「この優しい世界、どこかで見覚えがあるぞ?」と思ったら、最近読んだ『おふとんからでたくない!』の近藤瞳さんの作品でした。
子どもが「えーんえーん」と泣くとき、その理由は実は後付けで、ただ泣きたい理由を探しているだけじゃないかな……なんて思っている私。でも、わが子が「右足から靴を履かなかったから保育園に行きたくない!」と泣き崩れ、おうちに戻ってやり直した日のことを思い出すと、やっぱり「子どもの涙」は一筋縄ではいきません。
この本を読んでいると、「涙で海になるまで泣いてしまえば、もうこっちゃんのママたちのように、園に来ちゃってもいいかもな」なんて、大人の方まで心がゆるんでいくのを感じます。
「目の前の子を、今すぐ泣き止ませなくてもいっか」。
そう思えるだけで、日々の育児の景色は少しだけ優しくなる気がします。泣き止まなくて逆に泣きそうな顔になっている若いお母さんを見かけると、親子ごと抱きしめたくなるような気持ちになってしまうのは、私もそんなお年頃になったからでしょうか。
世界が温かく優しくあってほしいと願います。それと同時に、こんな素敵な絵本がみんなの手元にとどいて、ふっと肩の力を抜いて、笑顔の育児を楽しめる人が増えたらいいなと思いました。