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渡”邉恵’里’

その他の方・40代・東京都

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自己紹介
アートや本が大好きで、子どもの頃よりも、今、絵本を楽しんでいます。

膠原病患者です。
(混合性結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群)
その他、間質性肺炎、甲状腺機能低下症があります。

読書は安全に楽しめる趣味の一つですが、せっかくなので、インプットだけではなく、アウトプットもしてみようと思い、レビューを書いています。
大人のための読書案内の、参考になればうれしいです。
好きなもの
演芸(落語、講談、浪曲、手品、お笑い、大道芸など)
読書(いろいろな本を読みます)
図工(絵画制作、手芸なども)
アートセラピー
東京の街歩き、下町や銭湯巡り、昔風の建物見学
喫茶店・カフェ
料理、自宅で「同居」しているぬか床とのお付き合い
6月は、梅仕事とラッキョウ漬けに精を出す(予定)
ひとこと
大人も楽しめる絵本を探しています。
図書館内のカフェや自宅でゆっくり、絵本を楽しみます。
絵本は誰でも楽しめるアートで、ちょっとした異空間に安全に旅行できます。
年齢に関係なく、いろいろな本を楽しむ事が好きです。

読書は、私のような持病のある人も、入院中も楽しめるステキな娯楽ですね。

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初期〜2020年ごろまで、読書・レビュー記載分

渡”邉恵’里’さんの声

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自信を持っておすすめしたい ヘレンもすごいが、サリバン先生もすごい。   投稿日:2018/02/28
ヘレン=ケラー自伝
ヘレン=ケラー自伝 出版社: 講談社
【内容】
アメリカで生まれたヘレン・ケラーの、生い立ちから大学時代までの自伝。1才の時に、病気で目が見えなくなり、耳も聞こえなくなる。その後、家庭教師のサリバン先生とであい、言葉を知り、積極的に活動していく少女時代。
巻末には、ヘレン・ケラーの人生の主な出来事を表した年表、サリバン先生の過去について、ヘレンの人生に大きな影響を与えた人など紹介も収録。
挿絵:柳 柊二(やなぎしゅうじ)

【感想】
「三重苦」の奇跡の人として有名な人物。一度は伝記などを読んでみたいと思っていたが、まさか「自伝」があるとは知らなかった。本人が書いただけに、実に生き生きとして、心に迫る。挿絵も、臨場感あふれるクラッシックな作風。古い映画を見ているような、不思議な豪華な感じがした。
ヘレンは、けっこうやんちゃな人で、積極的にいろんなものに挑戦したり、自己主張をしたりする。「偉人伝」というと、教科書に載っているようなお堅い印象をもつが、実際は、一人の当たり前の人間であり、ワガママを言ったり、上手くいかなくて落ち込んだり、いろいろあったことが分かって、親近感を持った。
ヘレンもすごいが、サリバン先生もすごい。彼女は元・ヤンキー(問題児)。最初からやさしく忍耐強い”先生”などではなく、何もうまくいかなくて、世の中を呪ってぐれているような少女だった。この人が更正していき、最終的には質素で、地味な努力を延々と続けていく人生を歩み続けたという事実に、感動した。(次は、サリバン先生の伝記、かのうであれば自伝を読んでみたい)
まさに、人に歴史あり、だ。

巻末には、ヘレンと交流のあったグラハム・ベルや、マーク・トゥエイン、日本で盲人のために尽くした岩橋武夫など、同時代を生きた偉人たちの紹介があり、背景理解に役立った。
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自信を持っておすすめしたい 本当に手紙を書いてみたくなる、実用書的絵本   投稿日:2018/02/27
ゆうびん・手紙のひみつをたんけん!
ゆうびん・手紙のひみつをたんけん! 作: スギヤマ カナヨ
出版社: 偕成社
【内容】
郵便関係者と一緒に、現在の日本で実際にできる手紙の書き方、出し方を学べる一冊。いろいろな切手、特別な地域の消印(風景印)、郵便の歴史、世界のポスト、変わったカード類…
初めて手紙を書く人にも、手紙好きのベテランにもお勧めしたい、楽しい絵本。

【感想】
意外と「実用書」的な作りになっていて、驚いた。ポストカードを絵本の中の図に合わせると、定形外か定型かわかる工夫などもあり、芸が細かい。
メールなどの電子通信が当たり前になったので、手紙を書く機会は少ないが、改めてこの絵本を見て、手紙は実に贅沢な通信手段であり、心のこもった贈り物であると思った。
多くの人の手を経て、相手の許に届くことを考えると、つまらない内容の手紙では関係者各位に申し訳ないような気がする。昭和の後期、「不幸の手紙」が流行って、「同じ手紙を20人に書いて出さないと、不幸になる」というような妙なものがあったが、今思えば、郵便関係者にとっては、ありがたいサービス?かもしれない。

絵本の中で好きなのは、実際にある世界中の変わったカードやポスト、切手や風景印の一覧。特に、風景印はこの絵本で初めて知ったのだが、なかなかユーモアがあり、地域の特色や歴史的背景なども反映されているようで楽しい。
切手のページ、懐かしい気持ちで眺めていた。昔、珍しい切手を集めていたからだ。今も、切手は美しいと思う。面白い作品が多い。
だんだん手紙を書かなくなっているが(値上がったので)、たまにはこういう贅沢な体験をしてみたいと思う。
問題は、いったい誰に宛てて手紙を出すか?だが。
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自信を持っておすすめしたい サービスのお手本に、各店舗に一冊ずつ配布したい。   投稿日:2018/02/24
せかいいち まじめなレストラン
せかいいち まじめなレストラン 作: たしろ ちさと
出版社: ほるぷ出版
【内容】
世界一まじめな料理人、イタメーニョさんの家は、1階がレストラン。毎日同じ時間に、同じ行動をして、仕事をしている。従業員のスミス婦人(夫人?)が丹念に掃除をした素晴らしいお店には、個性的なお客様がやってくる。注文を受けて、イタメーニョさんは、まず、世界一新鮮で良質な材料の入手から始める。りんごのジュースであれば、りんごを裏庭で育てるところから…さてさて、今日はどんなお客様がやってくるのやら。
サービスマン必読の、心温まり、襟を正す一冊。

【感想】
「いい仕事していますね」と、是非とも言ってあげたい料理人だ。
この人は、まったくブレない。きっと人生の目標や意義を知っている。地味な努力を積み重ねる、同じことの繰り返しの毎日だが、最高の仕事ができるようにあらゆる工夫をして、お客様に喜んでいただいている。こういう職人の鑑、実直な素敵な人を目の当たりにすると、グルメ番組やミシュランの星など、ちゃんちゃらおかしい。(あれば便利なのかもしれないけども…宣伝によって人気が出過ぎても、あまり幸せとは言えない気がする)

仕事をお金儲けと割り切ってしまえば、世界一非効率なレストランだ。しかし、彼は採算を度外視して、本当に良いものを提供することに命を懸けている。(と、思われる。なにせ、表情がないので、真意はわかりかねる…あくまで、読者である私の想像)
でも、変な蘊蓄を言って高飛車になる事もなく、苦労話を聞かせて恩着せがましくなることもなく、ただただ、「ごく当たり前のこと」として、淡々と仕事をしている。ああ、なんて素晴らしい人なのだろうか!!!!!!
こんな人生も素敵だ。そして、彼の良さが分かる従業員とお客さんたちも、幸せだ。
これは、世界一幸せなレストラン(と、仲間たち)の話でもある。
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自信を持っておすすめしたい けっこう律儀な、夜のお仕事、下町編。   投稿日:2018/02/24
うどんドンドコ
うどんドンドコ 作: 山崎 克己
出版社: BL出版
【内容】
夜中に起きた少年が、妙なお化けを見た。それは、かつて父が話していたうどん怪人。屋台を高速移動させつつ、方々のお客さんからの注文をさばく。少年とのらねこのねこ吉は、大量注文が入ったため、従業員としてかり出され…
夜中にうどんが是非とも食べたくなる、うどん絵本の傑作。

【感想】
見開きに、お品書きがあり、「かけ」「ざる」などの定番から、物語に出てきた妙なうどんまで全部確認できる。こういう本文以外の場所も、非常に楽しめる、工夫をこらした絵本だ。
絵も、下町の雰囲気と、温かみがあり、どんな場面でもうどんがおいしそうに出来上がっている。圧巻は、大量に注文があった時の場面。もうもうと立ち上る湯気が、画面から飛び出して顔にかかりそうな勢いだ。
また、つっこみどころも満載。いろんなお客さんが注文をしたうどんを食べる場面、ギャグやシュールなユーモアが効いていて楽しい。私は豚のお客さんが共食いしている場面が、一番強烈だった。他に選択肢はなかったのだろうか?
主人公は、夜中にトイレに起きて、うどん怪人に出会い、そのまま屋台を追いかけるのだが、肝心のトイレは大丈夫だったのだろうか?まあ、男子だから、その辺で済ませたのかもしれないが…本筋とはあまり関係ないところにも、つっこみどころを作り、読者を飽きさせず、楽しませようとする作者のサービス精神に感動した。

このお話は、何度読んでも面白い。ギャグマンガのような、明るく楽しい雰囲気がステキだ。
この作品で出てきたうどんのなかで、私は是非とも「一本うどん」を体験してみたい。どうやって食べるのが通なのか…店主に聞いてみたい。
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自信を持っておすすめしたい 英米のクリスマスの雰囲気を体験できる、6つのお話。   投稿日:2018/02/24
Little Selections あなたのための小さな物語(16) クリスマス
Little Selections あなたのための小さな物語(16) クリスマス 編著: 赤木 かん子
出版社: ポプラ社
【内容】
・「生きたクリスマス・ツリー」 ジョン・ラッツ 1989年収録
・「マギーの贈り物」 キャサリン・パターソン 1979年収録
・「わんぱく天使」 J.M.ヴァスコンセロス 1969年収録
・「三びきめの羊」 アン・デ・キィール ※詳細不明
・「クレセント街の怪」 ピーター・ラヴゼイ 1989年収録
・「水上バス」 アガサ・クリスティー 1934年収録
(赤木かん子 解説より)
「クリスマスとは自分がやってきたことをふりかえり、反省したり確認したり人を許したり、の一種の総ざらえの日」
いろいろな立場の人たちが、クリスマスを迎える物語。

【感想】
キリスト教文化の影響の強い地域では、クリスマスは単なるお祭りではなく、かなり重いテーマをはらんでいることが伝わってくる。それぞれの短編を通して、登場人物たちの人生の断片を知るだけだが、その人たちの過去や未来も描かれているような気がする作品ばかり。人の人生の意義を考えさせられる。
個人的に一番好きな作品は、「三びきめの羊」だ。これは、女子パウロ会の本の中で見つけた作品という以外は情報がないらしい。クリスチャン向けに書かれた物語か、神の素晴らしさを伝えるために書かれたのか、わからないが、信仰があるが故の悩み苦しみや喜びが描かれていた。クリスマスが、宗教行事であることを一番強く感じさせる作品だ。
私は日本の商売熱心なバカ騒ぎといった印象のクリスマスは好きではないが、外国の宗教行事としてのクリスマスや、各家庭にしっかり根付いた文化や習慣としてのクリスマスは、真摯な思いが入っていて好きだ。たまには真面目に教会に行ってみてはいかがだろうか、と自分に尋ねている。
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自信を持っておすすめしたい 読書の醍醐味が堪能できる短編集。意外な結末を楽しめる。   投稿日:2018/02/24
Little Selections あなたのための小さな物語(13) 一発逆転ミステリー
Little Selections あなたのための小さな物語(13) 一発逆転ミステリー 編著: 赤木 かん子
出版社: ポプラ社
【内容】
・「開いた窓」 サキ
・「ヒッチ=ハイカー」 ロアルド・ダール 1977
・「アミオン神父の大穴」 ヘンリイ・スレッサー 1962
・「ミス・オイスター・ブラウンの犯罪」 ピーター・ラヴゼイ 1994
・「雲見番拝命」 泡坂妻夫

(赤木かん子 解説より)
「第一級のストーリーテーラーのみなさんの、最後にアッというオチのついている作品ばかりを集めました」

【感想】
読書の醍醐味は、きっと、「見えない」ことだと思った。テレビなどだと、登場人物や舞台が見えるので、想像力に制限がかけられてしまう。しかし、本なら、作者が書かない限り、登場人物や場面などを、自分の好きな感じに想像する余地ができる。書かれていない部分を推理して、あれこれ考えてみて、最後に想定外の展開が待っているのも、大きな楽しみだ。
この短編集は、いろんな場面の、意外な展開を集めている。ぜひ、自分で読み進めて、展開を楽しんで欲しい。
個人的に一番好きな作品は、「ミス・オイスター」。あんなオチってないだろう!と思い、ゲラゲラ笑った。いい人ばっかり出てきて、おせっかいを焼いても、あれじゃぁねえ…
どの作品もドキドキワクワクしながら読み進められるし、読みやすいので、ミステリーが苦手な私にも、十分楽しめた。外国の作品が続き、最後に日本の時代物があるという編集も、お洒落だ。
短編がすきになったら、その作家の別の作品もぜひ。
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自信を持っておすすめしたい 普遍的な大問題。   投稿日:2018/02/15
水木しげるのおばけ学校11 おばけマイコンじゅく
水木しげるのおばけ学校11 おばけマイコンじゅく 作・絵: 水木 しげる
出版社: ポプラ社
【内容】
サラリーマンの山田さんが購入した土地は、妖怪豆狸が住んでいた。不気味に思った山田さんはねずみ男に相談するが、適当な処置をなされ、そのまま家を建ててしまった。その後、小学生の息子ケン太は、親の期待を一身に受け、「マイコン塾」に通わされる。厳しい先生と機械に容赦なくしごかれる過酷な塾通いですっかり参ってしまったケン太を見て、山田さんは再びねずみ男に問題の解決を依頼するが…
おなじみ、ゲゲゲの鬼太郎が大活躍する、PTAに読ませたい絵物語。

【感想】
教育熱心なあまり、子どもを過酷な状況に追いやる親の話は、いつの時代でも通用する普遍的な問題だ。この作品は、1983年に第1刷が発行されているが、30年以上たった今でも十分に、(お化け以外の)恐怖を感じられる名作。
マイコンとは、「非常に小さなコンピュータ」の意味で、昔は電化製品の最新式のものなどに搭載されていると、「すごく性能のいい、最新式!」という宣伝効果があったようだ。2018年現在では、ごく一般的にみられるものだから、その辺は書かれた当時の時代を感じさせる。
しかし、マイコンを「スマホ・アプリ塾」とか、「ネット教育塾」、「ツイッター塾」などと、最近の通信機器に置き換えても、作品の主張するところは変わらない。
子どもにいい教育を受けさせるために、最新式の教育方法や機器を導入して、人間の体力や理解力を超えた努力を強要した結果、大事な子どもが廃人のようになるのは、今も見られる現象。大概の親は、子どもの様子がおかしくなったら、気が付いて改めるだろうが、中にはそのまま「根性を出せ!」と追いつめてしまい、悲惨な結果を招くケースも。
いろんな意味で、考えさせられる作品。子どもを持たない私には、シンプルなメッセージに感じるが、子どもを持つ人は、結構複雑な気持ちになる作品だと思う。
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自信を持っておすすめしたい 懐かしさと異国情緒が混在する   投稿日:2018/02/14
世界のともだち(13) メキシコ 織物の町の少女 リセット
世界のともだち(13) メキシコ 織物の町の少女 リセット 文・写真: 長倉 洋海
出版社: 偕成社
【内容】
メキシコのオアハカ州に住む10歳の少女の日常を、写真で紹介する。ほとんどの人が織物業に携わる小さな町で、一家5人で暮らしている。家族のこと、学校のこと、食事や仕事のこと、「死者の日」と呼ばれる行事のこと…
巻末にはメキシコの情報が簡潔にまとめて書いてある。

【感想】
フリーダ・カーロ(女性の画家)が好きで、メキシコは行ったことがないけど親近感がある国。全く文化も歴史も違う国なのに、なぜか親近感を持ってしまう。
一番好きなのは「死者の日」と呼ばれる、日本のお盆のような行事。死んだ人との距離が近いメキシコは、ガイコツやお化けなどが割と身近に存在しているらしく、死んだ人も明るく楽しい雰囲気でやってくるようだ。

主人公のリセットは、父が織物職人、母は市場でエプロンを売っている人、兄弟姉妹や親戚と仲良く暮らしている。この町の小学校は、午前中と午後で校舎を使い分けているそうで、彼女は午後に学校に行くという。写真を見る限り、どの人も決して裕福とは言えない感じだが、生き生きと楽しく暮らしている様子が感じられる。
リセットは、小さいころから親の仕事を手伝ているので、市場で店番していても知っている人が多くて楽しそうだ。家業に関わっている子ども時代というのは、いろいろ苦労もあるだろうけど、人として素晴らしい体験を詰めるのだろうと思った。お金を稼ぐ大変さや、人間関係のあれこれ、人に助けられたり助けたり…人情味がある温かい環境で、のびのび育っていて、幸せだと思った。
ぜひ、メキシコに行ってみたいと思った一冊。できれば、死者の日に行ってみたい。
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自信を持っておすすめしたい 大人になるちょっと前に楽しんで欲しい作品集   投稿日:2018/02/11
Little Selections あなたのための小さな物語(11) 自立
Little Selections あなたのための小さな物語(11) 自立 編著: 赤木 かん子
出版社: ポプラ社
【内容】
差別や風習、その他、ありとあらゆる「自分を自分でなくさせて封じ込ませてしまうもの」と戦っている女性たちを扱った作品を収録。(赤木かん子氏解説より)
・こわいもの知らずの少女 (アン・ローレンス)
・あの女はろくでなし (アンデルセン)
・ガールフレンド (モリス・ハーシュマン)
・虫めづる姫君 (原作:堤中納言物語、漫画:坂田靖子)
・加賀の千代 (工清定)
・サロメの乳母の話 (塩野七生)
・金持ちの夫人の事件 (アガサ・クリスティー)

【感想】
読み応えのある短編ばかり。いろんな作家の作品が少しずつ楽しめるので、気に入った作家の本を改めて読んでみる楽しみもあり、読書の幅が広がる。お勧めのシリーズ。(リトルセレクションの他に、ミステリーやホラーなどの短編集もある)どの作品も、女性が主人公の冒険物語。精神的な闘いを描いているので、読みながら身近な問題や自分の身の回りの人間関係などを考えさせられる。

特に、個人的に面白かったのは、「加賀の千代」。俳句の会に招かれた女性の話だ。自称「俳人」(自称、有識者で風流人)が、いかにつまらない人間であり、本物の芸術家の前で、自分のダメさ加減を思い知らされていく痛快な話。現実で、いくらでもありそうな、女性差別、階級差別、見た目の差別の話。
また、「こわいもの知らずの少女」も、素晴らしい。いろんな差別や偏見、意地悪に打ち勝っていき、幸運を手に入れ、ハッピーエンドで終わるので、読後の爽快感がある。しかし、私はあの旦那と結婚して、果たして、あんな勇敢で忍耐力があり、仕事ができる女性が満足できるか疑問。きっと旦那は付録にすぎない。
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自信を持っておすすめしたい ろくでなしは、やはりろくでなしで…   投稿日:2018/02/11
アンデルセンの絵本 空とぶトランク
アンデルセンの絵本 空とぶトランク 作: 角野 栄子
絵: スズキ コージ

出版社: 小学館
【内容】原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン(1839年ごろ刊行された作品)
お金持ちの商人が死に、息子が商売を継ぐが、浪費ばかりして財産を使い果たしてしまう。何もなくなった息子に、友達が古いトランクを与える。「何か入れるように」と言われるが、居れるものがないので、自分を入れる事にした。
すると、トランクが飛行機のように空を飛び、外国に向かい…
…その後の展開は、是非とも本を読んで楽しんで欲しい。奇想天外なお話。

【感想】
ずいぶん昔の話なのに、全く古臭さを感じさせない。設定を変えれば、今の時代でも十分にあり得そうな話だと思った。仕事で大成功した人の、子どもはろくでなし。苦労知らずで、お金を湯水のように使い倒すダメ人間。彼の良いところは、明るくて、積極的に人生を楽しもうとするところだろう。そのため、途中まではうまくいくのだが、最終的には手堅い幸せは手に入らない。
人生はそんなにうまくいかないもの。空飛ぶトランクで大幸運をつかみ損ねた男が、その後どうなったか、物語には書かれていない。だからこそ、いろんな想像をして楽しめる。今の時代でも、親の財産を使いつぶしたり、いろんな事業を立ち上げてはつぶしてを繰り返したり、途方もない計画をいつまでも追い求めている人はたくさんいる。時々、努力が実る人もあるけど、多くは、はかなく消えていく。派手な花だけ咲かせるだけで、後には何も残らない。それも、一つの生き方で、その人なりに人生を楽しめればそれでいいのだろう。(親類縁者は大迷惑だが)童話というよりも、人生教訓的に私は受け取った。

絵描きの腕前が素晴らしく、限られた色数で無限の世界を表現していて圧巻。特に、最後の場面が感無量だ。
どうでもいいつっこみだが、落ちぶれた友達にトランクをあげた友人の、ファンキーな感性が面白い。あまり実用的でも、すぐに役に立ちそうなものでもないものをプレゼントするなんて、素敵じゃないか。お洒落だ。
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