「こっちゃん はやくしないと ほいくえんに おくれちゃうよ」
急かしているのは、こっちゃんのパパ。今日はママがお出かけしているので、こっちゃんとパパで朝の準備をしたのです。ところが、
「えーん!」
大変。ママの三つ編みじゃなきゃイヤだと泣きだしたこっちゃんの涙が、床に広がっていきます。
「えーんえーん!」
あらあら大変。外に出ると、あっちでもこっちでも子どもたちの涙の水たまりができて、川のようになってしまいました。保育園につくと、泣いているこっちゃんにつられて、さらにみんなが泣き出しすので、川はとうとう海になってしまい……。
泣いているこっちゃんも必死。泣いているこっちゃんを抱っこするパパも必死。声をかけてくれる近所の人も、登園を手伝ってくれる床屋さんも、保育園の先生たちも、つられて泣いちゃうおともだちもみんなみんな必死。でも、どこか可笑しいのです。それは、保育園の送り迎えの時間によく見かける「あるあるの出来事」だから。
朝から不機嫌なこっちゃんが泣き出すまでの表情や、目にクマができている新米ママパパ、もうどうでもいい理由で泣き続けちゃっている子どもたちなどが、優しい視線でまるごと包み込むように、愛らしくユーモラスに描かれているこの絵本。
大変だけれど、尊くて大切な日々。ああ、なんだかうちの子みたいだな。そんな風に肩の力を抜いて、そこかしこに散らばる「あるある」を笑ったりおしゃべりしながら楽しんでみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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パパと朝の準備をしたこっちゃん。三つ編みじゃなきゃ保育園に行かないと泣き出してしまいました。
えーんえーんと泣くこっちゃんの涙がどんどん床に広がっていきます。外ではあちこちでこどもたちが泣いていて、大きな水たまりができていました。床屋のおじさんが三つ編みにしてくれましたが「ママのみつあみがいいのー!」とさらに泣いてしまい、水たまりはどんどんたまって川になりました。保育園についても泣いているこっちゃんを見ていると、こどもたちももっと涙がでてきて、川はとうとう海になりました。そこにあらわれたのは・・・
「こどもあるある」のエピソードで思わず微笑んでしまうお話です。優しい眼差しで描かれており、温かい気持ちになります。
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