どんぐりころころ どんぶりこ〜
おいけにはまって さあたいへん♪
だれが読んでも、すぐにメロディーまで思い出すのではないでしょうか。
もちろん、これは童謡『どんぐりころころ』です。
この歌には2番まであります。覚えていますでしょうか。
そう、最後はどんぐりが「お山が恋しい」と泣いてどじょうが困って終わっているんですよね。
「その後、どんぐりはどうなったんだろう・・・。」
歌い終わるといつもどんぐりの行く末が気になっていたというのが、絵本作家のスギヤマカナヨさん。
最近になって思い出し、それなら私が作っちゃえ、と誕生したのがこの絵本なのだそうです。なんて面白い発想!!同じ気持ちだったという子がいたら、こんなにすっきりすることはないですよね。
さて、絵本の方はどんぐりとどじょうがお池の中で出会うところから始まります。
その後、やっぱりお山に帰りたいと泣くどんぐりを見て、たくさんのお池の仲間がやってきます。どうしたらお山に帰れるのでしょうか。そこで、みんなでかついで泳ぐとどんぐりは無事に池のふちまでやってきます。すると今度は、かえるがどんぐりをおんぶをしてお山を探しに出かけます。そこで見つけた小さなお山。でもちょっと小さいような・・・?
この後も、さらにさらにどんぐりの冒険は続きます。出会う動物も移動距離もどんどんダイナミックになりながら展開していきます。そして、気になる最後の最後は?
あらためて読むと、どんぐりの運命ってすごい。自然界のたくさんの生き物たちを、その身をもってどんどんつないでいきます。そんなお話が全部、みんなの知っている『どんぐりころころ』のメロディーにのって進んでいくんです。要するに、ぜーんぶまるごと歌えちゃう絵本なのです。
さあ、さっそく深呼吸して、みんなで最初からうたってみませんか!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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