(もれなく鬼)と共に、大量の業務を黙々とこなしつつ、しっかり遊び心も発揮し、大掃除を楽しんでやりました。鬼は意外と、遊ぶのが好きらしい。亡者が見ていたら示しがつかないようなことを結構たくさんやらかしています。全員もれなく関西系なので、ぬかりなくコテコテですわ。

読者の皆さん、死ぬ前に一回以上は、この絵本を読んでおきましょう!もし、地獄に行ってしまった時に役立ちますよ。あの針の山の針は取り換え式だとか、血の池に栓があるとか、お盆の時期はもれなく帰れるとか、実用的な現地情報が満載です。お帰りの際に使う「きゅうりの馬」は、一人に1台与えられますが、餓鬼道地獄で飢えに苦しむ亡者は、間違ってでも食べないように。帰れなくなりますよ。(変えれなかった亡者がどうなっているのかは、企業秘密なのか、書かれていませんでした。合掌)

運転ができない、乗馬ができない亡者の皆さんも、あんなにみっちり人がいて、毎年やっていればできるようになるので安心です。もし事故になっても、既に死んでいるので安心ですね!

さて、今年のお盆はどんなふうに過ごしましょうかしら…
そして、まさかの最後の展開に、ご期待ください。
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自信を持っておすすめしたい よく宇宙人だとわかったな。   投稿日:2019/08/09
ハンバーガーぷかぷかどん
ハンバーガーぷかぷかどん 作: 角野 栄子
絵: 佐々木 洋子

出版社: ポプラ社
小さなお化けシリーズ、第14作目。
何故か虫の居所が悪いノラ猫のボン。最初からアッチに因縁つけてきます。アッチはおばけなのに特別すごいことができないと言われ、図書館で本を探して、お化けの能力を研究(よくそんな本あったな)。そんな中、何者だかわからない妙なこどもが迷子になって、エっちゃんに保護された。誰とも言葉が通じないので、紙に絵を描いて交流を図るが…

今回のお話は、あちこちにツッコミどころがある。「その子はどこから来たの?」「どうしてそうなったの?」「これは何でできているの?」などと、いろいろ質問したいところが出てくる。うまい事、読者を飽きさせないように、想像力を壊さないように、絵もどうにでも判断できるような感じになっているようで、あれこれ空想して楽しみました。

肝心のハンバーガーは後半になってからやっと登場。「いつ出てくるのか?」と妙にハラハラしてしまった。料理番組風のお話の時もあれば、料理が物語の重要な小道具になっている時もあれば、料理と全然関係ないお話の時もあれば…アッチのシリーズはいろいろな話を楽しめます。
今回は、なんとSFモノ。ちょうど、本が発売されたのが1985年。70年代、80年代ごろの宇宙ブーム、オカルトブームの風に乗って、アッチたちも宇宙人に遭遇したんですねぇ…
当時を子どもとして過ごした一人としては、ちょっと懐かしい感じの宇宙人のファッション、ハンバーガーが定着し始めたころの昭和の町の雰囲気などを思い出して、物語と思い出と二重に楽しみました。

もちろん、そんなことは知らなくても、十分面白い内容。
夜眠れない大人も読んでみたらどうでしょうか?
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自信を持っておすすめしたい 地獄も神様の国も、たいして変わらない   投稿日:2019/08/09
オニのサラリーマン しゅっちょうはつらいよ
オニのサラリーマン しゅっちょうはつらいよ 文: 富安 陽子
絵: 大島 妙子

出版社: 福音館書店
地獄の極卒、オニガワラ・ケンは、日本中の神様が集まるサミットの仕事で、同僚と出雲へ出張した。会場警備と神様方を正しいゲートへ案内する仕事だが、年に1度の集まりで神様も大興奮、稲佐の浜は殺到する神々で大混乱。ゲートは軽く88番はある。(正確な数は不明)
やってくるのは神様だけではなかった。「へんなやつ」を中に入れないように、通行禁止の上空に勝手に入ってくるものに注意しないといけないし、反則気味の行為に驚きながらも果敢に戦う、地獄代表、オニガワラ・ケン(と、相方のオニジマ氏)きばってます。

怒涛のお出迎えに、変な神様たち。見どころ満載の36ページ。関西弁のユーモラスな語りと、大胆かつ繊細で痒いところに手が届くナイス☆ギャグ満載の絵が、気分を明るくしてくれます。何があっても、大丈夫だから、明日から元気に頑張ろうと思える、すごいパワーを持ってます。(当社比)

仕事に疲れ切った大人が読んでも、結構いい癒しになるのではないかなぁ。この世もあの世も、神様の世界も大変だから、自分だけ可哀そうとか、思わないで、「そんなもんか、しゃーないな」と、いい意味で諦めて先に行けるかも。

ちなみに、一番態度が悪いのは、鬼でも妖怪でもなく、結構メジャーな神様たちでした。モンスター。
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自信を持っておすすめしたい 懐かしい火星人大量発生。   投稿日:2019/08/07
文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(23) 電人M
文庫版 少年探偵・江戸川乱歩(23) 電人M 作: 江戸川 乱歩
絵: 藤田 新策

出版社: ポプラ社
1960年(昭和35年)から1年間、少年向け雑誌に連載され、1964年(昭和39年)に単行本として発行された児童向け探偵小説。お馴染み少年探偵団シリーズ第23作目。
都会のど真ん中に、いきなり「火星人」が現れるという、シュールな事件から物語は始まる。中村少年と友達たちが自宅で望遠鏡を見て遊んでいると、鉄塔にタコのようなものが…。昭和の手作りコント・ドリフターズを思わせる宇宙人ぶりに、思わず昭和世代はツッコミを入れたくなるだろう。平成、令和生まれの世代には、なかなかこの面白さはわからない。なにせ、最近の「宇宙人」はずいぶんスタイリッシュになったもんだから。

その後、「月世界旅行」という見世物小屋(アトラクション)ができたり、世界的に危険な発明で有名な遠藤博士の発明を盗む犯行予告や誘拐事件など、どんどん奇怪な事件が起き続ける。手加減なしで、ボスキャラばかり出てくるような、実に大胆でスピーディーな展開だ。ややホラーめいた演出や、トリック(密室もの)もあり、頭を使う場所もあるが、全体的に「大味な見世物小屋」感をたっぷりめいいっぱい楽しめる。

乱歩先生、シリーズ最後の方の作品だから?か、これでもか!!というくらい、濃いネタを披露してくださる。サービス精神満載で、お腹いっぱい。箸休めのないフルコースを延々と食べさせられている感じだ。

難しい事はないので、ミステリ初心者でも、楽しく読み切れるので、ぜひ挑戦して欲しい。昭和レトロ&ミステリ。当時を知る人には、ちょっと懐かしい描写もあるかも。当時を知らない世代は、ネットなどで1960年代の雰囲気を知ってから読むと、イメージがつかみやすい。
それにしても、少年探偵の団長の小林少年が自動車を運転で来たり(当時は何歳から運転できたのだろうか?)、ポケット小僧が常にアグレッシブに敵の根城に単身で忍び込んだりして、やる気満々で頼もしい。行動力があった60年代。素晴らしい!メタボの少年とかありえない時代だ。

余談だが、
ポプラ社から2009年に葉こうされている「ポプラ文庫クラシック」(定価540円)では、同作品の巻末に中島かずき氏のエッセイがついてくる。初めて出会った乱歩作品が、本作だという。
巻末に解説やエッセイなど、当時、現役の読者少年だった人や専門家の話が書いてあり、面白い。ポプラ社から複数、シリーズが出ているが、解説の読み比べも楽しいと思う。
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自信を持っておすすめしたい モンスター母子   投稿日:2019/08/06
ミイのおはなしえほん ちびのミイがやってきた!
ミイのおはなしえほん ちびのミイがやってきた! 原作: トーベ・ヤンソン
文・絵: リーナ&サミ・カーラ
訳: もりした けいこ

出版社: 徳間書店
ムーミン屋敷に、どうしてミイが住むようになったのか。

どうして夜中にミムラ婦人が娘たち17人を連れて、アポなしでやってきたのかが、まず謎だ。しかし、お客さんをもてなすのが大好きなムーミン一家(主にママ)は、喜んで迎え入れてしまう。17人の娘たちはやりたい放題。何も注意しないミムラ婦人。「じぶんのことはじぶんでできる」なんて言って、放置。
そのまま3日3晩滞在。ありえないストレスに悩まされるムーミン一家が限界に来る直前に、ようやく帰ってもらえた。こんなことがあったというのに、ムーミン達とミムラ一家の関係はゆるがない。私なら出入り禁止にするが、それではムーミン谷という狭い村社会では、上手くやっていけないのかもしれない…

あらんかぎりのイタズラは、子どもたちにとっては「自分でできることを、自分の力でやり遂げる」と前向きにとらえているミムラ婦人の教育方針に驚く。何かちょっとしたことでも、「ダメ」「あぶない」「いけません!」「やめなさい」などと、ガミガミ言われ、どんどん委縮していく子どもたちと、どっちが幸せなのか?
もっとも、ガミガミ言ってもまったく聞く耳持たない子もいるし、何をやってもいいとしても何もやらない子もいる。
ミムラ婦人の子どもたちは、きっと将来、どんどん自分のやりたいことをやって、やりたくない事はやらないで、悔いのない人生を満喫するのだろう。

もっとも周りのおとなしい人たちにとっては大迷惑この上なく、モンスター親子扱い間違いなしだが、ムーミン村はそもそも変わった人ばかりなので、大丈夫なのだろう。いい時代と場所にうまれましたね、みなさん!
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自信を持っておすすめしたい 真夏の夜中は不思議と切なさと。   投稿日:2019/07/31
おばけのどろんどろんとぴかぴかおばけ
おばけのどろんどろんとぴかぴかおばけ 作・絵: わかやま けん
出版社: ポプラ社
おばけのどろんどろんが、夏の夜に小川のほとりで出会った大勢の蛍たち。おばけなのに光るおばけに囲まれたと思って、怖がって泣いているどろんどろん。ちょっと笑えるところ。
全体的に、素朴なタッチの温かみのある絵と、繊細な心の描写が優しい雰囲気を感じられる素敵な絵本。でも、ところどころに生き物の儚さや、生きるためには食べる必要があるという現実、楽しい思いができることが奇跡であることなど、深いテーマが潜んでいるように思われた。

蛍は成虫になってから2週間くらいの寿命だという。短い期間、精一杯光って、恋をして、遊んで、子孫を残して、思い残しがないように死んでいく。一方、おばけの方は、既に死んでいるので、「残り時間」を気にすることなく、半永久的にだらだらと存在しているようだ。
両者の生き方や「残り時間」が対照的だ。
蛍はどんどん生まれて、ハラハラドキドキしながら一生を過ごしていく。「わたしたち、いまが いちばん たのしい ときなのよ。」という蛍の台詞が深い。自分の一生をすべて把握して、受け入れている。

おばけは成仏できないだけあって、迷っているのか、ぼーっとしている。そんな違いがあっても二人は仲良く遊んで、協力して危機を乗り切っていく。こういう風に、人間関係も、人間と自然との関係も、うまいこと折り合いをつけて、仲良くやっていけないものかと、思う。

この絵本を読んだ後、少し時間がたってから、そんなことをふと思った。いろいろ考えさせられる場面が多く、個人的には哲学できる絵本のような気がする。長く読み継がれている絵本は、なにか、読者の心に残るものがあるようだ。
年齢問わず、一度見てもらいたい作品。
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自信を持っておすすめしたい あの世もこの世もたいして変わらない   投稿日:2019/07/28
オニのサラリーマン
オニのサラリーマン 文: 富安 陽子
絵: 大島 妙子

出版社: 福音館書店
死んだら楽になれると思っている方には、残念なお知らせですが、
あの世もこの世もたいして変わらないようです。亡者も鬼も、エンマ大王も、この世の人間関係や苦しみをそのままあの世に持ち越しており、誰一人賢くならず、悟らず、成仏せず、愚かなまんま。
この世で大変だったことも、全くそのままで、全然楽になりません。

かといって、古来より語り継がれてきたような恐ろしい責め苦がまともに存在するというわけでもなく、実にお役所仕事的な、地獄の有り様です。この世の責め苦のほうが、よほど厳しいかもしれません。

この絵本は、鬼のサラリーマン「オニガワラ ケン」氏(妻、子ども2人、ペット数匹)の毎日の出勤→着替え→仕事→帰宅前の寄り道→を追った仁義なきドキュメント作品である。マナーの悪い亡者たちを相手に、血の池地獄の秩序を守らせて、正しい責め苦を味わってもらうために、今日も監視員席で関西弁で怒鳴る、男のドラマである。

見どころは、地獄に落ちただけあって亡者たちの勝手気ままさ。そして、それとは対照的な鬼やあの世の人たちが住む世界の平和さ。昔懐かしい人情物の物語に、大人も子どもも大笑いである。ちょっと死にたくなった人は、これを読んだらますますあの世が近くなるかもしれないが、誰でもいつかは絶対に行かれるところなので、安心して寿命まで行きぬいて欲しい。

天国は、「暇なだけ」らしい。どっちがいいか、悩ましい話だ。
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自信を持っておすすめしたい 米と豆と、あとはのんきな組み合わせ。   投稿日:2019/07/28
ブラジルのごはん
ブラジルのごはん 作: 銀城康子
絵: 萩原亜紀子

出版社: 農山漁村文化協会(農文協)
いろんな民族が一緒に住んでいる巨大な国なので、地域やコニュ二ティごとに食べるものも違っている。
日系人の多い場所では、昔の暮らしがそのまま残っているようで、盆踊り大会や町内会でお稲荷さんなんかを作ってふるまっているような様子が描かれている。移民の1世が生活していた時代の文化がそのまま子孫に伝わっている様子が興味深い。

豆の煮込みフェイジョンや、ブラジル風のご飯の炊き方(味が付いている!)など、自分でも挑戦できるお料理もある。豆と米の組み合わせが栄養的にも優れていて、実は日本のご飯とみそ汁の組み合わせも大変体にいいそうだ。へぇ〜。
キャッサバなど、日本では見られない食べ物もたくさんある。有毒キャッサバを毒抜きして食べるのはびっくり。毒があるから害虫の被害が少ない上、収穫量も多いので、いい作物なのだとか。

全体的に、太りそうな食べ物が多い気がして(気のせい?)、ブラジルでもし暮らすことになったら、美味しいものや好きなものばかり食べないように注意しようと思った。

ブラジルと言えばコーヒーだが、意外ともともとブラジルになかった作物で、昔はマテ茶を飲んでいたという!
巻末に詳しい説明があれこれ書いてあるので、大人も読んで楽しめる。食事のことは、知らない事が多い。新しい事を知って、実際に食べてみたくなり、楽しみができて、寿命が延びたようなきがしてきた。
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自信を持っておすすめしたい 使命を果たし続けることとは   投稿日:2019/07/26
津波をこえたひまわりさん
津波をこえたひまわりさん 文: 今関 信子
出版社: 佼成出版社
宮城県気仙沼市、大島で連絡船を運航する菅原進さんの実話。
2011年の東北大震災で、津波を乗り越え、沖に出て助かった小さな船「ひまわり」は、震災直後の混乱の中、人々の大事な交通手段として、大島と本島を行き来した。

菅原さんの人生の一部分のみではなく、生い立ちから現在に至るまでの流れを追い、臨場感あふれる文章でつづるドキュメント作品。
貧しい漁師の子どもとして生まれ、親に高校進学を反対され、働くことになった菅原少年は、素直に一生懸命働き、自分の船や家を持つようになった。家族と一緒にいたいから、数か月泊まり込みで漁にでるマグロ漁船の仕事をやめ、連絡船の仕事をするようになったという。動物にも好かれ、人々にも好かれる温かい人柄が、にじみ出てくる。人の役に立つことが、自然にでき、本当に必要とされる優しい人とはこういう人の事をいうのだと思う。

日本には、たくさんの目立たないけど素晴らしい人がある。どんどんこういう人を紹介して欲しい。

文章は大きめで読みやすく、適当にルビもふってあるので、年齢問わず読み味わえる本。児童書だが、是非ともたくさんの大人たちにも読んでもらって、人に優しくなって欲しいと願う。パワハラや職場でのいじめなどにエネルギーを使っていないで、この人のように、他の人の幸せを考えて行動できる大人が増えて欲しい。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 斬新すぎて、いつでもビビる   投稿日:2019/07/24
ゴムあたまポンたろう
ゴムあたまポンたろう 作: 長 新太
出版社: 童心社
1998年に発売されたが、2019年の「毎日小学生新聞」に紹介されていた。この絵本を見て、自由な発想に強烈に影響された人が、絵本作家になった、という記事。
その記事を読んで興味をもったので私も読んでみた。おばちゃんになってから初めて読んだ長新太のナンセンス絵本。発売から21年目にして、子どももいないし児童関係の仕事についているわけでもないおばちゃんにも、強烈な衝撃を与えた。作品としての生命力と個性の強さ、独創的なユーモアが、未だに生きている。

頭がゴムでできた少年、その名も「ポンたろう」が飛んでいくという。その前の展開も、その後の展開もない。いきなり「頭がゴムでできた少年」が「飛んできた」という。心の準備がまったくできていない大人が絵本を開けると、何が何だかわからないで、いつのまにか終わてしまう。ただただ、あぜんとして、ところどころでゲラゲラ笑って、意味も解らず正体不明。非現実的な世界にちょっと遊んで、無事に帰ってきた、という読後感。

いろんなことに疲れている大人も、こういう「ナンセンス絵本」を読むと、ちょっとの時間で癒されるかも。
こんな変な絵本を作った人も、発売をしようとした会社も、買った人も、未だに支持している人も、これから読んでみようという人も、おそらく全員変な人だと思う。
こうやって無駄に長く感想を書いている私もその変人の仲間だが、全く何の役にも立たない上質なユーモアを是非とも堪能していただきたい。

一番私が好きな場面は、頭が野球バットのオヤジが、ホームランといってはしゃぐ場面。こんなのんきなオヤジばかりいたら、戦争も起きず、かといって素晴らしいことも起きず、毒にも薬にもならないぼーっとした世界になってくれるだろう、か、な、…。

あと10年後くらいに、また読み返したい。
参考になりました。 2人

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