【連載】2月の注目の新刊&オススメ絵本紹介 〜おはなし絵本編〜
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注目の新刊&オススメ絵本情報2021/02/25 【連載】2月の注目の新刊&オススメ絵本紹介 〜おはなし絵本編〜
1年のうちで最も寒い2月。でも、春の気配を感じる季節でもあります。絵本でも春の息吹を感じる新刊が揃いました。
★新刊★春が待ち遠し! 絵本作家・片山令子さんからの贈り物。
詩人・絵本作家として『たのしいふゆごもり』や『マルマくん かえるになる』など、たくさんの作品を生み出した片山令子さん。アルミ板をカッティングする独特な技法での絵本作りが人気のあずみ虫さん。お二人による絵本がこの度出版されました。
絵本の中に登場する、春を彩る植物は、全て学研の図鑑編集部が監修し、おはなしの中にもリアリティを追求したというこだわりがポイントです。
「おきておきて、もうはるよ」うさぎのミミナちゃんが、冬ごもりから起きてこない友だちを起こしに出かけます。でも誰もなかなか目を覚ましません。そこで、いいにおいの花束を枕元へおいていくと、やがて友だちも花のにおいに気づいて…。春の訪れを温かい筆致で描いた絵本です。
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実はこの作品の執筆中に病気のため亡くなられた片山令子さん。絵本作家の片山健さんと息子さんが後を継ぎ、物語を完成させたそうです。春の訪れを感じはじめる時期にピッタリの絵本、ぜひ、ご覧ください。
★新刊★はてしなく壮大な「びわこさん」の物語。
日本最大の広さと貯水量を誇る琵琶湖。今から、400-600万年前に形成された古代湖「琵琶湖」は、今の場所に落ち着くまで、長い旅をしてきたようです。「びわこさん」という名前をつけ、琵琶湖の長い歴史を一冊にまとめた、作家・梨木香歩さんの新刊絵本です。
びわこは400万年くらい前に伊賀の辺りで生まれ、移動をくりかえして、今の場所に落ち着いたのは100万年ほど前と言われています。内陸なのに、ハマヒルガオなどの海浜植物が生え、たくさんの固有種を育みながら移動してきた「びわこさん」。地学や植物学の成果と想像力豊かなフィクションが融合した絵本。
★新刊★バームクーヘンの名店から生まれた絵本。
バームクーヘンの名店「クラブハリエ」と、和菓子の老舗「たねや」。同じグループである2社には、半年ごとに発行している無料冊子「La Collina(ラ コリーナ)」があります。この「「La Collina(ラ コリーナ)2020 vol.15」は今までと趣向を変え、1作の絵本が冊子になっていました。それが、この『おおきなキャンドル馬車にのせ』の元となったおはなし「キャンドルパカポコ」でした。
この度、改題、加筆修正を加え、新たな一冊として生まれ変わった『おおきなキャンドル馬車にのせ』。子どもたちのお祝いのケーキと共にプレゼントしたい作品です。
小人のニコさんとロボットのダダくんは、森の中でとってきたハチの巣から、大きな大きなキャンドルを作りました。ふたりはそれを馬車にのせると、どこかにむけて出発します。 ![]()
★新刊★大らかな父と子のやり取りを絵本で体験。
小さい子のはじめての冒険。それはどんな場所であっても、一生心に残る貴重な思い出になります。その体験を、父と子の大らかなやり取りを交えて描いたのが、小池アミイゴさんの新刊『はるのひ』です。制作にあたり、主人公のことくんが出会う、美しい風景に「空気とか匂いとか、リアルに感じられる足場を作らなければならない」と感じた小池さん。ワークショップなどでご縁のあった奥会津や友人の住む大分の土地を幾度となく訪れ、絵本の世界観を固めていったそうです。
少年の春の日の冒険を、一緒に体験してください。 はじめてのぼうけん。
★新刊★愛する誰かとの別れ……そのときあなたは?
大切な誰かとの別れを、私たちはどうやって乗り越えていくのでしょう?
近藤薫美子さんの新刊『かなしみのぼうけん』は、「きょう キャンディが しんだ」という一文からはじまります。そして、三輪車を走らせるひとりの子ども……。この子が走っていく先にあるものは一体何なのか、読者は気になってページをめくることでしょう。 モノクロの線画に次第に色が付き、複雑な模様を描きはじめると、どこかにキャンディの存在を感じる読者もいるのではないでしょうか。そんなとき、ページを逆さにしてみると、近藤さんのもうもうひとつのメッセージが、そこに浮かび上がってくることを感じるでしょう。 『かなしみのぼうけん』の先に待つものとは……。絵本で確認してみてください。
近藤薫美子さんの描く絵は「自然の中の生」への愛情がたっぷり。既刊『せかいかえるかいぎ』では、世界中のかえるたちがにぎやかに暮らす豊かな自然を楽しく描いています。本作は、愛する者の死をのりこえる心の冒険を情感豊かに描いた絵本。ひとつのいのちが終わっても、忘れずにいれば、共に生きる明日がそこにある。そして、豊かな自然はのこされて生きるものをやさしく包み、生きる力を与えてくれる。子どもたちにとっても、みぢかな人やペットなどの「死」に直面する場面があります。のこされて生きること、そして、かなしみの冒険の先にある希望を描いた絵本です。そして、それぞれの絵には「ひみつ」がかくされています。絵をさかさまにひっくりかえしてみると……?
★新刊★コロナ禍の今、会いたい人は誰ですか?
会いたい人になかなか会えない状況が長く続いています。女優で絵本の文章も手掛ける室井滋さんと、室井さんと共に「しげちゃん一座」を組む、絵本作家の長谷川義史さんが、今の時代を反映する絵本を出版しました。
会えないからこそ、会える方法を考える、小さな男の子の勇気と決断の物語です。
室井滋&長谷川義史が贈る、あったか絵本!
★新刊★会いたくない!けど、気になる存在「はなぺたん」。
「ハナペタン」を知っていますか? 知らない? 聞いたことがない? でも、会ってみたい? そんなあなたはもうすでに「はなぺたん」の虜です。とっても不思議な形状と独特の雰囲気を醸し出す絵本「ハナペタン」。ひとたびページをめくれば、続きが気になって最後まで本を閉じることができなくなりそう!
もう、あなたのすぐそばに「ハナペタン」が来ているかもしれませんよ。
悪いことをするとやってくるという、うわさのハナペタン…。その全貌が明らかに!
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●子どもの心の葛藤を、繊細なタッチで描いた一冊。
自分と考えの違う誰かを否定するのではなく受け入れていくことは「大人になる」ということのひとつかもしれません。そんな大人とこどもの境に立っている少女と、彼女が違う存在として気になっているひとりの男の子のおはなしが、アメリカで誕生しました。
絵を描いたコリーナ・ルーケンは、グラフィックデザイン・ブックデザインとして優れた児童書に贈られる「ボローニャ・ラガッツィ賞」を受賞する実力派。本書も線画と色彩豊かなタッチが魅力的。思春期に差し掛かる前の子どもに手渡したい一冊です。
エイドリアンはいつもひとりですわってる。机もぐちゃぐちゃだし、ぼんやり考えごとをしてるし、「うちには馬がいるんだよ」ってウソばかり話してる。でも母さんは「どうしてウソってわかるの?」って、わたしに聞くんだ……。自分とは「ちがう」ことを受け入れる子どもの心の葛藤や、想像の豊かさを、詩情あふれる絵と文で描く。 ![]() ![]()
●あなたの中にもいる、とってもステキで大切な三人。
最後にご紹介するのは、ドイツで最も愛されているの絵本作家の一人、ヘルメ・ハイネの名作です。2004年に翻訳家の天沼春樹さんによって翻訳絵本が出版され、その後、15年以上に渡り、多くの子どもと大人に支持されてきました。
人が生まれたときにやってくる「いぶくろおじさん」「ハートおばさん」「あたまはかせ」の三人の活躍は、本の世界を離れ、舞台やミュージカルでも多く上演されています。自分の心と体に興味を持ちはじめたお子さんに手渡したい一冊です。
きみが生まれた日、三人のともだちがやってきて、きみのからだの中ではたらきはじめた。三人はとてもなかよしで、ずっときみについていく…。人が生まれ、死んでいくまでの、頭と心と体のふしぎなはたらきを、やさしく詩的に描き、子どもから大人までそれぞれに深く語りかける絵本。
●2月の新刊&オススメ動画公開中。
※掲載されている情報は公開当時のものです。
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