雪がふった朝。
「おとしもの、みーっけ!」
まほちゃんが拾ったのは、“ゆり”と名前がついた手袋です。
大きさは、まほちゃんの手を同じくらいです。
「どんな子かなぁ? 足跡たどったら、届けられるかな」
まほちゃんは、落し物のそばにあった足跡をたどって、その落し物を届けることにしました。
しばらく行くと、
「マフラー、みーっけ!」
マフラーにも名前がありました。
「ゆりちゃんったら、また落としてる」
ところが、落し物はひとつではないのです!
マフラーや、手袋、それにおおきなセーターもありました。
「これも 本当にゆりちゃんの?」
まほちゃんは、不思議に思いながらも、その後も足跡をたどっていくことにしました。
北海道育ちの著者がおくる冬にぴったりの一冊。
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