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イカした作品です。
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投稿日:2017/08/09 |
【あらすじ】
雪の降る日、少年が園に向かう途中、池にダイオウイカのいかたろうが凍っているのを発見する。
いかたろうが海へ帰れるように、イカしたアイデアを出して、園の先生や仲間たちを協力して大きなポットをもっていくが…
ファンキーないかたろうと、元気いっぱな幼稚園児の楽しいお話。
【感想】
展開がファンキーすぎて笑える。絵も独特の華やかな素敵な雰囲気。どこの国だかわからない感じで、絵をあちこち見ているだけでも楽しめる。
夢中になって踊っていたら、海から川をさかのぼり、池で凍ってしまった…そんな風に、夢中になれるものがあるなんて、いかたろうは幸せ者である。と、同時に困ったちゃんでもある。
しかし、いかたろうを救出する事で、幼稚園の(これが月謝が高そうな幼稚園なのだ)みんなの結束が強まり、日ごろの運動不足も解消し、楽しく遊べたからいいのだろうか。アーティストも世の中の役に、特に、子どもの役に立つのだ。改めて、アーティストに感謝した。
さておき、眺めているだけで楽しい気分になれる一冊です。
どうでもいいけど、やけに盛り上がる、ユーモアたっぷりで、心が潤います。
イカ踊りの詳しいやり方も公開しているので、実際にやってみてください!でも、夢中になりすぎないようにね。
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三国一の粋な絵本
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投稿日:2017/08/09 |
【内容】
江戸時代から現代の時代劇まで、名文句、決まり文句を集めて紹介する絵本。こんな時に、実際につかってみよう!と思えるように、使う気持ち満々で紹介されていますので、是非とも、声に出して、実際の生活の中で使ってみましょう。粋でいなせなカッコいい子どもになれる事、間違いなし。
【感想】
こんな「実用書」初めて。
名文句は、「くわばらくわばら」から始まって、「これにて一件落着」で終わる。落語や時代劇などでお馴染の名文句だが、あらためてその面白さに気が付いた。また、意外と間違って意味を覚えている言葉も多かった。大人も結構勉強になる一冊。
個人的に好きな言葉は「けつまくっちゃうよ」。昔は着物で生活していたけど、あぐらをかいて座り込んでがっちり頑張ってしまう時に使うという。江戸っ子の覚悟がうかがえる名文句。飽きっぽい、根性のない私は是非とも、このようにしっかりと物事を頑張ってみたいものだ。
もうひとつ、是非とも使ってみたいし、聞いてみたいのが「春雨じゃ、濡れて行こう」。多少の雨なら、傘などささずに、雨を楽しんで歩こう…というふうな、やせ我慢系の言葉。あまりザーザー降りで、こんなことを言っていたらおバカさんだけど、ちょとした雨くらいどうってことないさ、とやれる人ってたくましくて、カッコいい。惚れちゃうかもね。
他にも名前を聞かれた時に、「問われて名乗るもおこがましいが」と言うってぇのも、そんな幼児があったら面白い。時代劇が流行ると、こういうギャグも理解されるからいよねぇ。
いづれにしても、こどもがこんなセリフを言って遊んでいるなんて、粋でいなせじゃないですか。
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「おめでたいコアラ」「いじらしコアラ」…意味がわかりますか?
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投稿日:2017/08/09 |
【内容】
物の形やありさまを、言い表す言葉を、形容詞と言います。
形容詞を256個集めて、どんな風に使うのか、絵で説明した言葉の絵本。
見るだけで、楽しく言葉を覚えられるご機嫌な絵本。
【感想】
結構知らない言葉があって、勉強になってしまった。
言葉をわかりやすく覚える教材として、素晴らしいと思います。イラストがあるので、どんな状況かすぐにわかります。でも、小さい子どもには難しいと思える言葉もいくつかあるので、実際に言葉の学習に使うのであれば、内容を説明する必要があるような気がします。
勉強に使わないで、単純に見ているだけでも楽しいのですよ。絵の力で、なんとなく意味がわかってしまいます。ページをめくるたびに、お利口になってしまう木がして、そんな自分の才能が恐ろしい(と、一人悦に入れる工夫が絵本にしてあります
)
それぞれの絵が、一枚だけで独立しているのですが、この絵から更に物語が続いていきそうな感じがする。想像力をかきたててくれる。これ一冊、じっくり見ていたら、たくさんのお話ができそうな気がしてしまう。そんなに気になると、夜も眠れません。
何度も繰り返し見たくなる絵本です。あまりうまく説明できないので、是非とも、絵本を見てください。
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幻想のために子どもが犠牲になる現実
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投稿日:2017/08/04 |
【あらすじ】
父の仕事の関係で引っ越したユースケは、数年前に溺死した同じ名前の少年の生まれ変わりにされてしまう。神童とよばれた故ユースケに近付くために、常に限界を超えた努力を求められ、一挙手一投足がことごとく監視されるユースケ。普通の少年でしかないユースケはだんだんと周囲の期待が重荷になっていき、そして…
周囲の勝手な思い込みや幻想の犠牲になっていく少年をリアルに描く、恐ろしい話。
【感想】
村人同士の見栄の張り合い、大人の身勝手な思い込みによって、自殺にまで追い込まれる少年の姿は、物語というよりも、ドキュメントに近い。リアルな話だった。誰も明確な悪意があるわけではないが、最終的には少年を死に追いやってしまう。仮面をつけて、大人の期待のままにすべての言動をコントロールして、演技をし続けるようにしてしか、生きられなかった故・ユースケの痛ましさが胸を刺す。
これは、子どものために書かれた物語だが、大人が読んでも十分読み応えがあると思う。
この話と似たような出来事が、おそらくいろんな場所で起きているのだろう。親の期待、周囲の期待を裏切れないために、少しずつ命を削っていくように生きる人がいることを改めて思った。いい人で、気が弱くて、嫌とは言えなくて、ついついペルソナを生きて、そのうちおかしくなってしまう人たち。筆者は、子ども向けに優しく描いてくれているが、私には、この物語に似た苦しみを味わっているたくさんの人の顔が見えてくるようで、寒気がした。
醜い見栄の張り合い、大人の狡さ、子どもたちの純真な残酷さ、流れに巻き込まれる恐ろしさ…それらがしっかり描かれており、かなりハードな読書体験となった。ぜひ、勇気をもって読んでみて欲しい。リアルに怖いですよ〜
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ド迫力!藪医者の真の恐ろしさを見よ!!
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投稿日:2017/07/27 |
【内容】
天から落ちて、したたかに腰を打った雷様が、通りすがりの藪医者に治療してもらう。藪医者は、適当に元気よく針を打ち込み、奇跡的に直してしまう。そして、雷様に治療代をもらう代わりに、悪天候や異常気象をやめてもらうという約束をとりつける。
狂言の物語を、迫力満天の絵で再現した絵本。
【感想】
これは、スゴイ作品である。雷やお化けが嫌いな子どもは、トラウマになるかもしれないので、気を付けましょうね。スゴイ迫力です。雷の音が聞こえてきそう。
昔から「地震、雷、火事、オヤジ」という怖いものランキングがあるが、最近は雷とオヤジの恐ろしさは忘れ去られてしまっていた感があった。しかし、この絵本によって、雷とオヤジの恐ろしさが見直されると思われる。
しかし、一番恐ろしいのは、藪医者である。堂々とインチキ治療をして、厚かましく代金を請求している。絵に描かれている通り、どう見ても、遊びに行くとしか思えない「医者の道具類」であり、上手いのは口先だけである。
やはり都会でも仕事にあぶれる人は、それなりの理由があるのだろうな…
私は子ども時代からへそ曲がりだったので、きっと現役(の子ども)時代に、この絵本を見たのなら、仕事にあぶれる医者にいろいろな鋭いつっこみをいれていたと思われる。やはり生き抜くには、このように堂々と厚かましく、生命力をたくましくしないとやっていられないのだ。仕事ができなくても全く問題ない。世渡りと度胸と、ラッキーだけで生き抜いているような藪医者である。
このような現代にも十分に通じる藪医者の問題を、狂言を作った当時の人々がすでに提示していたことが、驚きである。
地震、雷、火事、オヤジの「オヤジ」とは、父親ではなく、「藪医者」を始めとするロクでもない大人だと、初めて分かった。大変勉強になりました。
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たらこの色気に気が付くひと時
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投稿日:2017/07/27 |
【内容】
小さい女の子が、朝、ひとり目が覚める。お腹がすいているが、両親はまだ寝ている。台所に行くとご飯がちょうど炊けている。冷蔵庫を開けると、ご飯のおかずになりそうな品物たちがあれこれ。さあ、どれにしようかな?
【感想】
まず、絵をよく見て楽しめる。ご両親の掛布団が朝ごはん関係だ。父は納豆、母はふりかけの柄。三人、川の字になって寝ている真ん中の娘は目玉焼きの布団。なんて愛されている、円満な家庭なのだろうか。
家の中の小物類も、是非とも目ん玉を皿のようにして観察して欲しい。意外なところに朝ご飯や食べ物に関する愛情が表現されている。家族も大事にするが、食べ物も大事にする食育一家である。
そしてご飯は、白米。ピカピカの銀シャリである。冷蔵庫の中身はいたって庶民的な、普通のおかず。私の家よりもお金持ちと見たが、おそらく誰でも一度は食べたことがあるものばかり。普通のスーパーで買えるものばかりである。そのため、絵本を読んでいる途中から、自分の家の冷蔵庫を開けて同じようなものを食べたくなる効果がある。日頃から食べ過ぎている人は、注意が必要である。
圧巻は、たらこ。たらこ嬢、と呼びたい。たらこがこんなにも色気のある存在だったとは、まるで知らなかった。不細工の代名詞だと誤解していた。たらこは、「うっふん と、横たわる」妖艶な熟女だったのである。そうなると、更に刺激的な明太子に至ってはどうなるのだろうか…ドキドキが止まらない。たらこ嬢だけで、このような魅力があるのである。他の連中だって、そうとう控えめに描かれているが、本来はもっともっと素敵な、絶叫するような素晴らしさであるに違いない。
たらこ嬢にばかり気持ちが囚われてしまい、早速、その日のうちに買い求めに走った。魅力というよりも、魔力のある絵本であった。
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シリーズ最終巻は、恥ずかしい出来心から…
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投稿日:2017/07/26 |
【内容】
中国の徐福という人が、秦の始皇帝に不老不死の薬を取ってくるともちかける。始皇帝は必要な物資などを徐福に与え、大船団を組んで送り出す。
徐福がたどり着いたのは、日本だったという。各地に残る徐福伝説や、古代日本と渡来人の関係などについて。
原作:たかしよいち 漫画:吉川豊
連載・世界発掘物語 :人類の祖先の発見、発掘。猿人などについて。
【感想】
物語の始まりが、セーラー服大研究を読んで、腹痛を起こした読書ドラキュラという、下らない事件というのが素晴らしい。吉野ヶ里遺跡とは全く何の関係もないギャグから古代ロマンの世界に至る。読者が話に入りやすいように工夫してくださっていると思い、涙がでる(笑)。
さておき、徐福伝説や渡来人と縄文人との関係など、興味深い話がたくさんあった。古代のことなので、よくわからない部分が多いのだが、そこが逆に魅力的でもある。漫画を見ていると、古代に、日本に住んでいた種族が、いつの間にか、外からやってきた民族にとってかわられたような印象を受ける。はたして、自分たちの祖先はいったいどういう経緯でこの土地に住む事になったのだろうか…果てしなく壮大な空想がひろがり、愉快な気分。
読み物は、猿人の発見についてかかれいていた。化石を発見してからが大変で、研究した結果を発表しても、学会の重役が認めないと、それが正しいものであっても却下されてしまうようだ。発掘作業や研究の大変さと、更に人間関係の大変さがよくわかった。考古学者も楽じゃないなあ。
このシリーズは、全8巻。最終巻に当たるこの作品は、いかにも歴史漫画の王道という雰囲気がありました。もっと別の古代ロマンについても読みたくなった。
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シュールな展開 前衛アート的
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投稿日:2017/07/25 |
【あらすじ】
きゅうりさんが、川のそばをお散歩していたら、靴が片方流れてきた。
これをお舟だと思ったきゅうりさんは、勝手に乗り込み、川下りを楽しむことに。
途中、とまとさんとたまごさんがやってきて…
赤ちゃん向けの、楽しい絵本。繰り返される擬音語のリズムが軽快。
全国学校図書館協議会選定 第28回「よい絵本」
【感想】
赤ちゃん向けの「よい絵本」は、どういう感じなのか興味があって読んでみた。
きゅうりさん、といっても、よくあるようなキャラクター化されている感じはなくて、
そのまま八百屋で売っているきゅうりをもってきただけの、きゅうりさん。
トマトさんも、たまごさんも、素材そのままで、本物感あふれる。
キャラクター化して、目鼻がついていないので、どこを見ているかわからない。それが、シュールで、想像力をかきたて、前衛芸術のような印象すら持った。
本気です。
可愛くキャラクター化していない事が、かえって、この作者の本気ぶりが伝わってきました。赤ちゃんや子どものご機嫌取りではなく、幼児によいものを与えようという真心が伝わってくるようです。
キャラクター化してしまうと、好みの流行があるから、古くなってしまう。敢てきゅうりはきゅうりのまんまだから、時代が流れても大丈夫。(古くなった絵柄には、レトロな魅力や懐古主義的な楽しみ方もあるが…)
話の流れが、妙な感じで、どこにたどり着くのかわからず、断片的な記憶を切り取ったような、意外さがある。
どう見ても、自分には前衛芸術のように感じられました。おどろきの絵本。
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シュールな話 でも娘に甘い
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投稿日:2017/07/11 |
【内容】
お馴染の桃太郎、金太郎、弁慶。昔話の主人公たちが、何故か帽子をかぶって支度をしている。さて、いつまでかぶっているのだろうか。そしてその顛末は?
芸術的な絵と、シュールな話の展開がステキな作品。
【感想】
桃太郎などに対しては、作者は遊び心、皮肉、ユーモアなどなど、容赦なく話を面白くする気持ち満々。その扱いが厳しい。しかし、最後に出てくる女の子に対しては、態度がまるっきり違ってしまう。全然、甘いの。なにそれ?よその男の子には厳しくて、自分の娘には優しい父親の、いやらしさを想像してしまった。
女の子には、甘いのよ。これに出てくる少女が作者の娘をモデルにしたかどうかは知らないけど、なんとなくそんな風に感じられてしまった。
さておき、クラッシックな雰囲気と、美しい絵、独特のユーモアがなんだか高尚な雰囲気を醸し出している作品。日頃からわかりやすい、庶民的な、ギャグマンガ風の作品に親しんでいる私にとっては、ちょっとハードルが高い作風でした。
頭がいい人が作っている感じがして、ついていけるかな?と正直思った。子どもの頃にも一度読んだことがあるけど、絵が怖いと感じて、あまり親しみが持てなかったのを思い出しました。特に、弁慶の最期が、怖い。
あれからずいぶんいろんな出来事があって、身体も大人になったけど、子どもの頃感じた違和感や、怖い感じは、そのまま。中身は成長していない自分を発見した。昔からある絵本は、自分の子ども時代の感情や思い出をリアルに思い出すきっかけになったりして、ちょっと怖い存在かも。
この作者の感性と、ユーモアのセンスは、未だにレベルが高すぎて、よく理解できません。でも、いろんな作品がこの世にあって、面白いと思う。
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いつの時代も、子どもは自分だけの秘密基地が欲しい!
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投稿日:2017/07/11 |
【内容】
コブタの一家の、長男プーは、毎日兄弟たちの世話にうんざり。誰もいうことを聞きません。プーは、古い毛布を持って、森の奥にある秘密の場所に隠れます。一人きりで快適。ドアも鍵もつけて、誰も勝手に入ってこられないようにしました。秘密を知っているのは、大好きなリスのキキちゃんだけ。
ある日、プーはお母さんに叱られて、秘密の場所に閉じこもりましたが…
コブタの兄弟の、元気いっぱい、楽しく明るい物語。
【感想】
私も兄弟があったので、一人きりになりたい気持ちはよくわかりました。上の兄弟は意地悪で身勝手だし、下の兄弟はワガママで何かあると親は全部私の「管理不行き届き」にしてしまう。本当に、理不尽で、うんざりしていました。
だから、仲のいい友達だけ、あるいは、私にとって都合のいい人だけがはいる事ができる秘密基地や、自分だけの部屋が欲しくてたまりませんでした。
この話に出てくる主人公の気持が、痛いほどよくわかります。兄弟がいるのは、面倒くさい。兄弟がいない人は、兄弟が欲しいということもあるけど、兄弟がい居ても必ずしも関係がうまくいっているとは限りません。うちなんか、仲が悪くて、逃げられないし、親の理不尽な対応もあって、一人っ子がうらやましかったですね。
やっぱり、このブタのように、一人で居られる場所を探して、どうにかして作ったりして、ほっと一息ついていました。
幸い、今は面倒な兄弟のいない一人暮らし。安心、安全、精神衛生も極めてよく、快適です。私は家庭環境が悪かったので、このお話のエンディングは、あまり納得いかない。そんなにうまくいくのかな?兄弟の仲の悪さは、後々まで引きずるもの。
でも、家族が仲がいい人たちは、このような感じがしっくりくるのかな?そこそこハッピーエンドなので、まず、無難な作品だとは思います。
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